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第11章 神々の魔王と勇者育成計画編

噂の獣人魔王登場!? その時、勇者側と魔王側は……

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 ~ 魔王の夜会クラン拠点 夜会城 ~

「おのれ…… 挑戦者め!」

「あの馬鹿……」

『ちょっと! どう言う事よ!!』

『ずるい!』

挑戦者の魔王が〝獣人魔王カナエ〟のもとに行ったと知り、魔王達が騒ぎ出す。

『わたしも行く!』

『私だって!』

「待ちなさい! 今は、夜会城の防衛が先です! 行ったら…… 解ってますね?」

『『……』』

才覚の魔王の言葉に、女帝と小悪魔の魔王が黙るが……

「才覚よ……」

「王、どうしました?」

「解らん奴がいた様だ……【教祖】が獣人のもとに行ったぞ」

「!? あの…… 狂信者が!!!」

『失礼な……』

「教祖! 今すぐに防衛に戻りなさい!」

『我は…… 挑戦者とは違う……〝代わり〟を置いて来た……』

「「『『〝代わり〟?』』」」

『〝魔王召喚〟で喚んだ……【リッチ・ロード】を置いて来た……』

『『その手があった!』』

「やめんか! コラァ!!」

「教祖よ」

『何に…… 王?』

「その不死の魔王は…… 大丈夫なのか?」

『あの方の素晴らしさを…… よく〝言い聞かせた〟から…… 大丈夫……』

「なら良い…… 俺も会いたいからな、獣人魔王を城に連れて来い」

『言い方が気に入らないけど…… 招待するから…… あの方を迎え入れる用意…… お願い……』

「フン…… 聞いたな? 教祖が獣人魔王を連れて来る。向かい入れる用意をせよ!」

「『『はい』』」

「挑戦者の魔王(中ボス)フィールドには、私が代わりに守ります」

『了解、ところで……【魔剣】は?』

「魔剣は、千客万来の様だな…… どうやら、〝勇者〟側も動き出した様だぞ」

『ヤバそうになったら、わたしも魔王召喚するよ?』

『私も喚ぶわよ』

「仕方がないですが…… できるだけは、手懐けて下さいよ」

『『了解♪』』

「やれやれです…… 王?」

「城の【黒騎士】達を動かす…… 配置は任せた」

「解りました。ですが、貴方は我等の切り札……〝力〟を使い過ぎないで下さい」

「ああ…… 解っている」

才覚の魔王が、王の魔王の前から消えると……

「さあ、我が城に群がる虫共を駆除せよ!」

王の魔王の言葉で、夜会城の至る処に配置された……

装飾された黒いフルメイルの騎士甲冑達…… そのフルフェイスの隙間が赤く光るのだった……

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 ~ 巨大陸上戦艦ブリッジ ~

闘商を始めとした【雇われ連合】のプレイヤー達は……

魔竜のスキルで錯乱した生産プレイヤーが召喚した緑人の少女を探していた。

「緑人の少女は…… 見つかったか?」

「くまなく探しましたが……」

「くっ、やはり……」

「勇者側から報告! 緑人の少女らしき人物を発見したそうです!」

「本当か!? 何処だ?」

「それが……」

「どうした? まさか…… 死体で……」

「いえ、あの〝獣人魔王〟に連れ拐われた様です!」

「何!?」

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 ~ 勇者側プレイヤー達 ~

「白銀の天勇者が所属する銀勇騎士団から報告、巨大陸上戦艦から消えた緑人の少女を発見! それから……」

「何だ?」

「獣人魔王が現れたそうです……」

「何!?」

「城の外に魔王が!?」

「どう言う事だ! あの城は、獣人魔王が守っていないのか?」

「魔王同士で対立してるの?」

「報告では、もう一人の魔王と対立していた様だと……」

「その魔王と獣人魔王は?」

「PKプレイヤー達が乱入、仮面のヒーローが現れ…… 獣人魔王の逃走を補助した模様」

「仮面のヒーローが…… 獣人魔王を助けた……」

「そもそも…… 獣人魔王って、魔王なのか?」

「一度は、間違いなく魔王になったはずだ」

「あの帝国の屑勇者が認定したからな……」

「それよりも今は!? どうなってるの?」

「ヒーローはPKクランのリーダーと、獣人魔王と対立していた魔王は…… 謎の獣人騎士と交戦中! 逃走した獣人魔王を追っていた白銀の天勇者にPKクランが襲撃して、銀勇騎士団と交戦中の様です」

「PKクランと交戦…… どうする?」

「このまま城を攻めるか…… 獣人魔王を追うか……」

「城を攻めるべきだな」

「それは何故?」

「あの魔竜だ。アレと同じ様なモンスターを喚ばれたら……」

「確かに…… それに、あの城がどちらかの魔王の拠点ならば、制圧する事で勝利するかも知れない」

「ならば、獣人魔王達は銀勇騎士団に任せて、俺達は城を落とすぞ!」

「勇者達に伝令! 城攻めに専念せよ!」

勇者側プレイヤー達は…… 夜会城に向かうのだった。

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 ~ 白銀の天勇者 ~

「邪魔をするな!」

白銀の天勇者が乗り込んだ機神が、PKクランの機神を切り裂いて加速する!

「この新型…… 俺に合ってる!」

白銀の騎士風の武装をした機神が…… 剣舞を舞う様にPKクランの機神達を切り捨てる。

『流石は、勇者ね…… もう手足の様に扱うなんて』

「ここは任せるけど……」

『私達なら大丈夫だから、獣人魔王を追って!』

「了解…… ありがとう!」

PKクランの機神達を突破し…… さらに加速する白銀の機神の中で、白銀の天勇者の【ギンガ】は…… 前方に〝変な物〟を見る。

「何だ…… アレ? 玩具の箱?」

それは…… 店の棚に並ぶ人形や玩具が入った箱の様だった。

「箱が…… 開く!?」

新品の玩具を開封する様に箱が開くと……

「な…… 機神なのか?」

『さあ…… 勇者さん、貴方の機神の性能…… 私に見せて♪』

箱の中から、カナエ専用特殊ガールズ型ヒロイン機神【アリス】が舞い上がった。

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