【続編】ダイヤの指輪─先生と私の歩む未来─

七転び八起き

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第30話

 私は何をしてるんだろう……。

 違和感しかないファッション。
 かわいいけど、男の人の欲望で塗り固められたような感じがする。

 恐る恐る先生の方へ行った。
 恥ずかしくて先生の顔を見れなかった。

「白乃……」

 呼ばれて振り返ると、先生の目が輝いていた。
 こんなにキラキラした目を初めて見た。

 とても複雑な心境だった。

 先生が近づいてきて、私の顎《あご》を掬《すく》った。

「“ご主人様”って言って」

 ──こんなことになるなんて……

「先生……そういうお店とか、行ってたりするんですか?」
「行ってない。興味がない」
「え、何で私にこんな格好を?」

 先生は私を抱き寄せた。

「白乃が着ているのを見たかったから」

 先生は凄いご機嫌だ。
 でも、私にとって、これはお礼より罰ゲームに近い。
 とりあえず、何とかこの場を乗り切ろう。

「ご……ご主人様」

 言った瞬間、恥ずかしくて顔が熱くなった。

「白乃、もう一回ちゃんと言って」
「ご主人様……」

 きつい!!

 その時、太ももに先生の手が触れた。

「先生ちょっと待ってください!!」
「先生って言うの禁止。もし次言ったら、毎日着させる」

 目が怖い。

 動揺しているうちに、胸の辺りのボタンがはずされていった。

「ちゃんとご主人様の言う事、聞けよ?」

 先生に直接触れられる部分が、いつもより執拗で、それに恥ずかしさが相まって最悪の状態。

「白乃、俺にキスして」
「え?」

 鋭い目をした先生に抵抗できるわけもなく、私は先生に唇を重ねた。

「それじゃダメ。ちゃんと気持ちよくして、俺を」

 ──もう

「もう嫌です!!」

 限界だった。

「……ごめん。やりすぎた」

 先生は私の頭を撫でた。

「無理させてごめん。ここまでしてくれて嬉しかった。ありがとう」

 謝られると、なぜかこっちが申し訳なくなってしまう。
 最後に、さっきちゃんとできなかったやつだけでもしよう。

「先生、私を見て下さい」

 私は先生にまたキスをして、先生の真似をしてみた。
 それで先生が満足するかはわからないけど。

 終わったあと先生を見たら、また目がキラキラしている。

 戻ってしまった?

「白乃……すごくいい。もう我慢できない」

 先生の欲望の渦に飲み込まれた。

 先生が喜んでくれて嬉しい。
 ただ、先生にこういう嗜好があることを知って複雑な気分だ。

 それなのに、なぜか私まで気持ちが昂ってしまい、仕舞いに──

「ご主人様」

 って言ってしまった。

 私はまた染められてしまった──

 ◇ ◇ ◇

「白乃、ありがとう。すごくよかった」

 先生はとても満足してくれた。

「今日だけですからね!」

 そう言うと先生がとても悲しい顔をした。

「たまに……ならいいですよ」

「ありがとう……」

 私はこれからこれに付き合わないといけなくなってしまった。
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