三十路の社畜OLが出会った翌日に八才年下男子と結婚した件につきまして

七転び八起き

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第4話

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 私が叫んだら、勇凛くんもびっくりして起き上がった。

「なんでなんでなんで!?」

 私は混乱していた。

「落ち着いてください。昨日七海さんは酔い潰れて、仕方なく家に連れてきたんです」

 最悪だ。

「ごめんなさい……」

 項垂れる私を見ると、勇凛君は立ち上がった。

「コーヒー飲みますか?」
「はい……」

 申し訳なくて目を合わせられない。

 勇凛君はドリップコーヒーを淹れてくれた。
 マグカップがテーブルに置かれる。

「ありがとう」

 コーヒーのいい香りが漂う。
 私はコーヒーを少し飲んだ後、ふと現実に戻った。

「え、今何時?」

 見渡すと時計があった。

 ──8時

「やばい!!」

 また叫んでしまった。

「どうしよう!遅刻だ……」
「七海さん、今日土曜日ですよ」
「え?」

 勇凛くんがスマホからカレンダーを見せてくれた。

「あ、本当だ……よかった……」

 安心して、空気が抜けた風船のようになった。

「七海さん、あの、昨日のこと覚えていますか?」
「え?」
「覚えてないんですね……」

 勇凛くんは困っている。

「え、何があったの?」
「昨日、飲み屋にいる時に、俺、婚姻届を七海さんに渡したんです」

 ──え?

「婚姻届!?なんで??」

 頭の中は大混乱だった。
 全く覚えていない。

「結婚することを前提に、なら考えてくれると言ってたので……。俺の本気を見せました」

 嫌な予感がした。

「それ今どこにあるの……?」
「七海さんが書いて、そのまま役所に一緒に行ったんです」

 まさか……。

「何度か意思確認したんですけど、そのまま七海さん婚姻届出しちゃったんです」

 血の気が引いた。

「え、つまりそれは……」

 勇凛くんが少し恥ずかしそうにしている。

「俺たち、夫婦になったんです」

 あまりの衝撃的な事実に、そのまま気を失ってしまった。

 勇凛くんの私の名前を呼ぶ声が聞こえた──

 ***

 ──目が覚めたら、今度は真っ白な天井。

 周囲がカーテンで仕切られている。
 腕には点滴針が刺さっている。

「ここって……」

 その時カーテンが開いた。

「あ!七海さん、目覚めてよかったです!」

 勇凛くんが飲み物を持っている。

「え、私病院に運ばれたの?」

 勇凛くんは頷いた。

「声をかけても反応がなくて救急車呼びました」

 勇凛くんは真剣な顔で私を見ている。

「無事でよかったです」

 その真っ直ぐな視線に射抜かれてしまう。

「ありがとう」

 恥ずかしくなって目を逸らしてしまった。

 暫くすると、またカーテンが開いた。

「あ、川崎さん、起きられたんですね」

 看護師だった。

「最近すごく忙しかったんじゃないですか?。血液検査の結果をみると、やっぱりちょっと過労の影響が出ていますよ。」

 血液検査の紙を渡された。

「具体的には白血球が少し増えていて、体がストレスを感じているサインです。それから肝臓の数値もちょっと高め。無理が続くと血糖値や脂質も乱れやすくなるので、これからは少し休むことも大事ですよ。」

「はい……」

 仕事で身体に支障が出まくりだった。

 その後、今度は白衣を着た男性が来た。

「川崎さん、今日は経過観察のために入院してください」
「え!!」

 明日退院できるの!?

「月曜から仕事があるんです!」
「川崎さん、自分の体調を一番に考えてください。健康はお金では買えませんよ?」

 看護師が優しく言う。

 まさかこんなことになるなんて──
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