【完結・番外編追加中】三十路の社畜OLが出会った翌日に八才年下男子と結婚した件につきまして

七転び八起き

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第38話

 そのあと、どっと疲れがでて、家に帰ることに。

「あー私言い過ぎちゃった」
「そんなことないですよ。あんな言い方されたら当然です。ただ……」

 勇凛くんは立ち止まった。

「俺のせいでこんなことになって、七海さんに申し訳ないです」
「勇凛くんのせいじゃないよ」
「いえ、でも巻き込んでしまいました」

 陽が傾く。
 夜を連れてくる。 
 勇凛くんの顔が暗くてよく見えない。

「勇凛くん。今日、うちに泊まれる……?」

 勇凛くんは少し驚いていた。

「いいんですか??」
「うん」

 勇凛くんは表情が明るくなって嬉しそうだ。

「七海さんから言ってもらえて嬉しいです」

 ──やっぱり、勇凛くんとのこの日々を大事にしたい。

 私たちはマンションに向かった。

 ***

 二人で部屋に入ったあと、私たちは無意識に抱き合っていた。
 大きな試練が目の前に立ちはだかる中、信じられるのはお互いだけだ。

 初めてこんなに人を大事にしたいと思った。
 愛しいと思った。
 守りたいと思った。
 ただそれだけだった。

「……勇凛くん」
「はい」
「してもいいかな?」
「何をですか?」
「……察してよ」

 勇凛くんが固まった。

 私は勇凛くんとしっかり繋がりたかった。

 ***

 その後ずっと勇凛くんは挙動不審だ。

「あの……シャワー浴びてもいいですか?」
「え?」
「汗とかかいてるので、洗い流してからがよくて……」
「私は気にしないよ」
「いや、でも」

 勇凛くんはためらっている。

「わかった。じゃあ一緒に入る?」
「え!?」

 勇凛くんが激しく動揺している。

「冗談だよ」

 でも別にいいと思っていた。

「じゃあ、すみません。浴びてきます」

 勇凛くんはすぐにお風呂に向かった。
 待っている時間が、もどかしかった。
 でも割とすぐに上がってきた。
 濡れている勇凛君を見たら、一気に緊張に変わった。

「わ、私もはいりマス……」

 どうしよう。
 最後にシたのっていつだっけ?
 かなり前だ。
 ちゃんとできるかな……。
 不安になった。

 でも、ここまできたら覚悟を決めよう。
 たとえ上手くいかなくても、私たちなら大丈夫。
 よし!!

 私は上がってすぐに、体を拭いて、バスタオルで体を巻いた。
 そしてそのまま勇凛くんに直行した。
 勇凛くんは、そんな気合いが入った私を見て驚いて目を見開いていた。

「え、もうですか……?」
「うん。ダメかな?」

 私は早く繋がりたかった。
 勇凛くんでいっぱいになりたかった。

「いや、大丈夫です。ちょっと緊張して」

 戸惑う勇凛くんが愛しい。

 ──でも

「勇凛くんが、今はそういう気分じゃないならやめておこう」
「え……?」

 流石にこれはやや強引だ。
 やっぱ二人が同じ気持ちでないと。

 私が着替えようと勇凛くんから離れようとした時、勇凛くんに手を掴まれた。

「……俺は覚悟はできてますよ」

 勇凛くんの目は真剣だった。

「かくご……?」

 勇凛くん、前から少し思ってたけど、『武士』っぽい……。
 私はつい笑ってしまった。

「何がおかしいんですか?」

 勇凛くんが混乱してる。

「ごめん。嬉しかったんだ。ちゃんと真剣に向き合えてもらえてるんだなって」

 突きつけられた現実は辛いものだけど、勇凛くんと出会えたことに全く後悔はしていない。
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