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番外編
ただの後輩を好きになってしまった件5
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「なんかフクザツ」
「はい?」
「突然現れた王子様に拐われたような」
「誰がですか?」
「誰でしょう」
気づけよ。
「森川さん、なんか言いたいことあるならハッキリ言って欲しいんですが……。私は鈍感だからわからないです」
あー、めんどくさ。
「俺、川崎さんのこと、狙ってたんだけど」
彼女は驚いて目を見開いている。
「え!?」
「モタモタしてた自分が悪い……。次からは気をつけよう」
隠すのも疲れた。
というか、もうこの気持ちを精算したかった。
「じゃあ俺帰るわ」
そのまま二人で何も話さず駅に。
なんでついてくるんだ?
「あ、今日はありがとうございました」
彼女が頭を下げた。
二人の時間は、呆気なく終わった。
「俺の言った事、あまり気にしないで。今まで通りで」
ただの先輩と後輩でいるしかない。
もう。
◇ ◇ ◇
──翌朝
会社に入ろうとすると、見覚えのある姿が。
あの子だ。
川崎さんの『旦那』。
その後ろに隠れている何か。
わかっている。
なんで隠れているんだよ。
「おはよ~」
と、旦那の肩越しに覗いてみた。
旦那、めっちゃ嫌そうな顔をしている。
その顔を見たら、なぜか凹んでた気持ちがやや浮上した。
「なんで二人ともそんな元気ないの?」
──って、昨日と同じ服着てるじゃねーか。
「朝から仲がいいことで。じゃあまた後でね~」
また凹む。
◇ ◇ ◇
──数日後
オフィスの廊下を歩いていると、川崎さんが暗い表情をしてフラフラと歩いていた。
「……どうしたの?」
「なんでもないです……」
「いや、明らかになんかあったでしょ」
「まあ、色々あるんですよ……」
「色々って?」
嫌そうな顔をしている。
聞きすぎたか?いやでも気になる。
「もしかして、あの子のこと?」
「勇凛くんのことですか?」
「勇凛くんっていうのね」
名前を聞いてまたダメージをくらう。
「私の夫なんで、あの子とか言うのやめてください」
俺を鋭い目で見た。
ただでさえどうしようもない状況なのに、嫌われたらおしまいだ。
「……ごめん」
これ以上距離を置かれたくない。
「話したら少し楽になるかもよ?」
でも、引き下がることもできず。
「誰にも言わないでくださいよ……?」
「うん」
「勇凛くんは……勇凛くんの家族は、林ホールディングスの経営者なんです」
──まじか
「……それはハードだな」
「はい……」
出会った次の日に結婚して、実は相手が大手企業の社長の息子だったとか、ファンタジーすぎるだろ。
「どうなるかわからないけど、とりあえず挨拶して帰ればいいんじゃないの?」
「それだけで済めばいいんですが……」
深刻な顔をしている。
そういう顔をすると、放っておけなくなるだろ……。
「じゃあ、気晴らしに飲みに行く?」
「いえ、お酒はもうこりごりです」
「俺となんかあったら大変だからな」
「え?」
「じゃあ頑張って」
虚勢を張るしかない。
惨めだ。
また凹む。
「はい?」
「突然現れた王子様に拐われたような」
「誰がですか?」
「誰でしょう」
気づけよ。
「森川さん、なんか言いたいことあるならハッキリ言って欲しいんですが……。私は鈍感だからわからないです」
あー、めんどくさ。
「俺、川崎さんのこと、狙ってたんだけど」
彼女は驚いて目を見開いている。
「え!?」
「モタモタしてた自分が悪い……。次からは気をつけよう」
隠すのも疲れた。
というか、もうこの気持ちを精算したかった。
「じゃあ俺帰るわ」
そのまま二人で何も話さず駅に。
なんでついてくるんだ?
「あ、今日はありがとうございました」
彼女が頭を下げた。
二人の時間は、呆気なく終わった。
「俺の言った事、あまり気にしないで。今まで通りで」
ただの先輩と後輩でいるしかない。
もう。
◇ ◇ ◇
──翌朝
会社に入ろうとすると、見覚えのある姿が。
あの子だ。
川崎さんの『旦那』。
その後ろに隠れている何か。
わかっている。
なんで隠れているんだよ。
「おはよ~」
と、旦那の肩越しに覗いてみた。
旦那、めっちゃ嫌そうな顔をしている。
その顔を見たら、なぜか凹んでた気持ちがやや浮上した。
「なんで二人ともそんな元気ないの?」
──って、昨日と同じ服着てるじゃねーか。
「朝から仲がいいことで。じゃあまた後でね~」
また凹む。
◇ ◇ ◇
──数日後
オフィスの廊下を歩いていると、川崎さんが暗い表情をしてフラフラと歩いていた。
「……どうしたの?」
「なんでもないです……」
「いや、明らかになんかあったでしょ」
「まあ、色々あるんですよ……」
「色々って?」
嫌そうな顔をしている。
聞きすぎたか?いやでも気になる。
「もしかして、あの子のこと?」
「勇凛くんのことですか?」
「勇凛くんっていうのね」
名前を聞いてまたダメージをくらう。
「私の夫なんで、あの子とか言うのやめてください」
俺を鋭い目で見た。
ただでさえどうしようもない状況なのに、嫌われたらおしまいだ。
「……ごめん」
これ以上距離を置かれたくない。
「話したら少し楽になるかもよ?」
でも、引き下がることもできず。
「誰にも言わないでくださいよ……?」
「うん」
「勇凛くんは……勇凛くんの家族は、林ホールディングスの経営者なんです」
──まじか
「……それはハードだな」
「はい……」
出会った次の日に結婚して、実は相手が大手企業の社長の息子だったとか、ファンタジーすぎるだろ。
「どうなるかわからないけど、とりあえず挨拶して帰ればいいんじゃないの?」
「それだけで済めばいいんですが……」
深刻な顔をしている。
そういう顔をすると、放っておけなくなるだろ……。
「じゃあ、気晴らしに飲みに行く?」
「いえ、お酒はもうこりごりです」
「俺となんかあったら大変だからな」
「え?」
「じゃあ頑張って」
虚勢を張るしかない。
惨めだ。
また凹む。
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