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二章 やっと始まるラウトの旅
24.ゴブリン退治は王道だよね
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俺たちが屋敷を手に入れてからしばらく経ち、拠点のある生活に慣れ始めた頃、面白そうな知らせが暎斗からもたらされた。
俺たちはいつものように、ギルドに4人で行き、クエストを探した。
それまで俺とルル、穂花と暎斗はランクが違うため、それぞれ別々のクエストを受けていた。
しかし、暎斗が見つけたクエストは一緒に受けれそうな依頼だった。
「ラウト、これやってみないか?」
暎斗は依頼書を掲示板から持ってきて俺に見せた。
それは『ゴブリンの巣の探索・駆除』と書かれた依頼書だった。
ゴブリンといえば、人型でやや人間より小さい体格の魔物だ。
一体一体はそれほど強くないが、複数で行動するので、1人の時に出会すと厄介な相手だ。
また、多少の知性があり、武器を拾って巣に持ち帰ることもしばしばで、切れ布を身に纏う姿をよく見かける。
そんな魔物が、街からそれほど遠くない所に巣を作った可能性がある、と言うことだった。
(なるほど、たしかに面白そうだな・・・)
俺は暎斗が面白そうと言った意味を理解した。
そしてよく読むと、Cランク以上の冒険者を含む4人以上のパーティーに限り受注可能と書いてある。
丁度、俺たちは4人だ。
しかし、俺たちはパーティーではないので、もし受けるのであれば、パーティーを組む必要がある。
こういう場合、臨時パーティーを組むことが多いらしい。
「俺は良いと思うけど、女子はゴブリンと聞いて良いイメージしないんじゃない?」
俺は賛成の意思を示しつつ、懸念点も言及する。
ゴブリンは生殖、つまり子孫繁栄のために人間の女を捕まえて、孕ませることがある。
魔物より健康な生活を送っている人間の方が、無事に生まれてくる確率が高いからだ。
「私はゴブリンなんて、脅威にならないから、別にいいよ。たとえ危なくなってもラウトが守ってくれるでしょ?」
穂花は俺に信頼を置いてくれているらしく、あまり気にしてない様子だった。
「私も大丈夫です!!」
ルルは考える素振りもなく即答した。
もう少し考えて欲しいと不安になるレベルだが、ともかく賛成だった。
「じゃあ、受注してくるぜ。この4人で臨時パーティーを組むってことでいいよな?」
2人の返答を聞いて暎斗が確認する。
それに俺たちは頷き、暎斗に手続きを任せた。
(久々にワクワクするな。最近は冒険者ランクを上げるために肉体労働ばかりしてたから楽しみだ)
俺は内心、歓喜していた。
実は屋敷を購入して以来、ルルが早く俺に借金を返したいと感じているらしく、収入を増やすために冒険者ランクを上げたがっていた。
冒険者ランクを上げるには、一定数以上のクエストを達成しなくてはいけない。
そこで、数をこなすのに一番効率が良いのが、荷物運搬などの肉体労働だった。
アイテムボックスを使えば一瞬で終わるのだが、人前でアイテムボックスを使うわけにもいかず、一つ一つ手作業で運んだのだ。
アイテムボックスの下位互換的存在である魔法袋を使えば良いと思うかもしれないが、実は魔法袋は容量だけでなく、重さにも制限があり、石材などの重たいものを運ぶのには適していないのだ。
体力面では何の問題もなかったが、何往復もする単純作業が、ただただ面倒くさかった。
しかし、家を買おうと言い出したのは俺なので、俺が借金をさせたと言っても間違いではない。
それなのに、借金させるだけさせておいて、返す協力をしないのもおかしな話なので、音を上げるわけにもいかず、我慢の日々だった。
そんなわけで、俺は久しぶりに受けられる、まともなクエストに密かに喜んでいたのだ。
と、心の本音を語っていたら、暎斗が手続きを終えて戻って来た。
「受注完了!早速、行こうぜ!!」
暎斗がハイテンションでギルドの外へ出て行く。
俺は気持ちだけ暎斗のテンションに乗っかって、体は暎斗へ困った子供を見る様な視線を送る穂花達の横に並べた。
「俺たちも行こうか」
俺は暎斗を眺める穂花とルルに声をかけて歩き出した。
はしゃいで先に行ってしまい、見えなくなった暎斗を3人はゆっくり追った。
しばらくして、街のゲートに着くと暎斗は街頭アンケートに捕まっていた。
前も捕まった記憶があるが、前回は街の伝統行事についてみたいな内容だった。
今回は何かと思って近づくと、アンケート用紙の見出しに『荒れる青少年の精神』と書かれていた。
はしゃいでいた所を見られて、狂った人間だと思われたようだ。
俺たちは関わらないようにと、静かに距離を取ろうとする。
「また、アンケートに捕まっちゃったよ。助けてくれよ」
しかし、そんな意図を知ってか知らでか、暎斗は俺たちに声をかけてきた。
本当にこいつは余計なことしかしない、と内心舌打ちをしながら暎斗に助言してやったのだった。
そんな事をしていたせいで、早朝に拠点を出たと言うのに、クエストの目的地の森に着いたのは昼前であった。
「やっと、目的地だねー」
「そうですねー」
穂花もルルも、ぐったりとした表情で言った。
せっかくのクエストなのに、モチベーションは当初の半分くらいになってしまった。
ゴブリンに早く会いたい。会って、八つ当たりしたい。
そんな気持ちが頭の中でグルグルしていた。
「あれが巣だな。よっしゃ!燃えてきた!」
唯一やる気がある暎斗が口を開いた。
俺もそれを見て、なんとか気持ちを切り替えて、やる気を出す。
それに続いて、穂花やルルも戦闘体勢に入った。
巣は森の開けた場所にある洞窟にあった。
入り口には二体のゴブリンが見張っている。
仲間を呼ばれても面倒なので、俺たちは奇襲して二体を素早く倒した。
洞窟は斜め下方向に伸びていた。
先は暗く見通しがきかない。
俺は探知魔法で地形と周辺にいるゴブリンを確認して、このまま進んでも問題ない事を伝えた。
俺が魔法で灯りを作り、先頭を歩く暎斗に持ってもらう。
俺は最後尾からついていく。
この洞窟は分かれ道はないが、途中でいくつか広い空間がある。
そのいずれにもゴブリンがいて、その中に1つゴブリンではない反応もあった。
「ゴブリン以外の反応がある、人が捕まっているかもしれない。急ごう」
「「「了解」」」
俺が得た情報を伝えると、みんな一斉に返事をして、進行の速度を上げた。
しばらくして、最初の広場に出た。
そこには合計で8体のゴブリンが集まっていた。
「私が魔法で右半分はやるから、暎斗左半分はお願い!!」
「オッケー」
敵を確認するなり、すぐ状況を判断した穂花が指示を出した。
それと同時に暎斗も動き出す。
そして、あっという間に8体のゴブリンを全滅させてしまった。
長く2人で冒険をして来たと言う風格が感じられた。
地味に、2人がこうして連携してクエストをしているのを見るのは、初めてである。
こんなに息ピッタリな2人の幼なじみの様子に俺は少しだけ羨ましく、そして寂しく感じていた。
その時、4人のもとに洞窟の奥から悲鳴が届いた。
「ぎゃーー!!誰か助けてー!!」
その声に俺たちはすごく嫌な予感を感じつつ、先を急ぐのだった。
俺たちはいつものように、ギルドに4人で行き、クエストを探した。
それまで俺とルル、穂花と暎斗はランクが違うため、それぞれ別々のクエストを受けていた。
しかし、暎斗が見つけたクエストは一緒に受けれそうな依頼だった。
「ラウト、これやってみないか?」
暎斗は依頼書を掲示板から持ってきて俺に見せた。
それは『ゴブリンの巣の探索・駆除』と書かれた依頼書だった。
ゴブリンといえば、人型でやや人間より小さい体格の魔物だ。
一体一体はそれほど強くないが、複数で行動するので、1人の時に出会すと厄介な相手だ。
また、多少の知性があり、武器を拾って巣に持ち帰ることもしばしばで、切れ布を身に纏う姿をよく見かける。
そんな魔物が、街からそれほど遠くない所に巣を作った可能性がある、と言うことだった。
(なるほど、たしかに面白そうだな・・・)
俺は暎斗が面白そうと言った意味を理解した。
そしてよく読むと、Cランク以上の冒険者を含む4人以上のパーティーに限り受注可能と書いてある。
丁度、俺たちは4人だ。
しかし、俺たちはパーティーではないので、もし受けるのであれば、パーティーを組む必要がある。
こういう場合、臨時パーティーを組むことが多いらしい。
「俺は良いと思うけど、女子はゴブリンと聞いて良いイメージしないんじゃない?」
俺は賛成の意思を示しつつ、懸念点も言及する。
ゴブリンは生殖、つまり子孫繁栄のために人間の女を捕まえて、孕ませることがある。
魔物より健康な生活を送っている人間の方が、無事に生まれてくる確率が高いからだ。
「私はゴブリンなんて、脅威にならないから、別にいいよ。たとえ危なくなってもラウトが守ってくれるでしょ?」
穂花は俺に信頼を置いてくれているらしく、あまり気にしてない様子だった。
「私も大丈夫です!!」
ルルは考える素振りもなく即答した。
もう少し考えて欲しいと不安になるレベルだが、ともかく賛成だった。
「じゃあ、受注してくるぜ。この4人で臨時パーティーを組むってことでいいよな?」
2人の返答を聞いて暎斗が確認する。
それに俺たちは頷き、暎斗に手続きを任せた。
(久々にワクワクするな。最近は冒険者ランクを上げるために肉体労働ばかりしてたから楽しみだ)
俺は内心、歓喜していた。
実は屋敷を購入して以来、ルルが早く俺に借金を返したいと感じているらしく、収入を増やすために冒険者ランクを上げたがっていた。
冒険者ランクを上げるには、一定数以上のクエストを達成しなくてはいけない。
そこで、数をこなすのに一番効率が良いのが、荷物運搬などの肉体労働だった。
アイテムボックスを使えば一瞬で終わるのだが、人前でアイテムボックスを使うわけにもいかず、一つ一つ手作業で運んだのだ。
アイテムボックスの下位互換的存在である魔法袋を使えば良いと思うかもしれないが、実は魔法袋は容量だけでなく、重さにも制限があり、石材などの重たいものを運ぶのには適していないのだ。
体力面では何の問題もなかったが、何往復もする単純作業が、ただただ面倒くさかった。
しかし、家を買おうと言い出したのは俺なので、俺が借金をさせたと言っても間違いではない。
それなのに、借金させるだけさせておいて、返す協力をしないのもおかしな話なので、音を上げるわけにもいかず、我慢の日々だった。
そんなわけで、俺は久しぶりに受けられる、まともなクエストに密かに喜んでいたのだ。
と、心の本音を語っていたら、暎斗が手続きを終えて戻って来た。
「受注完了!早速、行こうぜ!!」
暎斗がハイテンションでギルドの外へ出て行く。
俺は気持ちだけ暎斗のテンションに乗っかって、体は暎斗へ困った子供を見る様な視線を送る穂花達の横に並べた。
「俺たちも行こうか」
俺は暎斗を眺める穂花とルルに声をかけて歩き出した。
はしゃいで先に行ってしまい、見えなくなった暎斗を3人はゆっくり追った。
しばらくして、街のゲートに着くと暎斗は街頭アンケートに捕まっていた。
前も捕まった記憶があるが、前回は街の伝統行事についてみたいな内容だった。
今回は何かと思って近づくと、アンケート用紙の見出しに『荒れる青少年の精神』と書かれていた。
はしゃいでいた所を見られて、狂った人間だと思われたようだ。
俺たちは関わらないようにと、静かに距離を取ろうとする。
「また、アンケートに捕まっちゃったよ。助けてくれよ」
しかし、そんな意図を知ってか知らでか、暎斗は俺たちに声をかけてきた。
本当にこいつは余計なことしかしない、と内心舌打ちをしながら暎斗に助言してやったのだった。
そんな事をしていたせいで、早朝に拠点を出たと言うのに、クエストの目的地の森に着いたのは昼前であった。
「やっと、目的地だねー」
「そうですねー」
穂花もルルも、ぐったりとした表情で言った。
せっかくのクエストなのに、モチベーションは当初の半分くらいになってしまった。
ゴブリンに早く会いたい。会って、八つ当たりしたい。
そんな気持ちが頭の中でグルグルしていた。
「あれが巣だな。よっしゃ!燃えてきた!」
唯一やる気がある暎斗が口を開いた。
俺もそれを見て、なんとか気持ちを切り替えて、やる気を出す。
それに続いて、穂花やルルも戦闘体勢に入った。
巣は森の開けた場所にある洞窟にあった。
入り口には二体のゴブリンが見張っている。
仲間を呼ばれても面倒なので、俺たちは奇襲して二体を素早く倒した。
洞窟は斜め下方向に伸びていた。
先は暗く見通しがきかない。
俺は探知魔法で地形と周辺にいるゴブリンを確認して、このまま進んでも問題ない事を伝えた。
俺が魔法で灯りを作り、先頭を歩く暎斗に持ってもらう。
俺は最後尾からついていく。
この洞窟は分かれ道はないが、途中でいくつか広い空間がある。
そのいずれにもゴブリンがいて、その中に1つゴブリンではない反応もあった。
「ゴブリン以外の反応がある、人が捕まっているかもしれない。急ごう」
「「「了解」」」
俺が得た情報を伝えると、みんな一斉に返事をして、進行の速度を上げた。
しばらくして、最初の広場に出た。
そこには合計で8体のゴブリンが集まっていた。
「私が魔法で右半分はやるから、暎斗左半分はお願い!!」
「オッケー」
敵を確認するなり、すぐ状況を判断した穂花が指示を出した。
それと同時に暎斗も動き出す。
そして、あっという間に8体のゴブリンを全滅させてしまった。
長く2人で冒険をして来たと言う風格が感じられた。
地味に、2人がこうして連携してクエストをしているのを見るのは、初めてである。
こんなに息ピッタリな2人の幼なじみの様子に俺は少しだけ羨ましく、そして寂しく感じていた。
その時、4人のもとに洞窟の奥から悲鳴が届いた。
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