ようこそ幼い嫁候補たち④

龍之介21時

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夢忘れ編

中立の街で行う夜のデート

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【会議室】
長年この国の為に、男女交際を遠ざけて人生を捧げてきたホルンが、遂に男に夢中になってしまった。ヒイロの恋仲であるカルーアと揉めるのは当然のことだった

「カルーア!貴様は新しく家族(シマイ)も持ったし幸せも味わっただろ?その男(ヒイロ)くらいは私に譲りなさい!」

「何言ってんのさ!叔母(ホルン)さんなんだから姪の幸せを願うのが普通じゃないのかい?ヒイロはわたしと結婚するんだから譲れるハズがないよ!」

2度までも自分の全裸を見たヒイロを、エルフの里の習わしに基づき自分に譲れ!と主張するホルンと絶対に譲れない!と跳ね返すカルーア

ヒイロはヘルメスの街でも、今も外に居るシャルルや踊り子のアルテッツアなどからも想いを寄せられているので…
「(  -᷄ω-᷅ )お兄ちゃんはよくモテるねぇ…」
と呆れている三姉妹の長女アリス。しかし、それだけでなく反対側では…

「クーニャちゃ~ん。天使族のサーシャがクーニャちゃんが大人の階段を登る手ほどきをしてあげますの~♪お布団に行きましょうですの♬」

「ε”ε”(ノ⸝⸝>ㅁ<)ノ 結構ですー!遠慮します!」

歳下であるクーニャの可愛さに目を付けたサーシャが、彼女にエッチぃ事をしようと追い掛けていた。妹たちのドタバタにため息が深くなるアリス


「ヒイロは「ド」が付く変態趣味を持ってるんだよ!400年以上も男を知らないホルン叔母さんでは、夜の相手をするのは無理があるんだよ!」

「歳下のクセに1人前の事を言うのね!考え方次第なんだ!貴様よりも長く初めてを守ってきた私の方が喜んてもらえるってものよ!テクニックなんかは追追(オイオイ)覚えれば良いんだ!」

「グイッ!……ビリッ!!」
「Σ(゜□゜)あっ!?」
「( ꒪ㅿ꒪)えっ!?」

服を掴んできたカルーアの手を払って、逆に彼女の服を掴んだホルンだったが…チカラが入り過ぎたのか?カルーアの上着が破れ、彼女の胸が解放されてしまった!

「な!ナニをするのさ!?もしかしてホルン叔母さんは、サーシャと同じ方向性なのかい!?」

みんなが集まってる中で上半身を半裸にさせられたカルーアは、思わず両手で胸を隠した


「ゴチン!」
「あうっ!?痛いですの…」

「その子は嫌がっておるじゃろうが、エリスア様の娘なのじゃろう?強要するのは良くないぞえ!…それに、カルーアちゃんも落ち着かんかい!…今まで坊主(ヒイロ)と育んだ時間に自信があるのなら…ホルンにもチャンスを与えられんのかの?」

クーニャを追い回していたサーシャの頭を軽くコツいて止めたのは、武闘女神のアテナ。人生経験豊富な彼女は、女としての時間が少な過ぎるホルンに、少しヒイロとの時間を与えてみよ!と提案してきた

「ま、まあ…アテナ様の言われるように、わたしが1番ヒイロに愛されてる自身はあるよ…少しくらいホルン叔母さんに時間を与えたところで、ヒイロがわたしを選ぶのは変わらないさ…恐らくね…」

「そ、そうか?…しかし、ヒイロと恋人の関係を深めようとしても…どんな事をすれば良いのか?私(ホルン)には分からないんだがな…」

アテナに諭されたカルーアが、少しくらいならヒイロとの時間を与えてあげよう。と言ってくれたのだが…【異性とのお付き合い】など未経験のホルンには、ヒイロと何をすれば良いのか?分からないようだ…


「よろしいですか?それならば【中立の町スエス】に遊びに行かれてはどうでしょうか?」

「スエス?あぁ!確かこのマナティートで断固中立を譲らない頑固オヤジが仕切っている小さな町か?…そうだな…紳士淑女の社交を嗜むのは大切な事だろうな?ヨシ!行くぞヒイロよ」

彼女の側近であるゲイツの提案により、ヒイロと一緒に夜のデートをする事にしたホルン


「ちょっと【天才軍師のホルン様】が鍛冶師のヒイロと戦争中の国内で、夜のデートに出掛けるのかい?不用心過ぎるんじゃないの?」

ヒイロとの時間を多少与えることに同意したカルーアではあるが、2人キリで夜のデートに出掛けさせるのには抵抗があるようだ

「私(エリエス)がホルン様のボディーガードをお引き受けしたいと思いますわ!ねー、アリスお姉様。気分転換に一緒に出掛けましょうよ」

「エリエスちゃん…うん!そうだねぇ♪最近エリエスちゃんと遊んでないしぃ、出掛けちゃおうかぁ!」


さっきまで騒いでいたカルーアとホルン、それにサーシャとクーニャの2組みが室内の者の注目を集めてはいたが……アリスをお姉様と慕って愛しているエリエスは、そんな2組みには目もくれず、ずっと元気の無いアリスだけを見続けていた
(私(エリエス)としては嬉しいのですが…お優しいお姉様(アリス)は、いっこうに帰らないヨシュアの事を気にしているハズですわ。1度気分転換が必要なハズです)

もちろんアリスをリフレッシュさせるのが、エリエスにとって最優先事項ではあるが…個人的にアリスと遊びたいのも本心だ


「ねークリス!実はさロミーも…」
「駄目ですっ!姫様はこの国の最重要人物なんですよ!いかに中立の町とは言え、中立エリアの近くで魔族の襲撃を受けたらどうするんですか?…それに三姉妹やヘルメスの街の皆さんたちは、姫様を守る為にわざわざ来て下さっているんですよ。ダーメっ!」

「(⑉・̆н・̆⑉)ちぇー……」

天才軍師という重要人物であるホルンが出掛けるのなら、この気に乗じて自分も遊びに行きたい!と考えたロミーだが、その考えをいち早く察知したクリストファーに反対されてしまった


「やりましたわ!お久しぶりにお姉様(アリス)とお出掛けできますわ♪」

「これエリエスや!お前さんの最優先事項は、この国の重要人物ホルンさんが気兼ねなく安全に遊んでこれる為のボディーガードじゃからな。アリスちゃんと交友を深めるのは結構じゃが、その責任はシッカリと果たすのじゃぞ!」

「もちろんだよねぇエリエスちゃん!アテナ様ぁ、アタシも一緒にホルン様をガードするからぁ、安心してくださいねぇ♪」

アリスも正直エリエスと出掛けられるのは嬉しかったが、頭の中にヨシュアの言葉が再生されていた
「良いかアリス!お前はメンタルが弱い!どんな時にも自分がやるべきことに全力を尽くすことを忘れるなよ!」

散々ヨシュアからメンタルの弱さを指摘されてきたアリスは、こんな時だからこそシッカリしなくては!と、ようやく思えるようになっていた


ヒイロとホルン、アリスとエリエスが【中立の町スエス】に出掛けようと外に出ると…出てきたヒイロの姿を目撃したシャルルも付いて行きたい!とゴネられたが、「今回は特別に許可した事なんだから、ホルン様の邪魔しちゃダメだよ!」とカルーアに止められていた。実際カルーア本人も行きたい気持ちを「グッ」と抑えているのだ


「ならミコが付いて行くのにぇ!ミコの神通力でボディーガードするのにぇ!」

「いやいやいや、絶対にそれミコ様が遊びに行きたいだけですよね?サケマタも遊びに行きたいですよ!スロットとか無いんですかぁ?」

どうやら強敵の戦いに巻き込まれた【ホロミナティ】のミコとサケマタも遊びに行きたいようだが…

「遊びじゃねーんだから、わがまま言って軍師さんの負担になるのは良くねーべ!なぁコヨリィもそう思うべ?」

「……良いんじゃないですか?ただしミコ様!戦争中の国内で判断を1つでも誤ったら、大切なモノを失うことになり兼ねない!というのは忘れてませんよね?」

「Σ(゜□゜)あっ!!…そうだにぇ…あんな失敗はもう2度とする訳には…ありがとだにぇコヨリィ。大事なことを思い出したにぇ」

2人を止めようとしたノエールだが、一緒に反対して欲しかったコヨリィは逆に許可を出したのだが…マリニウムでの悲劇を忘れないでくださいね!と強く釘を刺されていた。その言葉で気持ちを引き締めたミコ

結局、それ以上の人数は良くないだろうと…ヒイロ、ホルン、アリス、エリエス、ミコ、サケマタの6人で【中立の町スエス】に出掛けることになった
しかし、その町で予想外の再会と驚くべき悲劇が起きる事など誰1人として、この時は予想すら出来なかった



続く
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