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第10章 種を超えた妖精は夢と舞踊る編

古代超巨大戦艦攻略イベント 魔王幼女マコ、はじめてのレイドボス戦 

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「ぐっ!」

スレイブ王の見えない攻撃に、エンが盾で堪える。

「【守護の盾】よ!」

盾を掲げて、聖騎士娘が叫ぶと!? エン達とマコ達、勇者娘のパーティーメンバーに【小さな光る盾】が現れた。

「これって…… ?」

「聖騎士の守護スキル【守護の盾】よ。この小さな盾がある時には、どんな攻撃を受けても大丈夫! HPが1残るから、その時は下がって回復」

「「「「「「「はい!」」」」」」」

「見えない攻撃が厄介だな」

柱を盾して、シュウと忍者娘が隙を伺うが……

「フッハハハハ! 隠れても無駄だ! 我が力の前に平伏して、恐怖と絶望の中…… 王に逆らう愚かさを悔いるがいい!」

スレイブ王の見えない攻撃が、柱を抉る様に削る!?

「みんな! 壁を作るわ!」

賢者娘が多重土魔法で、壁を作り出して見えない攻撃を防ぐ!

「遠距離攻撃を試すよ」

アンと銃士娘が砲撃と銃撃で、スレイブ王を攻撃!

「おのれ…… 小癪な!」

アンと銃士娘の魔弾と銃弾を、見えない壁が防ぐ!

「あの見えない力が厄介だな…… どうする?」

「試して見る!【破邪の光】よ!」

勇者娘が放った光が、スレイブ王を照らすと!? スレイブ王を包む様な禍々しいオーラが現れた!

「あれが…… 邪神の力か!?」

禍々しいオーラが、柱や土魔法の壁に隠れていたシュウと忍者娘を襲う!

「見えているなら!」

「くらえ!」

禍々しいオーラを掻い潜り、シュウと忍者娘がスレイブ王に斬り掛かった!

「愚か者が!」

スレイブ王に刃が迫ると!?

スレイブ王の足元から禍々しいオーラが噴き上がり、シュウと忍者娘を吹き飛ばした!

「危ない!」「くっ!」

吹き飛ばされたシュウと忍者娘に、追撃の禍々しいオーラが迫るが!?

エンと聖騎士娘が盾で弾いた!

「強い…… レイドボスか?」

「この人数だと…… キツいわね」

「攻撃は避けられるけど、あのオーラを抜ける攻撃をしないと」

「魔弾と銃弾は弾かれたし……」

「接近戦は、シュウ達の二の舞になるな……」

「死に戻って、人数を増やして来る?」

「我から逃げられると…… 死した貴様等の魂を邪神に喰わしてくれるわ!」

スレイブ王の攻撃が激しくなる! エン達は、柱や土魔法の壁に滑り込む!

「あのセリフからすると、死に戻りは…… 無理っぽいな」

「敗けたら…… イベント中は復活出来ないかもね?」

「試す気は無いけどな!」

シュウが隠れていた壁が砕かれた!?

しかし!

すぐさま、シュウは別の壁に滑り込む!

「シュウ!」

「大丈夫だ! 撹乱するから、壁を増やしてくれ!」

「私もやるよ!」

「了解! 壁を増やすよ!」

スレイブ王を囲む様に、賢者娘が土魔法で壁を増やす!

「行くよ!」「おう!」

シュウと忍者娘が盾にする壁を代えて、スレイブ王に近付く!

「無駄な事を!」

スレイブ王が次々に、壁を叩き付ける!

「此方だよ!」「此方だ!」「こっちこっち」

シュウと忍者娘が壁の間を移動しながら、スレイブ王を挑発する。

「おのれ…… ちょこまかと!」

スレイブ王が苛立ち、壁を叩き壊す!

「今の内に…… どうにか攻撃をするぞ!」

「私がやる! 勇者の攻撃なら当たるも」

「援護します!」

『マコ、我も攻撃に行く!』

「ウーちゃん…… がんばって!」

『任せよ…… 乗れ! 勇者!』

「はい!」

「道を作るよ!」

リンが、巨大なピコピコハンマーで地面を叩く!

「ぐう!?」

衝撃波が土煙を上げて、スレイブ王を襲う!

「おのれ!」

「一斉攻撃! 反撃させるな!!」

エン達と勇者娘のパーティーメンバーが、スレイブ王に波状攻撃を仕掛ける!

「貴様等…… その程度の攻撃など、無駄だ!」

『隙だらけだな…… 人間の王よ!』

「な!?」

「遅い!」

勇者娘の剣とウーの爪が、スレイブ王を裂く!?

「ば…… 馬鹿な…… 我が…… 血を流すのか?」

「当たった……」

マコの低年齢フィルター設定で、流血などの演出が無く包帯巻きになったスレイブ王がよろめく……

「ありえん…… 邪神の力に護られし我を裂くなど……」

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 ~ 運営スタッフ ~

「主任! ヤバイです!」

「どうした!」

「やさしいのサーバーで、エクストラの条件が満たされました!」

「はあ!? ありえんだろう! どの条件だ?」

「15歳未満のプレイヤーを含む15人以下で、スレイブ王に勇者と魔王の攻撃を当てる…… です!」

「勇者と魔王が共闘してるだと!?」

「どうしましょう?」

「今、スレイブ王と戦闘中のサーバーは!」

「全てです!」

「よし、各サーバーのトッププレイヤー15人をエクストラステージのサーバーに転送して、魔の最高神を呼べ!」

「なるほど、スレイブの邪神は、元が魔の眷属神でしたね」

「後、開発室に緊急連絡だ!」

「了解です!」

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「おのれ…… まだ終わらん! 父上の無念を晴らす迄は…… 邪神よ! 我にさらなる力を!?」

スレイブ王を包む禍々しいオーラが、スレイブ王の口や耳、鼻からスレイブ王の中に入り込む!?

ガッシャーン!
硝子が割れる様な音が響き、空間に穴が開いた!

「ぐう! ぎゃあぁぁぁぁ!?」

スレイブ王が、開いた穴に吸い込まれた!?

ピコーン♪
『条件が満たされました。これより、エクストラステージに転送します』

アナウンスが鳴り、マコ達とエン達、勇者娘パーティーメンバーは、エクストラステージに転送された。

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