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日常編
ホロミナティの新年
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【新年祭(ニューイヤー)初日】
昨日の年末祭(カウントダウン)が終わって翌日のこと。ヘルメスの街は新年を迎えていた。マリニウム地方からやって来たホロミナティの4人は【宿屋ミソノ】で爽やかな朝を迎えていた
「(  ̄0 ̄)おーい!コヨリィとサケマタ起きてぇ、朝だにぇ!ノエールが作ってくれた朝食が出来上がってるにぇ!」
「朝飯~?…くはぁ……起きましたぁ…」
「ふぇー、もう朝なんですかぁ?みなさん、お早いですねぇ…」
リーダーのミコの声で起きたサケマタとコヨリィ。2人とも朝はあまり強くないようだ
去年最後の日の前日、つまり一昨日マリニウム地方からここヘルメスの街へとやって来た【ホロミナティ】の4人。ヒイロの口添えでギルドに紹介してもらい、さっそく昨日から街の外の警護のクエストをもらえていた
そのクエストを無事に終え、今日から2日間開催される【新年祭(ニューイヤー)】の期間も、街の外の警護のクエストを受領していた
「魚の塩焼き定食を作ったけん、冷めないうちに食べてくんろ!」
見習い騎士であったノエールは朝早くから起きることが既に習慣化していたので、誰よりも早く起きて唯一の得意と言える料理スキルを披露していた
「おいサケマタ!コヨリィは顔を洗いに行ったぞ!もぅ寝てるのはお前だけにぇ!」
「なぁんで、みんなそんなに元気なんですかぁ!?一昨日マリニウムで戦闘した直後に、この街へ長距離移動してきて、さっそく昨日から働いた。っていうのに元気過ぎませんかぁ?」
最後まで布団に転がっていたサケマタだが、自分以外は起床したし美味しそうな魚の匂いがしてきたので、疲れている身体に自ら活を入れ起き上がった
……………………………………………
「ノエールが居てくれて良かったにぇ!」
「本当ですよね!貧乏なコヨリィ達が毎食、外食なんてしてたらスグに財政破綻しちゃいますもんね!」
「オラはこれくらいしか取り柄がねーから、そんな褒めて貰わんでも良かなんよ。あ、サケマタさん。お味はどうかなぁ?」
「(´ー`*)ウンウン 凄く美味しい♪悪いけどノエールさんに毎日料理お願いしますね」
4人はノエールの手作り朝食を美味しそうに食べ終わった。そしてクエストに向かう支度を始めていた
「ふぇ~そうだった!今日も明日もクエスト入れてたんですよね(汗)」
「( ̄▽ ̄;)あはは。確かにクーデターの起きた翌日から休む間もなく働き続けてますからねー。コヨリィも確かに疲れてますね…」
「そうは言っても先立つものが心細過ぎるんだから、働かなくちゃ仕方ないにぇ!」
体力バカのノエール以外、みんなにハッパを掛けているミコでさえも実は疲労が溜まっている。しかし、現状はそれでも働かなくてはならなかった
【警護中】
働き続けている4人であったが…ギルドに口添えしてくれたヒイロ達の為にも、この街に住み着く自分たちの為にもキッチリ働いて、ギルドや街の人から認めてもらう必要があるので、彼女たちは真面目に警護をこなしていた
「ミーコ…いえ、ミコ様。森の中から何かが3体近付いて来ていますよ…」
Aランクのアサシンであるサケマタは魔法は使えないが、アサシンのスキルでまだ見えてない魔物を事前に察知していた
「ぐひゅひゅ…若い女の匂いだ…」
「美味そうな匂いだっひゅ…」
「俺が2つ喰うからな…」
いかにも頭が悪くて性欲全開なコボルドが3体、木々の間から現れてホロミナティを見つめヨダレを垂らしながら近付いて来る
「ミコ様どうしますか?一応断って起きますけど、コヨリィは戦闘力は期待しないでくださいね。コヨリィは科学者ですからね!」
「安心するにぇ……ミコも武器は持ってないにぇ!」
「駄目じゃないですか!2人とも!」
警護のクエストを受けておきながら武器を持たないミコと、戦闘力ほぼ皆無の科学者コヨリィ。あまりに戦闘力の低いパーティである事に気付いたサケマタが焦っている
「任してくんろ!おりゃー!【超重撃閃斧(バニッシュドーン)】!!」
唯一の戦闘系であるノエールの大きな斧によるパワーの乗った1激が今、魔物たちを退ける…「スカッ」…壮大に何も無い空間を抜け、大地に叩きつけられた
「ぶひゅ?」
「ふひゅひゅ?」
当たれば超な破壊力を与えそうな1激だったが、素早さに自信のあるコボルド達に、見習い騎士のノエールがブン回した斧が当たろうハズもなかったw
「ぶっひゅー!」
ノエールに1番近いコボルドがダガーを握りしめ、彼女目掛けて襲いかかった!
「ブシュッ!」
「何やってるんすか!?もっと考えて戦ってくださいよっ!」
飛び抜けた素早さを誇るアサシン、サケマタの毒付きナイフがノエールを襲い、コボルドの喉元に突き刺さった
「ふひゅー!!」
「ぶひゅひゅ!」
仲間をやられ怒った2体のコボルドが、無防備なノエールとサケマタに襲い掛かる。流石にコレは避けようが無かった。その2人とコボルド達の間に立ち塞がったミコ
「ミコ様!無理です!逃げてください!」
武器も持たない非力なミコが割って入ったところで、何が出来る訳でもないと判断したコヨリィが叫んだ。が…
「赤子魅了(ベイビーチャーム)!」
「がひゅ!?」
「ふひゅひゅ!?」
ただの無抵抗な獲物にしか見えないミコに狙いを定めたコボルド達が、不意に動きを止めた!
「ひゅ!?」
「ぶひゅー?」
どういう訳か?2体のコボルドはお互いを見合う形になり、手に持っているダガーでお互いの胸を刺しあい死亡した
「魔眼、ですか?」
「ふぅ……この【赤子魅了(ベイビーチャーム)】は使うと凄く疲れるにぇ…何か対策しないとイケナイにぇ…」
使用制限のある魔眼しか戦う術の無いミコ
そもそも戦闘力皆無のコヨリィ
パワーだけの見習い騎士のノエール
前線を張るのは不向きなサケマタ
色々な特色を持つ4人だが…普通に戦闘するうえで、これほどまでに不安なパーティだという事を、今回のクエストで思い知らされてしまった
「これは何とかしないと駄目だにぇ…」
「取り敢えず、武器防具を揃えた方が良いみたいですね…」
「アサシン1人しかマトモな戦力が居ないパーティなんて、お話になりませんよ!」
「まだまだ見習いなもんで、許してけんろ…」
即席のパーティーである【ホロミナティ】は、この街に引っ越してきて早々に問題が山積みだった
続く
昨日の年末祭(カウントダウン)が終わって翌日のこと。ヘルメスの街は新年を迎えていた。マリニウム地方からやって来たホロミナティの4人は【宿屋ミソノ】で爽やかな朝を迎えていた
「(  ̄0 ̄)おーい!コヨリィとサケマタ起きてぇ、朝だにぇ!ノエールが作ってくれた朝食が出来上がってるにぇ!」
「朝飯~?…くはぁ……起きましたぁ…」
「ふぇー、もう朝なんですかぁ?みなさん、お早いですねぇ…」
リーダーのミコの声で起きたサケマタとコヨリィ。2人とも朝はあまり強くないようだ
去年最後の日の前日、つまり一昨日マリニウム地方からここヘルメスの街へとやって来た【ホロミナティ】の4人。ヒイロの口添えでギルドに紹介してもらい、さっそく昨日から街の外の警護のクエストをもらえていた
そのクエストを無事に終え、今日から2日間開催される【新年祭(ニューイヤー)】の期間も、街の外の警護のクエストを受領していた
「魚の塩焼き定食を作ったけん、冷めないうちに食べてくんろ!」
見習い騎士であったノエールは朝早くから起きることが既に習慣化していたので、誰よりも早く起きて唯一の得意と言える料理スキルを披露していた
「おいサケマタ!コヨリィは顔を洗いに行ったぞ!もぅ寝てるのはお前だけにぇ!」
「なぁんで、みんなそんなに元気なんですかぁ!?一昨日マリニウムで戦闘した直後に、この街へ長距離移動してきて、さっそく昨日から働いた。っていうのに元気過ぎませんかぁ?」
最後まで布団に転がっていたサケマタだが、自分以外は起床したし美味しそうな魚の匂いがしてきたので、疲れている身体に自ら活を入れ起き上がった
……………………………………………
「ノエールが居てくれて良かったにぇ!」
「本当ですよね!貧乏なコヨリィ達が毎食、外食なんてしてたらスグに財政破綻しちゃいますもんね!」
「オラはこれくらいしか取り柄がねーから、そんな褒めて貰わんでも良かなんよ。あ、サケマタさん。お味はどうかなぁ?」
「(´ー`*)ウンウン 凄く美味しい♪悪いけどノエールさんに毎日料理お願いしますね」
4人はノエールの手作り朝食を美味しそうに食べ終わった。そしてクエストに向かう支度を始めていた
「ふぇ~そうだった!今日も明日もクエスト入れてたんですよね(汗)」
「( ̄▽ ̄;)あはは。確かにクーデターの起きた翌日から休む間もなく働き続けてますからねー。コヨリィも確かに疲れてますね…」
「そうは言っても先立つものが心細過ぎるんだから、働かなくちゃ仕方ないにぇ!」
体力バカのノエール以外、みんなにハッパを掛けているミコでさえも実は疲労が溜まっている。しかし、現状はそれでも働かなくてはならなかった
【警護中】
働き続けている4人であったが…ギルドに口添えしてくれたヒイロ達の為にも、この街に住み着く自分たちの為にもキッチリ働いて、ギルドや街の人から認めてもらう必要があるので、彼女たちは真面目に警護をこなしていた
「ミーコ…いえ、ミコ様。森の中から何かが3体近付いて来ていますよ…」
Aランクのアサシンであるサケマタは魔法は使えないが、アサシンのスキルでまだ見えてない魔物を事前に察知していた
「ぐひゅひゅ…若い女の匂いだ…」
「美味そうな匂いだっひゅ…」
「俺が2つ喰うからな…」
いかにも頭が悪くて性欲全開なコボルドが3体、木々の間から現れてホロミナティを見つめヨダレを垂らしながら近付いて来る
「ミコ様どうしますか?一応断って起きますけど、コヨリィは戦闘力は期待しないでくださいね。コヨリィは科学者ですからね!」
「安心するにぇ……ミコも武器は持ってないにぇ!」
「駄目じゃないですか!2人とも!」
警護のクエストを受けておきながら武器を持たないミコと、戦闘力ほぼ皆無の科学者コヨリィ。あまりに戦闘力の低いパーティである事に気付いたサケマタが焦っている
「任してくんろ!おりゃー!【超重撃閃斧(バニッシュドーン)】!!」
唯一の戦闘系であるノエールの大きな斧によるパワーの乗った1激が今、魔物たちを退ける…「スカッ」…壮大に何も無い空間を抜け、大地に叩きつけられた
「ぶひゅ?」
「ふひゅひゅ?」
当たれば超な破壊力を与えそうな1激だったが、素早さに自信のあるコボルド達に、見習い騎士のノエールがブン回した斧が当たろうハズもなかったw
「ぶっひゅー!」
ノエールに1番近いコボルドがダガーを握りしめ、彼女目掛けて襲いかかった!
「ブシュッ!」
「何やってるんすか!?もっと考えて戦ってくださいよっ!」
飛び抜けた素早さを誇るアサシン、サケマタの毒付きナイフがノエールを襲い、コボルドの喉元に突き刺さった
「ふひゅー!!」
「ぶひゅひゅ!」
仲間をやられ怒った2体のコボルドが、無防備なノエールとサケマタに襲い掛かる。流石にコレは避けようが無かった。その2人とコボルド達の間に立ち塞がったミコ
「ミコ様!無理です!逃げてください!」
武器も持たない非力なミコが割って入ったところで、何が出来る訳でもないと判断したコヨリィが叫んだ。が…
「赤子魅了(ベイビーチャーム)!」
「がひゅ!?」
「ふひゅひゅ!?」
ただの無抵抗な獲物にしか見えないミコに狙いを定めたコボルド達が、不意に動きを止めた!
「ひゅ!?」
「ぶひゅー?」
どういう訳か?2体のコボルドはお互いを見合う形になり、手に持っているダガーでお互いの胸を刺しあい死亡した
「魔眼、ですか?」
「ふぅ……この【赤子魅了(ベイビーチャーム)】は使うと凄く疲れるにぇ…何か対策しないとイケナイにぇ…」
使用制限のある魔眼しか戦う術の無いミコ
そもそも戦闘力皆無のコヨリィ
パワーだけの見習い騎士のノエール
前線を張るのは不向きなサケマタ
色々な特色を持つ4人だが…普通に戦闘するうえで、これほどまでに不安なパーティだという事を、今回のクエストで思い知らされてしまった
「これは何とかしないと駄目だにぇ…」
「取り敢えず、武器防具を揃えた方が良いみたいですね…」
「アサシン1人しかマトモな戦力が居ないパーティなんて、お話になりませんよ!」
「まだまだ見習いなもんで、許してけんろ…」
即席のパーティーである【ホロミナティ】は、この街に引っ越してきて早々に問題が山積みだった
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