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クリスマスプレゼント
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唯川の家からバイト先に向かっているうちに、外は真っ暗になっていた。
バイト先のコンビニに着いたら、バックヤードの入り口の横で青柳さんが煙草を吸っていた。
ギターを背負っていた。
目が合った。
「いぶきくん、お疲れ~」
気怠い笑顔を浮かべる。
「お疲れ様です。どこかで弾いてたんですか?」
「うん、知り合いのバンドに頼まれてギター弾いてきた」
煙草の火を消す。
「いぶきくん、仲直りした?」
「え?」
「あの子と」
「……はい」
「よかったね。安心した」
青柳さんがバックヤードのドアを開けた。
「青柳さんのおかげです。ありがとうございます!」
頭を下げた。
すると、大きな手が頭を優しく撫でた。
「今日バイト終わった後、少し時間もらえる?」
今日はギターはやらないで帰ろうと思ったが、青柳さんとはちゃんと話したいと思った。
「はい。大丈夫です」
そのあと、制服に着替えて、三時間バイトに専念した。
***
もう少しで終わるというところで、突然の雨が降ってきて、雨宿りに色んな客が店に入ってきた。
傘を持っていなかった。
帰り際、店長が忘れ物の傘を貸してくれた。
青柳さんは既に着替えて待っていた。
「雨降ってきちゃったね」
「俺は大丈夫です」
「よかった」
青柳さんと傘を差して歩く。
「今日さ、ギター抜きにして、うちで何か食べて少し話そうよ」
「え、いいんですか?」
「ピザ食べたくなって」
冬の冷たい雨が頬に触れた。
「あ、そういえばクリスマスもうすぐですね」
「今年は彼女いないし、予定もないから何も楽しくないわ」
青柳さんは笑っている。
「青柳さんはどこに実家があるんですか?」
「静岡」
「静岡……行ったことないんで、いつか行ってみたいです」
「卒業したらお金貯めて色んなところに行けるね」
――卒業したら……
そこにあるのは自由なのか、あてもない荒野なのか……
ふと浮かぶ唯川の顔。
あいつは卒業したらどこに行くのだろう。
予想もつかない未来に不安が募る。
「いぶきくんはその子とクリスマス一緒にいるの?」
「え? いや、約束とかしてないです。ただ、毎年家族でクリスマスは過ごしてます」
「そうかー。でも、二人にとって初めてのクリスマスなんじゃないの?」
面白そうに青柳さんが聞いてくる。
「からかわないでください……」
「ごめん! そんなつもりはないよ。ただ、羨ましいと思っただけ」
青柳さんは、気づいているのだろうか。
「青柳さん、俺が言ってる”友達”の唯川は、男なんです」
「うん。知ってるよ」
「気になりませんか?」
「あまり」
こういう恋の形は、世間一般ではタブーで、あまり堂々と人に言えるものではない。
「好きなら男でも女でもいいでしょ。幸せならさ」
少し恥ずかしくなった。
青柳さんの家に着いた。
濡れた傘を畳んで入った。
青柳さんの家の中に入ったら、アコースティックギターが二本あった。
「え、また買ったんですか?」
「知り合いに安く譲ってもらった」
「じゃあもう一本はどうするんですか?」
青柳さんは、一本を持って俺に差し出した。
「いぶきくんにあげる」
「え」
「早いけどクリスマスプレゼント」
バイト先のコンビニに着いたら、バックヤードの入り口の横で青柳さんが煙草を吸っていた。
ギターを背負っていた。
目が合った。
「いぶきくん、お疲れ~」
気怠い笑顔を浮かべる。
「お疲れ様です。どこかで弾いてたんですか?」
「うん、知り合いのバンドに頼まれてギター弾いてきた」
煙草の火を消す。
「いぶきくん、仲直りした?」
「え?」
「あの子と」
「……はい」
「よかったね。安心した」
青柳さんがバックヤードのドアを開けた。
「青柳さんのおかげです。ありがとうございます!」
頭を下げた。
すると、大きな手が頭を優しく撫でた。
「今日バイト終わった後、少し時間もらえる?」
今日はギターはやらないで帰ろうと思ったが、青柳さんとはちゃんと話したいと思った。
「はい。大丈夫です」
そのあと、制服に着替えて、三時間バイトに専念した。
***
もう少しで終わるというところで、突然の雨が降ってきて、雨宿りに色んな客が店に入ってきた。
傘を持っていなかった。
帰り際、店長が忘れ物の傘を貸してくれた。
青柳さんは既に着替えて待っていた。
「雨降ってきちゃったね」
「俺は大丈夫です」
「よかった」
青柳さんと傘を差して歩く。
「今日さ、ギター抜きにして、うちで何か食べて少し話そうよ」
「え、いいんですか?」
「ピザ食べたくなって」
冬の冷たい雨が頬に触れた。
「あ、そういえばクリスマスもうすぐですね」
「今年は彼女いないし、予定もないから何も楽しくないわ」
青柳さんは笑っている。
「青柳さんはどこに実家があるんですか?」
「静岡」
「静岡……行ったことないんで、いつか行ってみたいです」
「卒業したらお金貯めて色んなところに行けるね」
――卒業したら……
そこにあるのは自由なのか、あてもない荒野なのか……
ふと浮かぶ唯川の顔。
あいつは卒業したらどこに行くのだろう。
予想もつかない未来に不安が募る。
「いぶきくんはその子とクリスマス一緒にいるの?」
「え? いや、約束とかしてないです。ただ、毎年家族でクリスマスは過ごしてます」
「そうかー。でも、二人にとって初めてのクリスマスなんじゃないの?」
面白そうに青柳さんが聞いてくる。
「からかわないでください……」
「ごめん! そんなつもりはないよ。ただ、羨ましいと思っただけ」
青柳さんは、気づいているのだろうか。
「青柳さん、俺が言ってる”友達”の唯川は、男なんです」
「うん。知ってるよ」
「気になりませんか?」
「あまり」
こういう恋の形は、世間一般ではタブーで、あまり堂々と人に言えるものではない。
「好きなら男でも女でもいいでしょ。幸せならさ」
少し恥ずかしくなった。
青柳さんの家に着いた。
濡れた傘を畳んで入った。
青柳さんの家の中に入ったら、アコースティックギターが二本あった。
「え、また買ったんですか?」
「知り合いに安く譲ってもらった」
「じゃあもう一本はどうするんですか?」
青柳さんは、一本を持って俺に差し出した。
「いぶきくんにあげる」
「え」
「早いけどクリスマスプレゼント」
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