1 / 1
恥の教団
しおりを挟む
ある怪しい宗教組織。幹部や教祖が頭に黄色い布をかぶっており、若者に下半身を下着で過ごさせたり、朝昼晩必ずギャグを考えさせたり、時折教祖のいうままに、組織、社会規範にずれたことをやらされたりする。例えば、タバコを吸えとか、隣の人の悪口をいえ。とか。
普通に見れば非常な非人道的組織なのだが、教祖の悪い噂はきかないし、それどころか聖人であるという噂さえある。まあ、ある種"ストックホルム症候群"の結果といえるかもしれないが、が、ここでは“ある条件”を整えると組織から解放されるのだという。だが若者たちはその条件が何か一切思い出せないでいる。
しかしここに来た理由なら何となく覚えているという。自殺しようとした次の日にここにきた。もしかしたら死に関する何かを克服すればいいのではないかと、ひそかにささやかれる。だがそれが一番難しいのは彼ら自身がしっていいる。なぜならここの若者たちは全員自殺願望が強く、ほおっておくと、自傷行為を繰り返してしまうからだ。
ある若者たち、”模倣教徒”とよばれるものたちが、深夜にコソコソと会話している。皆同じ部屋でねかされるし、幹部、大人の教徒の監視は厳しいが夜は薄れることもあって、こっそりと、布団をかけたまま数人でコソコソ話をするのだ。彼らはある謎について話していた。
少年がいう。
「ここにきて、死にたいと口にすることが多くなった……なぜだろう?前はそうした気持ちを隠していた、隠して自傷行為をしていた……それでいまは隠していたころより、死にたいという気持ちが減った気がする」
少女がいう。
「そういえば、この宗教はいつも"恥ずかしい事"をさせるけど、そのたびに私たちは悲しくなっていうのよね"死にたい"って」
太った少年がいう
「そういえば、"死にたい"っていう人間は、なかなか死なないっていう噂もある、僕らは"模倣教徒"と呼ばれているけれど、だれも自傷行為する人はいない……という事は」
彼らの予想は当たっていた。彼らを隔離している"教祖"はとある科学者、マッドサイエンティストともよばれていたが、親や国から依頼をうけて"自殺願望のある若者を助けろ"という依頼があり、この教団をつくったのだ、実のところ単純に更生施設なのである。
公にインタビューされたとき彼はいった。
「人が、恥ずかしい記憶を思い出すとき、死にたいというけれど、それは本心ではありません"死にたいほどつらい"です、そしてそれを共有する仲間さえいれば、本当は死を乗り越えられるのです」
普通に見れば非常な非人道的組織なのだが、教祖の悪い噂はきかないし、それどころか聖人であるという噂さえある。まあ、ある種"ストックホルム症候群"の結果といえるかもしれないが、が、ここでは“ある条件”を整えると組織から解放されるのだという。だが若者たちはその条件が何か一切思い出せないでいる。
しかしここに来た理由なら何となく覚えているという。自殺しようとした次の日にここにきた。もしかしたら死に関する何かを克服すればいいのではないかと、ひそかにささやかれる。だがそれが一番難しいのは彼ら自身がしっていいる。なぜならここの若者たちは全員自殺願望が強く、ほおっておくと、自傷行為を繰り返してしまうからだ。
ある若者たち、”模倣教徒”とよばれるものたちが、深夜にコソコソと会話している。皆同じ部屋でねかされるし、幹部、大人の教徒の監視は厳しいが夜は薄れることもあって、こっそりと、布団をかけたまま数人でコソコソ話をするのだ。彼らはある謎について話していた。
少年がいう。
「ここにきて、死にたいと口にすることが多くなった……なぜだろう?前はそうした気持ちを隠していた、隠して自傷行為をしていた……それでいまは隠していたころより、死にたいという気持ちが減った気がする」
少女がいう。
「そういえば、この宗教はいつも"恥ずかしい事"をさせるけど、そのたびに私たちは悲しくなっていうのよね"死にたい"って」
太った少年がいう
「そういえば、"死にたい"っていう人間は、なかなか死なないっていう噂もある、僕らは"模倣教徒"と呼ばれているけれど、だれも自傷行為する人はいない……という事は」
彼らの予想は当たっていた。彼らを隔離している"教祖"はとある科学者、マッドサイエンティストともよばれていたが、親や国から依頼をうけて"自殺願望のある若者を助けろ"という依頼があり、この教団をつくったのだ、実のところ単純に更生施設なのである。
公にインタビューされたとき彼はいった。
「人が、恥ずかしい記憶を思い出すとき、死にたいというけれど、それは本心ではありません"死にたいほどつらい"です、そしてそれを共有する仲間さえいれば、本当は死を乗り越えられるのです」
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
意味が分かると怖い話(解説付き)
彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです
読みながら話に潜む違和感を探してみてください
最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください
実話も混ざっております
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる