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【アミー水】
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【ホテル草壁503号室】
「ん~…寝られないなぁ……汗もかいてるし大浴場行こうかな?屋内のは24時間って書いてあったような気がする…」
寝汗をかいた亜沙美は風呂で流そうと大浴場に向かう。気にはしなかったが、ホテル内に人は見当たらなかった
(みんな寝てんのかな?)
日付けも変わる頃だったのでみんな寝ているのだろう。と考え不思議にも思わず大浴場に向かう亜沙美だが…彼女の背後に密かに付いてくる影があった
【大浴場】
大浴場にやって来た亜沙美。入り口には張り紙が貼られていた
「何なに…22:00-5:00の間は省エネの為に露天風呂は使用不可で、証明も50%に下げています…か、入れるならおっけーオッケー♪」
亜沙美は特に気にせず大浴場を利用する。汗をかいた身体を洗い流すと檜風呂(ひのきぶろ)を利用した
「ふぅ~誰も居ない大浴場って気持ち良い~♪それにしても…夜だからって誰も居ない…ゴールデンウィークなのになぁ…そんなもんなの?」
とか言ってると入り口から誰か入って来る音がした。亜沙美の居る檜風呂からは、どんな人が入って来たかは見えなかった
(やっぱりゴールデンウィークだもん。誰かは利用するよね…騒がしくない人だと良いな…)
どんな女性が入ってきたのか?引き籠もり気味の亜沙美は気になったが、自然体を取り繕い当たり障りのない振る舞いをしよう。と思ったのだが…
「お前、こんな時間にも風呂入ってんのか。叔母さんから聞いてた通り、本当に亜沙美は風呂好きなんだな…」
「Σ(ㅇㅁㅇ;)エッ?嘘!何で太一がここに!?」
「お前と恋人関係になりたい。って言ったろ。だったら風呂も一緒したいじゃないか…俺、亜沙美のこと好きなんだ。愛してるんだよ!」
「(//>_<//)えっ!?何言ってるの太一?一緒したいのは学生生活だよね?愛してるってそんな急に言われても…それにココ女湯だよ?」
何が起きているのか?サッパリ理解できない亜沙美だが、太一はお構い無しに距離を詰めてくる。もう、お互いが手を伸ばせば届く距離まで近付かれた。しかも、太一はタオルすら持っていなくて亜沙美の前に全裸を晒していた!
「ちょっと太一!ま、前くらい隠してよ!」
「俺たち恋人同士なんだから気にするなよ」
そう言うと太一は前を隠すこともなく手を伸ばし、亜沙美の頬に手のひらをあてた
「やっぱり可愛いな、亜沙美は。このまましちゃっても良いだろ。な?」
いつもとはかけ離れた二枚目気取りの太一が、亜沙美を手篭めにしようとするかのように接近してきた
「駄目ー!!私の知ってる太一じゃなーい!」
亜沙美は様子のおかしい太一を押し退けて浴室を出ると、身体も拭かずにパジャマを着ると一目散に部屋に帰った
【503号室】
転がり込むように梨香が寝ている自分たちの部屋に逃げ込んだ亜沙美
「ハァハァ…走ってきたから喉がカラカラだ…何か飲み物入ってないかな?」
喉が渇いた亜沙美は部屋の隅の冷蔵庫の前に行き、中のものを見ていた。すると奥の部屋から梨香に声を掛けられた
「亜沙美さん。どうかしたんですの?そんなに慌てて、何か大変な事でもあったんですの?」
「そうなんだよ!聞いてよ梨香さん!大浴場に行ってたんだけど、太一が女湯に入って来て…私に迫って来たんだよ!おかしいよね!ねっ?」
ミネラルウォーターを見つけた亜沙美は、振り返らずに飲み始めた。すると梨香の足音が近づいてきた
「やっぱり亜沙美さんと太一くんは恋仲なんじゃないですか…羨ましい…妬ましい…私、おかしくなっちゃいそうですわ!うっ、うぅぅ…」
「何言ってるの梨香さん?そんなじゃないって……ええΣ( ꒪□꒪)‼ど、ど、ど、どうしたんですか?梨香さん、大丈夫で……あっ!あぁ…」
ようやく振り返った亜沙美が見たものは…
【バイオパニック】で見たような、主人公たちを襲うゾンビの様な見た目へと変化していく梨香の姿だった!
「憎いわ亜沙美さん…私の太一くんを奪うなんて…許せませんわ!ゴオァァ!!」
まさにゾンビ化した梨香が亜沙美の肩を掴み、血を吸おうと醜(みにく)く変化したその顔の口を大きく開き、亜沙美の首筋に噛み付いてきた!
「イィャャァーーー─\(°Д°||)/ーー─!!!」
ホラーゲームのような出来事が亜沙美を襲った!緊張の連続だった今日だったが、最後の出来事はとても普通の事ではなかった!
亜沙美は迫り来るゾンビと化した梨香の恐ろしい姿に気を失い、その場にぶっ倒れた
「……美さん……沙美さん。亜沙美さんってば!大丈夫ですか!?」
「んっ!?うあぁ…私はいったい…」
503号室内にはシングルベッドが2つ有り、その片方で寝ていた亜沙美だが…どうやら大浴場には行っていないようで、寝汗をかいたままベッドで寝ていたようだ
「あ、アレは夢だったの?………んあっ!?」
全身の寝汗から大浴場に行っていなかった事に気が付いた亜沙美。梨香もゾンビ化などしていなくて、知っている顔をしていたのだが…
「Σ(*oωo艸;)エェ!?嘘っ!私…漏らしちゃったの?…うえーん!そんなのないよぉ!!」
「お、落ち着いてください亜沙美さん(汗)」
高校生にもなって旅行先のホテルで、怖い夢を見たからとは言えお漏らししてしまい【アミー水】をベッドの上にぶちまけていた亜沙美。そんな彼女をアタフタしながらなだめる梨香だった
続く
「ん~…寝られないなぁ……汗もかいてるし大浴場行こうかな?屋内のは24時間って書いてあったような気がする…」
寝汗をかいた亜沙美は風呂で流そうと大浴場に向かう。気にはしなかったが、ホテル内に人は見当たらなかった
(みんな寝てんのかな?)
日付けも変わる頃だったのでみんな寝ているのだろう。と考え不思議にも思わず大浴場に向かう亜沙美だが…彼女の背後に密かに付いてくる影があった
【大浴場】
大浴場にやって来た亜沙美。入り口には張り紙が貼られていた
「何なに…22:00-5:00の間は省エネの為に露天風呂は使用不可で、証明も50%に下げています…か、入れるならおっけーオッケー♪」
亜沙美は特に気にせず大浴場を利用する。汗をかいた身体を洗い流すと檜風呂(ひのきぶろ)を利用した
「ふぅ~誰も居ない大浴場って気持ち良い~♪それにしても…夜だからって誰も居ない…ゴールデンウィークなのになぁ…そんなもんなの?」
とか言ってると入り口から誰か入って来る音がした。亜沙美の居る檜風呂からは、どんな人が入って来たかは見えなかった
(やっぱりゴールデンウィークだもん。誰かは利用するよね…騒がしくない人だと良いな…)
どんな女性が入ってきたのか?引き籠もり気味の亜沙美は気になったが、自然体を取り繕い当たり障りのない振る舞いをしよう。と思ったのだが…
「お前、こんな時間にも風呂入ってんのか。叔母さんから聞いてた通り、本当に亜沙美は風呂好きなんだな…」
「Σ(ㅇㅁㅇ;)エッ?嘘!何で太一がここに!?」
「お前と恋人関係になりたい。って言ったろ。だったら風呂も一緒したいじゃないか…俺、亜沙美のこと好きなんだ。愛してるんだよ!」
「(//>_<//)えっ!?何言ってるの太一?一緒したいのは学生生活だよね?愛してるってそんな急に言われても…それにココ女湯だよ?」
何が起きているのか?サッパリ理解できない亜沙美だが、太一はお構い無しに距離を詰めてくる。もう、お互いが手を伸ばせば届く距離まで近付かれた。しかも、太一はタオルすら持っていなくて亜沙美の前に全裸を晒していた!
「ちょっと太一!ま、前くらい隠してよ!」
「俺たち恋人同士なんだから気にするなよ」
そう言うと太一は前を隠すこともなく手を伸ばし、亜沙美の頬に手のひらをあてた
「やっぱり可愛いな、亜沙美は。このまましちゃっても良いだろ。な?」
いつもとはかけ離れた二枚目気取りの太一が、亜沙美を手篭めにしようとするかのように接近してきた
「駄目ー!!私の知ってる太一じゃなーい!」
亜沙美は様子のおかしい太一を押し退けて浴室を出ると、身体も拭かずにパジャマを着ると一目散に部屋に帰った
【503号室】
転がり込むように梨香が寝ている自分たちの部屋に逃げ込んだ亜沙美
「ハァハァ…走ってきたから喉がカラカラだ…何か飲み物入ってないかな?」
喉が渇いた亜沙美は部屋の隅の冷蔵庫の前に行き、中のものを見ていた。すると奥の部屋から梨香に声を掛けられた
「亜沙美さん。どうかしたんですの?そんなに慌てて、何か大変な事でもあったんですの?」
「そうなんだよ!聞いてよ梨香さん!大浴場に行ってたんだけど、太一が女湯に入って来て…私に迫って来たんだよ!おかしいよね!ねっ?」
ミネラルウォーターを見つけた亜沙美は、振り返らずに飲み始めた。すると梨香の足音が近づいてきた
「やっぱり亜沙美さんと太一くんは恋仲なんじゃないですか…羨ましい…妬ましい…私、おかしくなっちゃいそうですわ!うっ、うぅぅ…」
「何言ってるの梨香さん?そんなじゃないって……ええΣ( ꒪□꒪)‼ど、ど、ど、どうしたんですか?梨香さん、大丈夫で……あっ!あぁ…」
ようやく振り返った亜沙美が見たものは…
【バイオパニック】で見たような、主人公たちを襲うゾンビの様な見た目へと変化していく梨香の姿だった!
「憎いわ亜沙美さん…私の太一くんを奪うなんて…許せませんわ!ゴオァァ!!」
まさにゾンビ化した梨香が亜沙美の肩を掴み、血を吸おうと醜(みにく)く変化したその顔の口を大きく開き、亜沙美の首筋に噛み付いてきた!
「イィャャァーーー─\(°Д°||)/ーー─!!!」
ホラーゲームのような出来事が亜沙美を襲った!緊張の連続だった今日だったが、最後の出来事はとても普通の事ではなかった!
亜沙美は迫り来るゾンビと化した梨香の恐ろしい姿に気を失い、その場にぶっ倒れた
「……美さん……沙美さん。亜沙美さんってば!大丈夫ですか!?」
「んっ!?うあぁ…私はいったい…」
503号室内にはシングルベッドが2つ有り、その片方で寝ていた亜沙美だが…どうやら大浴場には行っていないようで、寝汗をかいたままベッドで寝ていたようだ
「あ、アレは夢だったの?………んあっ!?」
全身の寝汗から大浴場に行っていなかった事に気が付いた亜沙美。梨香もゾンビ化などしていなくて、知っている顔をしていたのだが…
「Σ(*oωo艸;)エェ!?嘘っ!私…漏らしちゃったの?…うえーん!そんなのないよぉ!!」
「お、落ち着いてください亜沙美さん(汗)」
高校生にもなって旅行先のホテルで、怖い夢を見たからとは言えお漏らししてしまい【アミー水】をベッドの上にぶちまけていた亜沙美。そんな彼女をアタフタしながらなだめる梨香だった
続く
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