引き籠もりVTuber 配信者編

龍之介21時

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配信者の心構え

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【鳳凰の間】
露天風呂から戻った3人は、茜に勧められて敷地内の庭を散策した。11月の夕方はかなり冷え込むので長い時間、外にはは居られなかったが、丁寧に管理された沢山の植物を鑑賞させてもらった

「ほえ~凄~い…」
「これは素晴らしいわっ♪」
「無料で見せてもらうの申し訳ないわ」

美しい庭の景色は3人の心に感動を与えていた。しかし、冷たい風が吹き始めたので中に戻って行った

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

部屋に戻ると昼食以上の豪華な晩御飯が用意されていたので、3人は録音しながら食事した。その後は3人での雑談に入った

「ん~♪凄く美味しかったねぇ♪」

「流石に無料ツアーでここまでモテなされると申し訳なくなっちゃうわね…」

「私たちVTuberが宣伝してるから、少しはお返し出来てるんじゃないかしら?」

確かにイーグルが言うように、最近では人気VTuberが配信内で「この商品 凄く良いのよ!」とか「あの旅館 最高だったわ♪」と言った翌日には…完売して在庫切れ、予約半年先まで満席になる!なんて事は珍しくはないのだが…

「でも、それってオロライブさんとかのチャンネル登録者100万200万の人達がやれば…じゃないのぉ?ロミーちゃんも37万人って言ってたし私なんか、まだ2万を超えたばかりだから…そんなに影響は無いんじゃないかなぁ?」

「確かにね。ロミーやアミじゃ効果としては、まだまだ期待できないわよね…チラ…」
 

「ふふん♪俺様もまだ100万人には程遠いがな…俺様の登録者はコンプリ最多の50万人を超えているんだぜ♪」

「えぇー!?イーグル先輩ってハーフミリオンを超えているんですね!」

話の流れから、それぞれのチャンネル登録者数の話題になったので、ロミータは敢えてイーグルに花を持たせる振り方をした
ちょうど亜沙美で10人目のライバーが在籍している【コンサート・プリンセス】内で1番のチャンネル登録者はイーグルだった

「まぁな!俺様がコンプリを引っ張ってイケるように。と、頑張っているんだぜ♪」

自分から後輩に対してチャンネル登録者数でマウントを取るのはカッコ悪いと思っているイーグルは、自分から口にする事は出来なかったが…ロミータのナイスパスで自然な感じで自慢する事に成功した

「ロミーちゃんよりデビューが3日早いだけでしたよねぇ?…ほわぁ、イーグル先輩って凄いんですねぇ、尊敬しちゃいますぅ♪」

「ま、まぁな。けどな、俺様はロミーも俺様たちと同じように日本に居て配信活動を行っていたら正直、俺様と良い勝負してたかも知れない。と評価しているんだぜ!」

チャンネル登録数を誇れる機会を作ってくれたロミータに対してのお礼に、彼女をリスペクトしている事をシッカリ伝えたイーグル
こういう気の利く辺りが、彼女を50万人超えブイチューバーへと押し上げた要因の1つだろう

「それはどうだか分からないわよ?ロミーは国外に居てツライ思いをした事を糧にしたからこそ、今日まで頑張ってこれた。っていうのは有るからね…」

「でもでも!ロミーちゃんも凄い頑張り屋さんで優しいのはアミが知ってるから、これからはもっと伸びると思ってるよぉ!」

ほぼ同時にデビューしたロミータとイーグルス。だが数字は残酷で、イーグルの方が遥か上を行っている

「そんなに気にする事もないぞ!ロミーはアミというパートナーを手に入れたんだ。2人のオフコラボは、それぞれの人気を高めてくれる好材料になるだろうな」
 

「えへへ、そうですかねぇ?」

「お互いに頑張り続ければ、だぞ!」

それからも様々な話題を語り合う3人。これは、どのブイチューバー事務所にも言えることだが…期待できる新人が入れば箱事態が盛り上がるものだ。なので当然、亜沙美も会社から期待されているのだ

ブイチューバーとしては異例な、普通の日本人の女子高生という設定でコンプリ初の日本人ライバーなアミは、先輩たちからも注目されているようだ


「それでさイーグル、ちょっと聞いて欲しいい話があるのよ…」

「なんだ?遠慮なく言ってみろ!」

「アミってさ、根は純粋で凄く可愛いでしょ?…だからさ、凄く騙されやすい性格してるから、いっつもヒヤヒヤさせられちゃうのよね~」

「えぇ!そ、そんなに酷いかなぁ?」

コレはもちろんロミータとしても亜沙美を心配しているが故に、同期であるミネアに相談している部分ではあるが…その一方で、配信を面白くする為のネタ振りでもあった

「なぁアミよ、ブイチューバーは危険な仕事でもあるんだ。迂闊に住処(すみか)がバレたら、いつストーキングされてもおかしくないしな。ウチのような小さい事務所だと、詐欺の標的になる事だってある!最低限の用心をしつつも、視聴者を楽しませれる様な心掛けは大事なんだぞ。何でもかんでも信用し過ぎるなよ!」

「は、はい先輩!用心しつつアミも頑張ります!」

………以上のような会話をした3人
時刻は22時を回った。いつもなら、まだ配信している時間ではあるが…ここは伊賀市の山奥にある温泉旅館。遅い時間に大きな声で話続けるのは、如何に配信の為の録音が許可されているとは言え控えるべきだろう

「朝食は8時からと言っていたな。今日はたくさん山道を歩いたんだ。アミもロミーも疲れただろう?今夜はそろそろ寝るとしないか?」

「ふあぁ…そうですね。アミも眠くなってきましたぁ…」

「あんなに歩いたのは久しぶりだものね。それじゃ寝るとしましょうか?」

ここまでで一旦録音を止めて布団に入った3人。それからは小声で雑談をしていたのだが…亜沙美は足がかなり疲れていたので、本人も気が付かない間に眠りに落ちていた



続く
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