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第七章 絶体絶命!? 炎の地下遺跡
第72話 クトーニアン
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バジリスクたちは、あっさり食いついた。おいしそうに食べているではないか。
「やっぱりだ。ボクの身体から生えたブドウを食べると、バジリスクはただのニワトリになっちゃうね」
ボクの身体で生成した果物には、毒を中和する効果があるようだ。
だからバシリスクにとっては、苦手かなって思ったんだけど。
「リンゴもブドウもミカンも、全部平らげちゃったね」
「仕方ないよ。コーキのもたらす実りは、おいしそうだからさ」
満足したのか、バジリスクたちは眠ってしまった。果物に催眠効果を持たせたことも、効果があったみたい。
イチかバチかでやってみたが、うまくいってよかったよ。
相手も催眠毒に気づいていたみたいだけど、おいしいニオイに負けちゃったみたい。
「バジリスクの奴ら、体内の毒が消えちまったみたいだぜ!」
ボクの果物を食べて、体質まで代わったのか。我ながらすごいチートだね。
『なんと役立たず共! ワシ自らが出る!』
祭壇に置かれていた棺が、ひとりでに動き出す。
木製の棺から、包帯まみれの手だけが現れる。
「木乃伊だ!」
「やはり、あなたがたは、『クトーニアン教団』ですね?」
ピオナが、ゴーレムの銃口を向けた。
海に現れたイソギンチャクの魔物は、クトーニアンが信仰していた怪物だったみたい。今まで力が弱かった。だが、大量発生して人を襲うことによって、力を取り戻そうとしたようだ。
ボクが全滅させたけど。
クトーニアンが、身体に巻き付いた包帯状態の触手を伸ばしてくる。
『ウッドゴーレムごときに、我が進撃を止められてなるものか!』
ムチのように、打撃を繰り出してきた。
「触手にはツタで! 【ソーンバインド】!」
ボクはツタを身体から伸ばして、相手のムチ触手に対抗する。
「コーキ一人で戦う気!?」
「やってみる。みんなはボクの言う通りにして!」
パロンたちに指示を出して、単身クトーニアンを相手する。
『我らクトーニアンは、再び地上を支配するのだ! 邪魔立てするなら、貴様らを養分にしてくれる!』
「そのために、世界樹をコントロールしていたのか!?」
『世界樹は我らに恩恵をもたらすべきモノだ! 貴様ら人類が持つべきではない!』
「そんなことを言っているから、世界樹の方に愛想をつかされるんだ!」
ボクは、ツタを相手の触手へ振り下ろした。
「ぬあ!?」
敵の触手が、ドロっと溶け出す。
「貴様、なにをした!?」
「何もしていないよ。ボクはね」
単にボクは、触手をツタで攻撃していただけ。
しかし、そのツタに細工をした。果物を潰してポーションとして、相手に流し込む。クコのソーンバインドと混ぜて、攻撃してカモフラージュした。ヴェリシモさんの氷エンチャントを施し、触手が当たった瞬間溶けるようにしかけたのである。
ボクは、クトーニアンの触手を全部腐食させた。果物の酸を強化して、触手に浸透させたのだ。
バジリスクは毒気を抜かれると、普通のニワトリに変化した。
しかし、全身が毒の塊であるクトーニアンは、さすがに腐食してしまうらしい。
『なんたるおぞましき力! ウッドゴーレムごときに!』
「ウッドゴーレムごときだなんて蔑んでいるから、お前は負けるんです」
『黙れ、仮初の命の分際で!』
やけに必至だな。自分だって、アンデッドではないか。
「チェックメイトです、クトーニアン。果物の酸で溺れて、消滅しなさい」
ボクはクトーニアンの棺の隙間に果物を仕込む。毒性の果物で、棺の中を満たした。
『ぬおおおお! 身体が溶ける! 毒など我には効かぬはずなのに!?』
棺から、酸が溢れ出す。
「ボクは、毒なんて作っていませんよ」
とびっきり毒耐性の強い果物を生成して、ポーションに変えただけ。
「あんたは、この世界にひどいことをした。世界にムリヤリ割って入り、国交も断絶した。この世界に、あんたの居場所はありません」
「ごおおおお!」
棺もろとも、クトーニアンはドロドロに溶けていった。
「……敵性反応なし。クトーニアンの駆除を確認」
ピオナから通達を受けて、ボクは安堵する。
「はあっ、はあっ。敵のボスだから、どうなるかと思ったよ」
しぶとそうだったが、倒せてよかった。
「どこから湧いてきたんだろう?」
「クトーニアンは、我が世界樹の敵です。地下から浸透してきて、水を奪い合います」
基本は、海からの侵略者らしい。水分のあるところを求めて、地上へ這い上がってくるらしい。
「クトーニアンの完全駆除には、海を枯らすしかありません。しかし、そんなことをすれば世界は崩壊します」
過剰に海から襲ってくる度に、駆除するしかないようだ。
「個体だけなら、さして強くありません。過剰に恐れることは、ありませんよ。ですが、恐ろしい作戦を練っていたそうで」
「どんな?」
「天空に居を移し、真上から攻撃する作戦があったとか」
うわああ。コミックみたいな話って、こっちでもあるんだね。
「じゃあ、天空に人がいるかも知れない?」
「生き残りがいるんでしたら、おそらくは」
天空まで、報告に行ったほうがいいのかな?
「やっぱりだ。ボクの身体から生えたブドウを食べると、バジリスクはただのニワトリになっちゃうね」
ボクの身体で生成した果物には、毒を中和する効果があるようだ。
だからバシリスクにとっては、苦手かなって思ったんだけど。
「リンゴもブドウもミカンも、全部平らげちゃったね」
「仕方ないよ。コーキのもたらす実りは、おいしそうだからさ」
満足したのか、バジリスクたちは眠ってしまった。果物に催眠効果を持たせたことも、効果があったみたい。
イチかバチかでやってみたが、うまくいってよかったよ。
相手も催眠毒に気づいていたみたいだけど、おいしいニオイに負けちゃったみたい。
「バジリスクの奴ら、体内の毒が消えちまったみたいだぜ!」
ボクの果物を食べて、体質まで代わったのか。我ながらすごいチートだね。
『なんと役立たず共! ワシ自らが出る!』
祭壇に置かれていた棺が、ひとりでに動き出す。
木製の棺から、包帯まみれの手だけが現れる。
「木乃伊だ!」
「やはり、あなたがたは、『クトーニアン教団』ですね?」
ピオナが、ゴーレムの銃口を向けた。
海に現れたイソギンチャクの魔物は、クトーニアンが信仰していた怪物だったみたい。今まで力が弱かった。だが、大量発生して人を襲うことによって、力を取り戻そうとしたようだ。
ボクが全滅させたけど。
クトーニアンが、身体に巻き付いた包帯状態の触手を伸ばしてくる。
『ウッドゴーレムごときに、我が進撃を止められてなるものか!』
ムチのように、打撃を繰り出してきた。
「触手にはツタで! 【ソーンバインド】!」
ボクはツタを身体から伸ばして、相手のムチ触手に対抗する。
「コーキ一人で戦う気!?」
「やってみる。みんなはボクの言う通りにして!」
パロンたちに指示を出して、単身クトーニアンを相手する。
『我らクトーニアンは、再び地上を支配するのだ! 邪魔立てするなら、貴様らを養分にしてくれる!』
「そのために、世界樹をコントロールしていたのか!?」
『世界樹は我らに恩恵をもたらすべきモノだ! 貴様ら人類が持つべきではない!』
「そんなことを言っているから、世界樹の方に愛想をつかされるんだ!」
ボクは、ツタを相手の触手へ振り下ろした。
「ぬあ!?」
敵の触手が、ドロっと溶け出す。
「貴様、なにをした!?」
「何もしていないよ。ボクはね」
単にボクは、触手をツタで攻撃していただけ。
しかし、そのツタに細工をした。果物を潰してポーションとして、相手に流し込む。クコのソーンバインドと混ぜて、攻撃してカモフラージュした。ヴェリシモさんの氷エンチャントを施し、触手が当たった瞬間溶けるようにしかけたのである。
ボクは、クトーニアンの触手を全部腐食させた。果物の酸を強化して、触手に浸透させたのだ。
バジリスクは毒気を抜かれると、普通のニワトリに変化した。
しかし、全身が毒の塊であるクトーニアンは、さすがに腐食してしまうらしい。
『なんたるおぞましき力! ウッドゴーレムごときに!』
「ウッドゴーレムごときだなんて蔑んでいるから、お前は負けるんです」
『黙れ、仮初の命の分際で!』
やけに必至だな。自分だって、アンデッドではないか。
「チェックメイトです、クトーニアン。果物の酸で溺れて、消滅しなさい」
ボクはクトーニアンの棺の隙間に果物を仕込む。毒性の果物で、棺の中を満たした。
『ぬおおおお! 身体が溶ける! 毒など我には効かぬはずなのに!?』
棺から、酸が溢れ出す。
「ボクは、毒なんて作っていませんよ」
とびっきり毒耐性の強い果物を生成して、ポーションに変えただけ。
「あんたは、この世界にひどいことをした。世界にムリヤリ割って入り、国交も断絶した。この世界に、あんたの居場所はありません」
「ごおおおお!」
棺もろとも、クトーニアンはドロドロに溶けていった。
「……敵性反応なし。クトーニアンの駆除を確認」
ピオナから通達を受けて、ボクは安堵する。
「はあっ、はあっ。敵のボスだから、どうなるかと思ったよ」
しぶとそうだったが、倒せてよかった。
「どこから湧いてきたんだろう?」
「クトーニアンは、我が世界樹の敵です。地下から浸透してきて、水を奪い合います」
基本は、海からの侵略者らしい。水分のあるところを求めて、地上へ這い上がってくるらしい。
「クトーニアンの完全駆除には、海を枯らすしかありません。しかし、そんなことをすれば世界は崩壊します」
過剰に海から襲ってくる度に、駆除するしかないようだ。
「個体だけなら、さして強くありません。過剰に恐れることは、ありませんよ。ですが、恐ろしい作戦を練っていたそうで」
「どんな?」
「天空に居を移し、真上から攻撃する作戦があったとか」
うわああ。コミックみたいな話って、こっちでもあるんだね。
「じゃあ、天空に人がいるかも知れない?」
「生き残りがいるんでしたら、おそらくは」
天空まで、報告に行ったほうがいいのかな?
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