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第四章 文化祭と秘密とJK
第65話 男一人で洒落たカフェは入りづらい問題
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「貴重なご意見ありがとうございます。では、ご健闘をお祈りいたします」
取材を無事に終えて、サクヤが厨房にVサインを出す。
琴子と好美が、サクヤにVサインを返した。
「では先輩、他の屋台も回りますよ」
「おう。あの、ありがとうございました。ごちそうさまでした」
天城に引っ張られ、孝明は屋台に礼をいう。
琴子が、「ありがとうございます」と、小さく挨拶をした。
他の店も周り、今度こそ取材を終える。
別に、学校内で琴子と二人きりになりたいという欲求はない。
ただ、あんなよそよそいい琴子は、はじめて見た。
学校生活にも馴染んでいると思う。
「お前もう、現地解散でいいぞ。後はオレがやる」
天城は電車通勤なので、ここから駅に向かう方が早く帰れる。
「もうちょっとだけ、お付き合いします」
「そっか。じゃあ、適当にぶらつくぞ」
「お供します」
ドッと疲れが溢れ出した。どこかでブレイクしてから帰りたい。
天城も着いてくると言うので、遠慮せず引っ張っていく。
「おっ、あそこいいじゃん」
校門を出てすぐの所に、洒落たカフェを見つけた。
利用者は女性客が多い。しかも、分煙だ。
昭和遺産に、見事に令和風なリノベーションがなされていた。
「そうですね、ちょっと休みましょう」
腹が膨れている孝明は、レギュラーサイズのホットコーヒーのみで済ませる。
まだ余裕があるのか、天城は、バナナチーズケーキと豆乳ラテのセットを頼んだ。
「はあ、学生相手は疲れましたね。先輩の作戦が活きました」
「何が?」
「私を緊張させないためでもあったんですよね、先輩」
妙に、天城は拡大解釈していた。
「まあ、そう思うならそうだろ」
「先輩は変なところに気を回しすぎです。だから過剰にストレスを抱えるし、仕事も増えるんですよ」
ここまで絡んでくる天城も珍しい。いつもなら、仕事が終わったら即帰りで、誰とも話したがらないのに。
「天城よぉ。お前さっき、わざとやったろ?」
コーヒーで一息ついてから、孝明は天城を問い詰める。
「は? なんのことでしょう?」
食べ終わったチーズケーキの皿をどけて、天城は取材レポートをまとめていた。
「とぼけるなよな。今日、JKに食べさせただろーが」
「ああ、あれですか。私なりに気を利かせたつもりだったのですが」
「はあ?」
別に責めるつもりはない。
しかし、周りの目もある。教員の目に触れたら、あまりいい印象を与えないのでは。
「非モテの先輩には、よい刺激になったでしょ」
ふてぶてしい様子で、天城は豆乳ラテを飲んだ。口に白いヒゲを作る。
「それにしては、随分とJK慣れしているなーといった様子でしたが」
「気のせいだろ?」
孝明は視線をそらす。
取材を無事に終えて、サクヤが厨房にVサインを出す。
琴子と好美が、サクヤにVサインを返した。
「では先輩、他の屋台も回りますよ」
「おう。あの、ありがとうございました。ごちそうさまでした」
天城に引っ張られ、孝明は屋台に礼をいう。
琴子が、「ありがとうございます」と、小さく挨拶をした。
他の店も周り、今度こそ取材を終える。
別に、学校内で琴子と二人きりになりたいという欲求はない。
ただ、あんなよそよそいい琴子は、はじめて見た。
学校生活にも馴染んでいると思う。
「お前もう、現地解散でいいぞ。後はオレがやる」
天城は電車通勤なので、ここから駅に向かう方が早く帰れる。
「もうちょっとだけ、お付き合いします」
「そっか。じゃあ、適当にぶらつくぞ」
「お供します」
ドッと疲れが溢れ出した。どこかでブレイクしてから帰りたい。
天城も着いてくると言うので、遠慮せず引っ張っていく。
「おっ、あそこいいじゃん」
校門を出てすぐの所に、洒落たカフェを見つけた。
利用者は女性客が多い。しかも、分煙だ。
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「そうですね、ちょっと休みましょう」
腹が膨れている孝明は、レギュラーサイズのホットコーヒーのみで済ませる。
まだ余裕があるのか、天城は、バナナチーズケーキと豆乳ラテのセットを頼んだ。
「はあ、学生相手は疲れましたね。先輩の作戦が活きました」
「何が?」
「私を緊張させないためでもあったんですよね、先輩」
妙に、天城は拡大解釈していた。
「まあ、そう思うならそうだろ」
「先輩は変なところに気を回しすぎです。だから過剰にストレスを抱えるし、仕事も増えるんですよ」
ここまで絡んでくる天城も珍しい。いつもなら、仕事が終わったら即帰りで、誰とも話したがらないのに。
「天城よぉ。お前さっき、わざとやったろ?」
コーヒーで一息ついてから、孝明は天城を問い詰める。
「は? なんのことでしょう?」
食べ終わったチーズケーキの皿をどけて、天城は取材レポートをまとめていた。
「とぼけるなよな。今日、JKに食べさせただろーが」
「ああ、あれですか。私なりに気を利かせたつもりだったのですが」
「はあ?」
別に責めるつもりはない。
しかし、周りの目もある。教員の目に触れたら、あまりいい印象を与えないのでは。
「非モテの先輩には、よい刺激になったでしょ」
ふてぶてしい様子で、天城は豆乳ラテを飲んだ。口に白いヒゲを作る。
「それにしては、随分とJK慣れしているなーといった様子でしたが」
「気のせいだろ?」
孝明は視線をそらす。
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