七人のバ美肉 ~美少女V事務所を立ち上げたら、オッサンたちしか来なかった~

椎名 富比路

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第九章 バレンタインライブ!

第99話 OYA・KATAと、手作りクッキー

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「どうも、円城景えんじょうけい つばさでございます。今日はですね、【尾鰭おひれなき野郎ども】全員が勢揃いです。OYA・KATAをメインにしまして、いっしょにクッキーを作っていきます」

「うっす。ガンカタ系VTuber、OYA・KATAっす。バレンタインが近いので、お菓子会社さんからの案件っす。クッキーの試作をやってほしいと言われましたので、作っていきたいっす」

 さっそく、お菓子を作り出す。

 オレは、一足先に出来上がった。スイーツ作りは初めてながら、まあまあの味である。

「みんなは普段から、お料理とかしますか?」

「しないですねぇ。パートナー任せです」

 山梨やまなし 水沢みずさわは、一切料理をしないらしい。
 一番やっていそうな、見た目なのに。

「尽くすより尽くしてもらうほうが、合ってたみたいでして」

「魔性の女じゃん!」

「というか、わたしがご飯を作ると、食材が可哀想に見えてくるって言われまして」

 凝ったものを作りすぎて、食材をかえって痛めてしまうという。ドSな一面が、出てしまうのかな?

 さっそく山梨水沢は、OYA・KATAに手伝ってもらっていた。

 メンバーそれぞれの様子を見てみる。

 ゆーなちゃんのクッキーは、豪快なサイズになっていた。漢メシって感じがして、食べごたえがありそう。

「繊細そうな見た目なのに、ギャップが面白いですねえ」

「だろ? 本来の私って、こんなもんよ」

「というか、彼女できない恨み節が、こもってそう」

「だな。全国のモテないくんは、私でガマンしなー」

 一方、スケるとんのクッキーは、ミニマムで食べやすさ重視だ。

「ジグソーパズルみたいに、組み合わせて食べるってアイデアもいいかなって」

「さすが、モデラー出身ですね。商品化が、本格的じゃん」

 動物や花の形をしたクッキーはよく見かけるが、パズルかー。

「シンプルに、ハートを割った形にして、パートナーとくっつけてパクっと行くってアイデアでもいいかもしれませんね」

「いいねぇ」

 七光ちゃんのほうも、見てみる。

「おっ、上手」

「そうですか? 娘がお友だちを連れてくるときは、わたしがケーキを焼いたりしますので」

「すげええ! 乙女じゃん!」

 奥さんは甘いものが苦手らしく、スイーツは決まって七光ちゃん担当なんだとか。

「計量が細かいため、スイーツなんて作りたくないそうでして」

「ああ、分量を間違えると、違う料理になっちゃいますからね」

 最後に、t@N.Δ/Mたんでむさんをチェックした。

「オチ担当かなと思っていたけど、これは見事ですね」

 見た目も味もシンプルだが、一番うまい。外見も食感も、ちょうどよかった。

「休日は、息子とホットケーキを焼くのが習慣なんですよ。日曜大工程度の腕前しか、ありませんが」

「いやあ。これくらいが一番、喜ばれるんですよ」

 ひとまず、試作品が完成する。

「そうだ。つばさちゃん。わたし、OYA・KATAのコイバナ聞きたい」

 そういえば、OYA・KATA夫妻のなれそめだけ、聞いていなかったな。
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