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第10章 種を超えた妖精は夢と舞踊る編

罰ゲーム中に調子に乗ったキング(デンライ)とクイーン(獣呀)にお仕置きだ!

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 ~ 神々の箱庭 ~

「行ったわね……」

「行っちゃったね……」

「うむ……」

「まさか…… あんな進化するとはの……」

「おもしろい子ね♪」

「新たな神の誕生に祝福を……」

「進化して直ぐに、機神に乗れるか試します。って、飛び出す様な…… あの子なら大丈夫だと思うけどねぇ~。 一応、システムの確認をしないとねぇ……」

「まぁ…… これからも、カナエちゃんの行動が楽しみね♪」

「ふっ…… そうだな」

神々と麗華が微笑みながら、進化したカナエの姿を思い浮かべるのだった……

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 ~ 模擬戦会場 キングアニマル&クイーンアニマル ~

「次の挑戦者は…… 誰だ!」

『強い! キングアニマル&クイーンアニマルが強過ぎる! 挑戦開始から…… まさかの!? 百連勝!! いったい、誰がこの二人を止めるのか?』

何時の間にか…… プロレスリング仕様になった武台の上で、追加装甲アニマルユニット【レオポン】装備のヒーロー型機神【キング】が仁王立ちで、追加装甲アニマルユニット【ライガー】装備のヒロイン型機神【クイーン】がロープに寄り掛かり立っていた……

「キングよ…… ちっと、圧倒的過ぎたかの? 挑戦者が減っておるぞ?」

「う~ん…… 自分で闘うみたいに機神が動くからなぁ…… つい熱くなっちまったかぁ…… 自重するか?」

パッ!
「「!?」」

急に、模擬戦会場が暗くなると…… 挑戦者の登場口にスポットライトが当たる! 何時の間にかステージが出来上がった挑戦者登場口から現れたのは……

ボン!
『あっと!? 火花を上げて、挑戦者の登場だ! 花道を駆け抜け…… 側転からの連続バク転…… 飛んで後方三回転ひねりでリングイン!したのは…… 白熊!?』

クイーンのヒロイン型機神と同じサイズの…… 白熊の着ぐるみが体操選手の様に着地のポーズでリングインした。

『何じゃ! この熊は?』

『新たな挑戦者…… あの動き…… 同型か!?』

白熊の着ぐるみ機神がコーナーに下がり、リングの中央を指差すと…… ニアが歌い始めた…… レクイエムを……

『『!?』』

リングの中央に無数の光が集束して、機神が現れる!?

現れた機神は…… エプロンドレスの様な装備をしたヒロイン型機神【アリス】だ。

アリスがスカート摘まむと、優雅にカーテシーをしてから……

『楽しそうね? キング君、クイーンちゃん、私達と遊びましょ♪』

『あそぼ♪あそぼ♪』

『ある…… キングよ……』

『言うな…… クイーン…… 解ってる』

楽しそうに跳び跳ねる白熊の着ぐるみと…… 何時の間にか、覆面姿で挑戦者のセコンドにいる機神モードのフェアリエを見て……

キングデンライクイーン獣呀は…… 挑戦者の正体に気付いて、逃げられない事を悟ると……

『ふぅ…… 来い!』

深呼吸して…… キングアニマルが構える!

『行くよ♪』

ドレスを翻し!? アリスがキングに迫る!

『チッ!』

『挑戦者がダッシュ! キングアニマルがキックで迎撃!? 消えた…… 挑戦者が消えました!』

キングアニマルが周りを見回すと…… トン……

『あっ!? キングアニマルの頭に、挑戦者が立ってる!』

『このぉ!』

キングアニマルが払い除けると、アリスが後方宙返りして…… トップロープに立つ!

『な、なんとも、身軽な挑戦者がトップロープに立ってる!? うん? 何だ? 挑戦者がドレスを掴んで…… 脱ぎ捨てた! 女子プロレスのレスラーの様なリングコスチュームにチェンジだ! 何時の間にか、白熊の挑戦者もチェンジしてるぞ!!!』

コスチュームチェンジしたアリスが、トップロープを走り始める!

『挑戦者が隣のトップロープに飛ぶ!? ミサイルキックがキングアニマルに炸裂! さらに挑戦者が飛ぶ!? 反転キックだ!』

キングアニマルがロープに吹き飛ぶ!

『キングアニマルがロープの反動を利用して、出た!必殺のキングファング!? 挑戦者が避けて…… 後ろを取ってジャーマン! これは…… 放さない!? ジャーマンからの反動を付けて、一回転してのぶっこ抜きのジャーマンだ!!』

『がぁ!』

『あっと!? クイーンアニマルが手を伸ばしてタッチ! スワンダイブでカットに入るが…… 挑戦者も避けてタッチ! 白熊がスワンダイブ式のフライングボディプレス! クイーンアニマルが潰される!?』

『ぐぅ! まだじゃ!』

『クイーンアニマルが白熊をはね除けた! 両者立ち上がる…… クイーンアニマルが白熊の腕を掴んで、トラースキック!? 白熊がクイーンアニマルの足を掴んでるぞ! 白熊が力技でクイーンアニマルをコーナーに投げた!?』

キングアニマルが白熊のリングコスチューム姿のヒロイン型機神【白雪】を襲撃した!

『キングアニマルが助けに入るが、白熊にロープ振られて…… あっと!? ダットリー・デス・ドロップだ! 挑戦者タッグの見事な連係攻撃~! たまらずにキングアニマルがダウン!? 挑戦者ペアがクイーンに迫る!』

白雪がクイーンアニマルを肩車で持ち上げた!? アリスがコーナーポストから…… 飛ぶ!

『ぎゃあ!?』

『決まった! ダブル・インパクトだ!』

カンカンカン……
『ただいまの試合…… 決まり手は、ダブル・インパクトで…… 挑戦者ペアの勝利です!』

ワァー!!ワァー!!ワァー!!
「機神に乗る分には…… 問題無いかな?」

歓声が飛び交う中…… アリスのコックピットで伸びた髪の七色に光る毛先を指に絡ませて、カナエが呟く……

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 ~ 神々の箱庭 ~

カナエとユキが乗るアリスと白雪の試合を、神々と見ていた麗華が楽しそうに笑い……

「まさか、小惑星を手に入れたせいで……【創星の混沌神】になるとは…… 本当に面白い子♪」

と、呟くと……

カナエを自分の眷属に狙っていた神々が悔しそうにするのだった。

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