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ダンジョンに潜ってから一か月が経過した件
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晴れ晴れとした晴天の中、俺は千葉駅前の興行銀行前に来ていた。
「今日で一か月目かー」
木戸商事と取引を開始してから、それはダンジョンに潜ってから一か月経過してからともいうが、どちらにしても本日は、木戸商事からの入金日であった。
はっきり言って、失業保険もギリギリだったので、それなりに期待して銀行に来ていた。
ただ、ダンジョン産の農作物やフルーツは数だけは納品していたが従来の果物や野菜と比べて大幅に安く販売を木戸商事はしていたので、
「銀行口座に100万円くらい入っていれば助かるんだが……、いや……贅沢を言うのはよそう……50万円でも……」
以前に勤めていた大手総合商社とも言える株式会社オーエンの手取りの月収が56万円ちょいだったので、少し夢を見てしまった。
まぁ、冒険者になったからってすぐに稼げるというのは、傲慢だよな……。
「20万円でも入っていれば……」
幸い、米は菊池さんから白米がもらえるし、野菜や果物はダンジョンに潜れば産地直送だし、現地の養老渓谷ダンジョンまでは木戸さんが送り迎えをしてくれるし……。
「あれ? 思ったよりもお金を使わない環境だったりするの……か?」
それでも失業保険のタイムリミットは迫っているから、何とかちゃんとした収入を得たい。
とりあえず、興業銀行の中へ。
ATMで、通帳記入だけする。・
「さて――、どれどれ……」
入金金額をチェックする。
先月までの残高は、残り4万4722円。
そして、今日、入金された金額は17億2882万円。
合計17億2886万4722円。
「んんんんんっ!?」
思わず変な声が出た。
なんだか、俺の通帳の残高が見た事のない金額になっているんだが?
これって、美味い棒何本買えるんだ?
いや、問題は、そこじゃない!
木戸商事からの入金額がとんでもないことになっている。
たしかに最近では、10トントラックがピストン運動みたいな感じで、数時間、ひっきりなしにフルーツや農作物を運んでいくようになったが、それでも、この金額は……。
思わず銀行内を見渡すと、俺の変な声を出したあとの挙動不審な態度に、変な目を向けてきている人が大勢いた。
「と、ととと、とりあえず落ち着け! 素数を数えて落ち着くんだ」
1,2,3,4――、
素数にすらなってない数字を200まで数えたところで、少しだけ落ち着いていた。
念のため、機械が故障していないかを確認するために、今度は銀行のキャッシュカードで、銀行口座の残高を確認する。
そして、表示される17億2886万4722円。
「……」
夢ではないようだ。
つまり現実でありリアル。
これなら新しいパソコンパーツを購入して、最新機種でパソコンを組めるな。
あと冷蔵庫を新しくして、エアコンも新しくして、スプリングが駄目になっているベッドも購入して、それを1K のアパートに送ってもらう手続きもしないと。
「いや! 違う! 問題の定義はそこではない!」
「あのお客様」
「あ、はい!」
ちょっとありえない額を手に入れたことで普段は冷静沈着な俺も変な人になっていたようで銀行マンが話しかけてきた。
「少し、お静かにお願いします」
「あ、はい」
思っていたとおり注意されてしまった。
とりあえず銀行から出て近くの千葉都市モノレール下の公園で、深呼吸をする。
「さて、どうしよう」
一般人な人間にとって10億円以上のお金が入った時、どう扱えばいいのか分からない時はある。
むしろ、今回、10億円以上入金されたのは初めてだ。
とりあえず深呼吸だ。
深く深呼吸をしたところで、スマートフォンが鳴る。
思わず蒸せて咳をしつつ、どこから電話が掛かってきたのか確認すると、電話相手は木戸綾子さんだった。
「はい。佐藤です」
「木戸綾子です。入金の確認は出来ましたでしょうか?」
「え? あ、はい。かなりの額が入金されていましたので驚きました」
「いえ。それでも少ないくらいだと思っているのですが、今はダンジョン産の農作物やフルーツを一般の方に安く提供して認知して頂く期間ですので」
「そうでしたか。ですが、そこまで高くはしないでくださいね」
「もちろんです。日本の農作物の価格は別として日本国内で栽培されているフルーツの価格は一般の方が気軽に手を出せる金額ではなくなっていますから。木戸商事としては、多くの方が健康的に文化的に食文化を楽しめるようにというのが会社の理念ですから」
「それは良かったです」
以前に俺の勤めていた株式会社エーオンは、海外の野菜やフルーツであっても農薬が基準値を超えていても安ければいい! 何故なら大衆は馬鹿で、安ければ購入するからな! ガハハハハッ! とか、口癖のように語る上司が居たし、さらには経営陣も同じような考えの連中ばかりだったからな。
「そうですか?」
「はい。それで、連絡をくれたのは、入金の確認だったんですか?」
「それもありますが、佐藤さんは個人事業主さんで登録されると思いますので納税とかのお力になれればと」
そういえば、今までは会社勤めだった。
だが、今は個人事業主なんだよな。
そうすると税処理とか変わってくるし、その辺のノウハウが俺には足りてないというか知識がない。
税務署に行けば親切に教えてくれるらしいが、木戸さんが教えてくれるなら、素直に甘えておくとしよう、
餅は餅屋っていうからな。
「今日で一か月目かー」
木戸商事と取引を開始してから、それはダンジョンに潜ってから一か月経過してからともいうが、どちらにしても本日は、木戸商事からの入金日であった。
はっきり言って、失業保険もギリギリだったので、それなりに期待して銀行に来ていた。
ただ、ダンジョン産の農作物やフルーツは数だけは納品していたが従来の果物や野菜と比べて大幅に安く販売を木戸商事はしていたので、
「銀行口座に100万円くらい入っていれば助かるんだが……、いや……贅沢を言うのはよそう……50万円でも……」
以前に勤めていた大手総合商社とも言える株式会社オーエンの手取りの月収が56万円ちょいだったので、少し夢を見てしまった。
まぁ、冒険者になったからってすぐに稼げるというのは、傲慢だよな……。
「20万円でも入っていれば……」
幸い、米は菊池さんから白米がもらえるし、野菜や果物はダンジョンに潜れば産地直送だし、現地の養老渓谷ダンジョンまでは木戸さんが送り迎えをしてくれるし……。
「あれ? 思ったよりもお金を使わない環境だったりするの……か?」
それでも失業保険のタイムリミットは迫っているから、何とかちゃんとした収入を得たい。
とりあえず、興業銀行の中へ。
ATMで、通帳記入だけする。・
「さて――、どれどれ……」
入金金額をチェックする。
先月までの残高は、残り4万4722円。
そして、今日、入金された金額は17億2882万円。
合計17億2886万4722円。
「んんんんんっ!?」
思わず変な声が出た。
なんだか、俺の通帳の残高が見た事のない金額になっているんだが?
これって、美味い棒何本買えるんだ?
いや、問題は、そこじゃない!
木戸商事からの入金額がとんでもないことになっている。
たしかに最近では、10トントラックがピストン運動みたいな感じで、数時間、ひっきりなしにフルーツや農作物を運んでいくようになったが、それでも、この金額は……。
思わず銀行内を見渡すと、俺の変な声を出したあとの挙動不審な態度に、変な目を向けてきている人が大勢いた。
「と、ととと、とりあえず落ち着け! 素数を数えて落ち着くんだ」
1,2,3,4――、
素数にすらなってない数字を200まで数えたところで、少しだけ落ち着いていた。
念のため、機械が故障していないかを確認するために、今度は銀行のキャッシュカードで、銀行口座の残高を確認する。
そして、表示される17億2886万4722円。
「……」
夢ではないようだ。
つまり現実でありリアル。
これなら新しいパソコンパーツを購入して、最新機種でパソコンを組めるな。
あと冷蔵庫を新しくして、エアコンも新しくして、スプリングが駄目になっているベッドも購入して、それを1K のアパートに送ってもらう手続きもしないと。
「いや! 違う! 問題の定義はそこではない!」
「あのお客様」
「あ、はい!」
ちょっとありえない額を手に入れたことで普段は冷静沈着な俺も変な人になっていたようで銀行マンが話しかけてきた。
「少し、お静かにお願いします」
「あ、はい」
思っていたとおり注意されてしまった。
とりあえず銀行から出て近くの千葉都市モノレール下の公園で、深呼吸をする。
「さて、どうしよう」
一般人な人間にとって10億円以上のお金が入った時、どう扱えばいいのか分からない時はある。
むしろ、今回、10億円以上入金されたのは初めてだ。
とりあえず深呼吸だ。
深く深呼吸をしたところで、スマートフォンが鳴る。
思わず蒸せて咳をしつつ、どこから電話が掛かってきたのか確認すると、電話相手は木戸綾子さんだった。
「はい。佐藤です」
「木戸綾子です。入金の確認は出来ましたでしょうか?」
「え? あ、はい。かなりの額が入金されていましたので驚きました」
「いえ。それでも少ないくらいだと思っているのですが、今はダンジョン産の農作物やフルーツを一般の方に安く提供して認知して頂く期間ですので」
「そうでしたか。ですが、そこまで高くはしないでくださいね」
「もちろんです。日本の農作物の価格は別として日本国内で栽培されているフルーツの価格は一般の方が気軽に手を出せる金額ではなくなっていますから。木戸商事としては、多くの方が健康的に文化的に食文化を楽しめるようにというのが会社の理念ですから」
「それは良かったです」
以前に俺の勤めていた株式会社エーオンは、海外の野菜やフルーツであっても農薬が基準値を超えていても安ければいい! 何故なら大衆は馬鹿で、安ければ購入するからな! ガハハハハッ! とか、口癖のように語る上司が居たし、さらには経営陣も同じような考えの連中ばかりだったからな。
「そうですか?」
「はい。それで、連絡をくれたのは、入金の確認だったんですか?」
「それもありますが、佐藤さんは個人事業主さんで登録されると思いますので納税とかのお力になれればと」
そういえば、今までは会社勤めだった。
だが、今は個人事業主なんだよな。
そうすると税処理とか変わってくるし、その辺のノウハウが俺には足りてないというか知識がない。
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