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少女たちとの出会い

小悪魔カルーアの落ち度

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【4人でお出掛け】
俺の工房はヘルメスの街の東外れにある
カルーアの身体測定が終わり、俺たち4人は街の中心部にある商業エリアに来ていた

「ちょっとカルーア、大丈夫なの?さっきからなんだか…フラフラしてるみたいだけど?」

「だ、大丈夫だよ、姉さん……身体測定で兄さんのフィンガーテクニックが少しばかり激しかったから…身体が少し驚いているだけで、なんて事はないさ…あはは…」
 


相変わらずカルーアは小悪魔だった。あえて卑猥に聞こえる言葉を選んで話をする……街の人に変な話をされないか、心配になって仕方ない…

とりあえず街の中心に位置する冒険者ギルドにやって来た。彼女たちを新たに登録する為だ

「おっ、ヒイロ。娘さん達を連れて早速やって来たか」

50を超えたオッサンのギルマスは相変わらずの口調だ。どうやら心身共に調子が良いようだ

「おじ様、アタシたちをギルドメンバーに登録して欲しいの……そうだわ!サーシャはどうするの、戦闘向きではなかったよね?」

確かに家庭的なサーシャが魔族やモンスターとバトルするのは想像しにくいし、ましてや最年少の12歳だ。なので彼女の気持ちを尊重しないとな

と、思ったのだが…2人の姉が心配だから近場以外は回復役として、同行したいから登録するらしい
3人の登録手続きをしていると、クエスト募集の大きめの木版を眺めていた2人の女性冒険者から声を掛けられた


「ハーイ!ヒイロが商業の方じゃなく、冒険者ギルドに来てるなんて珍しいわね」

「あら、今日は1人ではございませんのね
可愛らしい3人組みですわね
街の案内でもしてるのかしら?」

双子の女性冒険者のシェリーとシャルル
シェリーは速度を活かしたソード使い
シャルルは中級までの攻防魔法を自在に使える魔道士だ
双子ならではの息の合ったコンビネーションで、Cランクまでの任務をこなす冒険者だ


「ちょっと兄さん、親しい付き合いの異性は居ない。とか言ってなかったかい?その2人とはヤケに親しそうじゃないか!」

「あら青い髪のお嬢ちゃん、嫉妬させちゃったかしら?大丈夫よ、ヒイロはそんな軽い男じゃないから」

「ヒイロが冒険者だったら、パーティに参加して欲しいのですけれどね」

少し機嫌の悪くなっているカルーアさんから、双子との関係を聞かれた。と言うか、白状しろ!と言わんばかりの聞き方だったw

「2人はお客さんだよ。時折、武器防具の強化や修理を頼んでくれるんだ」

「割って入らせてもらうぞ。お嬢ちゃん達、この街には鍛冶屋は2つしか無くてな
街の中心部に工房を構えてる方は、王立学校で技術を学んだ職人さんだ。年季も深いからな、凄い腕なんだ…まぁ、その分お高くてな」

「ヒイロの工房は安くて、私たちの様な稼ぎの低いCランク冒険者には、年季は浅くても丁寧に仕事してくれるヒイロは、凄く助かるのよ」

「なるほどね、兄さんがこの大きな街でも、それなり以上に評価されてるのが分かって安心したよ
さて、登録も終わった事だし、買い物に行こうよ…悪い虫が付かないうちに。ね!兄さん!」



【商店通り】
「沢山のお店が並んでますね…活気のある街のお店は品揃えも凄いですね。それはそうとカルーア姉さん…先程の突っかかる様な言い方は、良くないと思いますの!」

家庭的なサーシャは街の人との関係の必要性を言っている様だ

「きっとぉ、カルーアはアタシ以上に大人の階段を登らされたからぁ、お兄ちゃんの事で双子のお姉さんに嫉妬したのねぇ…カルーアもまだまだ子供ねぇ!」

アリスは姉が妹を諭すような言い方をしていたが、カルーアはまだ、ご機嫌斜めの様だ

それから4人で街の店舗を見て周り、4人の食材と工房で使う材料を買い揃え、最後にダブルベッドと大きめの保冷庫を注文し帰路についた
ベッドや保冷庫等の大きなアイテムは、後でお店のスタッフが馬車で、購入者の家まで送り届けるサービス付きだ

ひと通りの買い物を済ませながら、街の観光を済ませた俺たちは家に帰る事にした
帰るなり俺は採寸した時のメモを頼りに、アリスとカルーアの防具作りに入った

その間、3人は買ってきた家具などの配置や食材などの整理をしていた
ダブルベッドを買いはしたが、流石に3人が寝るには少し窮屈な様だ。それを除けば大体の整理はついたので…少し早いけど、3人はお風呂に入る事にした


風呂場では年頃の娘の3人の、キャッキャッ話が、工房で作業しているヒイロにまで聞こえてきていた

「アリス姉さんは、細身の割りに筋肉も多いですね。戦闘向きの身体ですね」

「確かに!アリス姉さんは戦闘向きだね。その貧相な胸では兄さんを誘惑するのは難しそうだねぇ(笑)」

「ちょっと!?2人ともぉ!ソレは酷いんじゃないのぉ!?…大体3人とも対して変わらないじゃないのぉ、プンスカプンなんだからねぇ!」

「それでも1番年上のアリス姉さんが、1番控え目な発育具合ですね」

「う、うるさいわねぇ…あれぇ!?ところでさぁ、サーシャ…おっきくなぁい?」

「そう言えば…そうだね…12歳でそのサイズは将来かなり大きくなるね!」

「あ、ありがとうなの(照れ)さて…姉さん達。そろそろ出ましょう?」

「いや、わたしはもう少し入ってるよ。長風呂が好きなんだ」

アリスとサーシャはカルーアを残し、姉妹の部屋へと戻って行った


ヒイロは2人の防具作りに区切りがついた。さっきまで聞こえていた、姉妹の会話は静かになっていた

「さて、一汗かいたし、俺も風呂に入ってサッパリするかな」


ヒイロは知らなかった…カルーアがまだ、1人で残ってる事を…

「ガチャ!」
誰も居ないと思って普段通りにドアを開けたヒイロだったが…

「えっ?……えぇ!兄さん!?」

「はい!?カルーアさん、何故いますの?」

「あっ!ちょっと兄さん大きな声出さないで!2人にバレちゃうからぁ!」

「お、おう、そうだな…」


「ピコーン!」
その時、ヒイロの頭脳が珍しく高速演算を可能にし、ある閃(ひらめき)へと辿り着いた!!

「そうだ!カルーア達の防具を一生懸命に作ってたから、けっこう疲れたんだよなぁ。そんな俺に…優しい妹が背中を流してくれると…嬉しいんだがなぁ(ニヤニヤ)」

「なっ!?ちょっと、ナニ言ってるのさ!」

「おいおい、騒ぐと2人にバレちゃうだろぉ(笑)それは困るんじゃないですかぁ(ニヤニヤ)」

「ぐぅ、私とした事が、何たる落ち度…こ、コレっきりだからね!調子に乗ったら、許さないよ!」

カルーアは真っ赤になりながら、恥辱に耐えヒイロの仕返しに従うのだった



続く
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