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夢忘れ編
フラグを回収する男
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【ベイ城玉座の間】
昼前には多くの兵士達が集まり、アレクス城で行われる【メイビー・クルス生誕祭】に出発する、消去の魔女たちの見送りが始まろうとしていた
「ほら貴方様っ!」
「う、うむ…徳川有栖に一条優輝、そしてミクイ・トウの3名よ。今回は我に代わってメイビー様の生誕祭への参加…お、大いに感謝している。失礼の無いようによろしく頼むぞ」
「へいへい分かってますよ。私(ありす)がちゃんと2人の監視してるから、大船に乗ったつもりでいてくれて良いわよ」
翌朝の9時頃、朝食と朝シャワーを済ませて身だしなみを整えた3人は、出発前に城主であるベイに挨拶に来ていた
「多少、不安はあるが…信用しているぞ」
「さて優輝とミクイ。アレクス城への転移陣を展開するから少し離れててよ」
挨拶を済ませた有栖は玉座の間の床に魔法力を流し込んだ。これ程の便利な魔法は普通なら、賢者が描いても数時間は必要とするのだが…最強の魔女である徳川有栖は、ものの2-3分でソレを完成させた
「優輝にミクイ、土産物はちゃんと持った?」
「あんの…持ったけど…どうして貴女(ありす)だけは手ぶらなのよ!ミクイたちはこんなに持ってるのにさ!!」
「そんなの私(ありす)が最強の魔女だからに決まってるでしょ!じゃ、ベイにアナンナ、行ってくるわね」
出発の挨拶を済ませた有栖が、展開した転移陣に再び魔力を流し込むと…床が光りだしてその光が3人を包み込んだ…
【アレクス城 見張り塔の屋上】
「( „❛ ֊ ❛„)んっ?…なんだこの光は?…えっ!?…おわぁっ!?」
アレクス城は北西方向に【クラウン城】。南東方向に【マリニウム城】と人間側の2つの城に挟まれる位置にある為、城の4方向に見張り塔がある
その1つで南西方向にある見張り塔は、その遥か先に【ベイ城】を眺める事になるので、有栖はそこの屋上に転移陣を描いてあるのだ
その転移陣が消えないようにする為に月に1回、アレクス城勤務の魔法使いが魔法力を流し込んでいる。今ではその役目はエーデが担当している。それは彼女(エーデ)の修行の一環でもあるのだ
「ふひゃあっ!…有栖の魔法ってホント凄いんだね…こんな遠くの城まで一瞬で来れちゃうなんてさ…」
ミクイは心の底から驚いていた。かつて自分の足で、ヘルメスの街からベイ城へ。ヘルメスの街からアレクス城まで走った事があるので、ベイ城とアレクス城の距離の遠さを理解しているだけに、僅か数秒で肉体にも悪影響を出さずに転移できた事が信じられないようだ
「ふふん。この程度、私にかかれば大した事ないのよ。最強の魔女の名は伊達じゃないのよ?…おや?」
「あ、あわわわ。徳川様でしたか…」
見張りをしていた城の兵士は、イキナリ現れた有栖たちにマジでビビったようだ
「驚かせちゃったみたいね。ごめんなさいね…さて優輝。もう1度言っておくけど…今日だけは絶対にメイビー様やアレクス、フュールに無礼を働かないでね!今日は、いつもみたいには許されない日だからね!」
「何だよ…俺(ゆうき)って本当に信用無いんだな…そんなヘマするかよ!」
「ꉂꉂ(>ᗜ<*)そりゃまー優輝だからねー(笑)」
転移陣を使ってものの数秒で【ベイ城】と【アレクス城】を移動した3人。距離にして約500km以上になるのだが、そんな長距離転移をも簡単に成功させる有栖の書いた転移陣は、規格外の中の規格外と言えるだろう
「兎に角だ!いったい何処(どこ)から城の中に入るつもりなんだ?」
「あそこに大っきい部屋が2つ見えるでしょ?豪華な造りの方がアレクスの部屋で、隣が専属魔女のフュールの部屋ね。ソコから渡り廊下で繋がっているのが来客用の部屋なんだけど、その渡り廊下の真ん中の窓は侵入防止が施されていて、魔法の鍵を解除しないと入れない仕組みなのよ」
「( ¯꒳¯ )なるほどね。つまりは貴女(ありす)やフュールさんみたいな魔女専用の出入口になってる訳だね」
有栖の説明も分かりやすかったのだが、アサシンと言えば諜報活動がメインである。僅かな情報から答えを導き出すのはお手のものだ!アサシンマスターのミクイは、有栖の説明を簡単に理解していた
「それじゃ行くわよ。ミクイは…付いて来れるわよね?優輝は私(ありす)の背中にしがみつきなさい!」
有栖は【浮遊進行(レベテート)】の魔法で優輝ごと空に浮いた。アサシンマスターのミクイは建物を器用に利用して、説明された渡り廊下を目指した
【フュールの部屋】
「(*`ㅂ´*)きー!ワラワにイチュまでこんなフクをキせてんのよ!…フール!フクをカしなさい!」
「待ってくださいメイビー様!流石に私のではサイズが!…あっ!?」
「ガチャ」
「Σ(゜□゜)あっ!!」
「Σ(゜□゜)あっ!!」
渡り廊下から城内に入った3人。有栖の親友でもあるフュールの部屋に入ろうとしたところで、有栖は背後から城主のアレクスに声を掛けられた。2人の会話は、優輝には理解しにくい難しい話だった
ミクイは一応の用心の為、姿と気配を消して身を隠していた。優輝はアレクス城に数回来ていたこともあり、主要人物とも面識があったので深く考えずに、軽くknockをした後で日本に居た時の感覚で扉を開けたのだが…
「うわー!ちょっと!有栖の旦那の優輝じゃないの!?……はっ!!コッチ見んなーっ!!!」
次期魔王であるメイビーは、魔王の遺伝子を継いでいるからなのか?戦闘力だけでなく頭脳も驚異的な成長をしていたので、いつまでも赤子用の服を着させられているのが不服だったようだ
そんな彼女は【渇望の魔女】フュールの服を気に入ったようで、無理やり彼女(フュール)の服を剥ぎ取っていた
まさに、その直後の瞬間に扉を開けてしまった優輝。上下一体型の服を剥ぎ取られたフュールは…ほぼ全裸に近い下着姿をしていた。そんな姿をマトモに見てしまった優輝
「バキッ!ボゴッ!ジュワアッ!!」
「あんぎゃー!!」
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「【生命救雫(エリクシール)】……優輝、良かったわね。死なない程度に手加減してもらえて…」
「꜀( ꜆×ࡇ×)꜆そ、そうだな…有難うございます…それと、すんませんでした…」
ほぼ全裸に近い姿を異性に見られた!!その条件反射で炎系魔法が得意なフュールは、城内に火が付かない程度には加減して優輝を焼いた!
この半年間ベイ城で、死線を何度も超えるような過酷な修行をしていなかったから…本当に死んでいたかも知れない程の灼熱魔法を撃たれた優輝
「ꉂꉂ(>ᗜ<*)しっかしさ優輝。アンタってつくづく話にオチを付けないと気が済まない性分なの?(笑)」
「う、うるせーよ……ガク…」
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「ごめんね有栖!まさか、貴女たちが来ているなんて気付いてなくて…」
「まだまだメイビー様のお相手は大変なようね。フュールが私(ありす)の気配を感知出来ないなんてね(笑)」
「俺への謝罪は無いんですね( ߹꒳߹ )」
どうやら普通の赤子とは比較するのも馬鹿らしくなる程に、元気過ぎるメイビー様の相手をするのはフュールでさえもシンドいようで、接近する有栖の魔法力を感知する余裕もなかったようだ
「ズン!」
「そうか、キサマが【ショーキョのマジョ】ね。よくキてくれた」
次期魔王様のメイビーが優輝を見下ろしている有栖の前に来た!彼女(メイビー)は2歳児ながらも既に2足歩行で歩き、片言っぽいが普通に会話が出来るまでに成長していた
果たして急成長したメイビーと再会した有栖たちに、どんな展開が待っているのだろうか?
続く
昼前には多くの兵士達が集まり、アレクス城で行われる【メイビー・クルス生誕祭】に出発する、消去の魔女たちの見送りが始まろうとしていた
「ほら貴方様っ!」
「う、うむ…徳川有栖に一条優輝、そしてミクイ・トウの3名よ。今回は我に代わってメイビー様の生誕祭への参加…お、大いに感謝している。失礼の無いようによろしく頼むぞ」
「へいへい分かってますよ。私(ありす)がちゃんと2人の監視してるから、大船に乗ったつもりでいてくれて良いわよ」
翌朝の9時頃、朝食と朝シャワーを済ませて身だしなみを整えた3人は、出発前に城主であるベイに挨拶に来ていた
「多少、不安はあるが…信用しているぞ」
「さて優輝とミクイ。アレクス城への転移陣を展開するから少し離れててよ」
挨拶を済ませた有栖は玉座の間の床に魔法力を流し込んだ。これ程の便利な魔法は普通なら、賢者が描いても数時間は必要とするのだが…最強の魔女である徳川有栖は、ものの2-3分でソレを完成させた
「優輝にミクイ、土産物はちゃんと持った?」
「あんの…持ったけど…どうして貴女(ありす)だけは手ぶらなのよ!ミクイたちはこんなに持ってるのにさ!!」
「そんなの私(ありす)が最強の魔女だからに決まってるでしょ!じゃ、ベイにアナンナ、行ってくるわね」
出発の挨拶を済ませた有栖が、展開した転移陣に再び魔力を流し込むと…床が光りだしてその光が3人を包み込んだ…
【アレクス城 見張り塔の屋上】
「( „❛ ֊ ❛„)んっ?…なんだこの光は?…えっ!?…おわぁっ!?」
アレクス城は北西方向に【クラウン城】。南東方向に【マリニウム城】と人間側の2つの城に挟まれる位置にある為、城の4方向に見張り塔がある
その1つで南西方向にある見張り塔は、その遥か先に【ベイ城】を眺める事になるので、有栖はそこの屋上に転移陣を描いてあるのだ
その転移陣が消えないようにする為に月に1回、アレクス城勤務の魔法使いが魔法力を流し込んでいる。今ではその役目はエーデが担当している。それは彼女(エーデ)の修行の一環でもあるのだ
「ふひゃあっ!…有栖の魔法ってホント凄いんだね…こんな遠くの城まで一瞬で来れちゃうなんてさ…」
ミクイは心の底から驚いていた。かつて自分の足で、ヘルメスの街からベイ城へ。ヘルメスの街からアレクス城まで走った事があるので、ベイ城とアレクス城の距離の遠さを理解しているだけに、僅か数秒で肉体にも悪影響を出さずに転移できた事が信じられないようだ
「ふふん。この程度、私にかかれば大した事ないのよ。最強の魔女の名は伊達じゃないのよ?…おや?」
「あ、あわわわ。徳川様でしたか…」
見張りをしていた城の兵士は、イキナリ現れた有栖たちにマジでビビったようだ
「驚かせちゃったみたいね。ごめんなさいね…さて優輝。もう1度言っておくけど…今日だけは絶対にメイビー様やアレクス、フュールに無礼を働かないでね!今日は、いつもみたいには許されない日だからね!」
「何だよ…俺(ゆうき)って本当に信用無いんだな…そんなヘマするかよ!」
「ꉂꉂ(>ᗜ<*)そりゃまー優輝だからねー(笑)」
転移陣を使ってものの数秒で【ベイ城】と【アレクス城】を移動した3人。距離にして約500km以上になるのだが、そんな長距離転移をも簡単に成功させる有栖の書いた転移陣は、規格外の中の規格外と言えるだろう
「兎に角だ!いったい何処(どこ)から城の中に入るつもりなんだ?」
「あそこに大っきい部屋が2つ見えるでしょ?豪華な造りの方がアレクスの部屋で、隣が専属魔女のフュールの部屋ね。ソコから渡り廊下で繋がっているのが来客用の部屋なんだけど、その渡り廊下の真ん中の窓は侵入防止が施されていて、魔法の鍵を解除しないと入れない仕組みなのよ」
「( ¯꒳¯ )なるほどね。つまりは貴女(ありす)やフュールさんみたいな魔女専用の出入口になってる訳だね」
有栖の説明も分かりやすかったのだが、アサシンと言えば諜報活動がメインである。僅かな情報から答えを導き出すのはお手のものだ!アサシンマスターのミクイは、有栖の説明を簡単に理解していた
「それじゃ行くわよ。ミクイは…付いて来れるわよね?優輝は私(ありす)の背中にしがみつきなさい!」
有栖は【浮遊進行(レベテート)】の魔法で優輝ごと空に浮いた。アサシンマスターのミクイは建物を器用に利用して、説明された渡り廊下を目指した
【フュールの部屋】
「(*`ㅂ´*)きー!ワラワにイチュまでこんなフクをキせてんのよ!…フール!フクをカしなさい!」
「待ってくださいメイビー様!流石に私のではサイズが!…あっ!?」
「ガチャ」
「Σ(゜□゜)あっ!!」
「Σ(゜□゜)あっ!!」
渡り廊下から城内に入った3人。有栖の親友でもあるフュールの部屋に入ろうとしたところで、有栖は背後から城主のアレクスに声を掛けられた。2人の会話は、優輝には理解しにくい難しい話だった
ミクイは一応の用心の為、姿と気配を消して身を隠していた。優輝はアレクス城に数回来ていたこともあり、主要人物とも面識があったので深く考えずに、軽くknockをした後で日本に居た時の感覚で扉を開けたのだが…
「うわー!ちょっと!有栖の旦那の優輝じゃないの!?……はっ!!コッチ見んなーっ!!!」
次期魔王であるメイビーは、魔王の遺伝子を継いでいるからなのか?戦闘力だけでなく頭脳も驚異的な成長をしていたので、いつまでも赤子用の服を着させられているのが不服だったようだ
そんな彼女は【渇望の魔女】フュールの服を気に入ったようで、無理やり彼女(フュール)の服を剥ぎ取っていた
まさに、その直後の瞬間に扉を開けてしまった優輝。上下一体型の服を剥ぎ取られたフュールは…ほぼ全裸に近い下着姿をしていた。そんな姿をマトモに見てしまった優輝
「バキッ!ボゴッ!ジュワアッ!!」
「あんぎゃー!!」
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「【生命救雫(エリクシール)】……優輝、良かったわね。死なない程度に手加減してもらえて…」
「꜀( ꜆×ࡇ×)꜆そ、そうだな…有難うございます…それと、すんませんでした…」
ほぼ全裸に近い姿を異性に見られた!!その条件反射で炎系魔法が得意なフュールは、城内に火が付かない程度には加減して優輝を焼いた!
この半年間ベイ城で、死線を何度も超えるような過酷な修行をしていなかったから…本当に死んでいたかも知れない程の灼熱魔法を撃たれた優輝
「ꉂꉂ(>ᗜ<*)しっかしさ優輝。アンタってつくづく話にオチを付けないと気が済まない性分なの?(笑)」
「う、うるせーよ……ガク…」
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「ごめんね有栖!まさか、貴女たちが来ているなんて気付いてなくて…」
「まだまだメイビー様のお相手は大変なようね。フュールが私(ありす)の気配を感知出来ないなんてね(笑)」
「俺への謝罪は無いんですね( ߹꒳߹ )」
どうやら普通の赤子とは比較するのも馬鹿らしくなる程に、元気過ぎるメイビー様の相手をするのはフュールでさえもシンドいようで、接近する有栖の魔法力を感知する余裕もなかったようだ
「ズン!」
「そうか、キサマが【ショーキョのマジョ】ね。よくキてくれた」
次期魔王様のメイビーが優輝を見下ろしている有栖の前に来た!彼女(メイビー)は2歳児ながらも既に2足歩行で歩き、片言っぽいが普通に会話が出来るまでに成長していた
果たして急成長したメイビーと再会した有栖たちに、どんな展開が待っているのだろうか?
続く
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