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二章 やっと始まるラウトの旅
26.終わりよければ全てよし
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モッティーがいた場所を離れ、次の広場まで歩いた俺と暎斗は、そこで穂花とルルと合流した。
2人はその広場を既に制圧していた。
「あっ、ラウト。あの人はどうしたの?」
俺と暎斗が来たことに気づいた穂花が声をかけてきた。
「・・・無視して置いてきた」
「そっか」
穂花はやっぱりね、と苦笑を浮かべた。
流石にあれをどうこうするのは、俺では無理そうだった。
精神科医でも連れてこないとダメだろう。
それはともかく、クエストを終わらせてしまおう。
この先に上位種ゴブリンのゴブリンリーダーがいるのが探知魔法で分かっている。
そいつとその取り巻きを倒せば、巣の攻略完了だ。
「とにかくさっさと、攻略しちゃおうか」
「そうだね」
俺の提案に穂花も同意する。
再び、暎斗を先頭に4人は更に奥へと進んだ。
そして最後の広場に辿り着いた俺たちをゴブリンリーダーは待ち構えていた。
ゴブリンリーダーが奥に陣取り、その手前にゴブリンが並んでいる。
しかも、広場の隅にはゴブリンアーチャーが弓を構えており、下手に突っ込むと射られる可能性もありそうだ。
「俺にやらしてもらえる?」
俺はその状況を見て、行かせて欲しいと申し出た。
今まで何もしてないので、このまま終わらせて報酬だけもらうのは忍びなかったのだ。
「分かった、任せたぞ」
それに答えたのは暎斗だ。穂花とルルも頷いている。
「ありがとう」
お礼に少し実力を見せてあげよう。
俺は前に出て手に魔力を集めた。
しかし、魔法を使おうとしているのではない。
これは魔剣を作ろうとしているのだ。
魔剣とは、高濃度の魔力を圧縮することで実体を作り出し、それをかたどる事で剣にしたものだ。
この技術は常人が半生をかけて修行を行った末に身につけられるようなものだが、俺は魔力の操作に慣れていたこともあり、1時間ほどで習得出来た。
ちなみに魔剣は、込められた魔力の濃度によって色が変わる。
濃度が高い順に白、黒、赤、黄、青というように変化する。
俺が作り出したのは、もちろん白だ。
「ラウト、それって魔剣か!?」
「しかも、白!?」
暎斗と穂花は魔剣という技術の存在を知っているらしく、驚きの表情を見せた。
1人、ルルだけ首を傾げて、「何を驚いてるの?」という様子だった。
俺はその反応を見て満足し、気分を良くした。
「そう、これは魔剣だよ。それも最高濃度の魔剣だ。これで斬れない物に会ったことはない」
「マジか・・・」
「すごい・・・」
「流石です!!」
暎斗や穂花だけでなく、意味が分かっていないルルまでもが、反応を示した。
ルルは意味は分からずとも、込められた魔力を感じ取って反応したのだろう。
3人に魔剣を披露した所で俺は、ゴブリン達の方へ向く。
そして同時に、俺は地面を蹴った。
瞬間、俺の姿は3人の視界から消えた。
その数瞬後、俺はゴブリン達の背後へ移動していて、そこにいたゴブリン達は糸が切れたように倒れ込んだ。
「えっ?」
ルルが声を上げた。
穂花と暎斗も同様に困惑の表情だ。
どうやら、3人は俺の動きを捉えられなかったらしい。
俺は今の一瞬の間に地面を蹴って加速し、ゴブリン達が認識できない速度で背後に回り、全ての個体の首筋を魔剣で斬った。
しかし、魔剣の斬れ味は尋常ではないため、
斬られた場所は一見何の変化もない。
血管の血すら正常に流れ続けた。
しかし、神経系を切断されているので、身体のコントロールを失ったゴブリン達は、まるで気を失ったかのように、命を落とした。
その様子は離れた所にいた穂花たちにも理解できない一瞬の出来事だったと言うことだ。
そして残されたゴブリンリーダーとゴブリンアーチャーは唖然として、固まっていた。
それは致命的な隙であった。
俺はまず目の前にいるゴブリンリーダーの心臓に魔剣を突き刺し、続いて隅にいるゴブリンアーチャーにレーザーのような攻撃を放った。
これは魔法ではなく魔力を圧縮して一方向に向けて解放する事で生まれる衝撃波のようなものだ。
ルルが使う魔力を爆発させる技術の発展形と言っても良い。
その攻撃はゴブリンアーチャーを構えていた弓ごと貫いて絶命させた。
一瞬見せた隙は、最強の冒険者の前では、永遠の隙に等しいのだ。
まあ、警戒していた所で結果は同じなのだが・・・
ともあれ、ダンジョン内にいるゴブリンは、モッティーを襲っていた個体を残して、全滅させた。
もし、戻る時もいたら倒して帰ろう。
あくまで、クエスト達成のためだ。
残すと、報酬が減るのだ。
「帰るか」
俺は倒したゴブリン達を見回して生き残りがいない事を確認して、後ろの3人に声をかけた。
「・・・あっ、う、うん。そうだね」
目前で繰り広げられた戦闘光景に圧倒されていた穂花が遅れ気味に返事をした。
それから俺たちは来た道を引き返した。
途中でモッティーがいた場所を通ったが、そこはもぬけの殻になっていて、モッティーどころかゴブリンもいなくなっていた。
周囲に死体がない事からして、どちらも死んではいないのだろう。
俺はそう結論づけて、モッティーという存在を意識の外へと追いやった。
洞窟を出て、最後に俺の探知魔法で周りにゴブリンの残党がいないことを確認して、街に戻った。
ギルドでクエスト完了の報告をして、報酬を受け取った。
ゴブリンの巣を壊滅させた事で、報酬は加算され、かなり美味しい額が貰えた。
ルルはホクホク顔だ。
そういえば、今回の依頼で俺とルルの冒険者ランクが上がった。
驚くことに、この街、つまりケルビラの冒険者ギルドで登録した新人の中で俺たちは、最短のランク昇格だったらしい。
思わぬ所で注目を浴びてしまったが、これは逆に良かったかもしれない。
この事が広まれば、穂花と暎斗の『ヒノマル』パーティーに入っても、不興を買わずに済むかもしれないからだ。
ちなみに、俺とルルのパーティー名は『アンノウン』と至って捻りがない名前になっている。
《無名な》という意味だ。
新人だから無名という安直な理由からつけた。
そんなこともあったが、長い1日はこれで幕を閉じた。
それにしても、今日は色々あり過ぎる1日だった。
身体も心も疲労した。
だけど、ダンジョンの中の何もない1日よりよっぽど良い。
改めて外の世界に連れ出してくれた幼なじみに心の中で感謝するのだった。
2人はその広場を既に制圧していた。
「あっ、ラウト。あの人はどうしたの?」
俺と暎斗が来たことに気づいた穂花が声をかけてきた。
「・・・無視して置いてきた」
「そっか」
穂花はやっぱりね、と苦笑を浮かべた。
流石にあれをどうこうするのは、俺では無理そうだった。
精神科医でも連れてこないとダメだろう。
それはともかく、クエストを終わらせてしまおう。
この先に上位種ゴブリンのゴブリンリーダーがいるのが探知魔法で分かっている。
そいつとその取り巻きを倒せば、巣の攻略完了だ。
「とにかくさっさと、攻略しちゃおうか」
「そうだね」
俺の提案に穂花も同意する。
再び、暎斗を先頭に4人は更に奥へと進んだ。
そして最後の広場に辿り着いた俺たちをゴブリンリーダーは待ち構えていた。
ゴブリンリーダーが奥に陣取り、その手前にゴブリンが並んでいる。
しかも、広場の隅にはゴブリンアーチャーが弓を構えており、下手に突っ込むと射られる可能性もありそうだ。
「俺にやらしてもらえる?」
俺はその状況を見て、行かせて欲しいと申し出た。
今まで何もしてないので、このまま終わらせて報酬だけもらうのは忍びなかったのだ。
「分かった、任せたぞ」
それに答えたのは暎斗だ。穂花とルルも頷いている。
「ありがとう」
お礼に少し実力を見せてあげよう。
俺は前に出て手に魔力を集めた。
しかし、魔法を使おうとしているのではない。
これは魔剣を作ろうとしているのだ。
魔剣とは、高濃度の魔力を圧縮することで実体を作り出し、それをかたどる事で剣にしたものだ。
この技術は常人が半生をかけて修行を行った末に身につけられるようなものだが、俺は魔力の操作に慣れていたこともあり、1時間ほどで習得出来た。
ちなみに魔剣は、込められた魔力の濃度によって色が変わる。
濃度が高い順に白、黒、赤、黄、青というように変化する。
俺が作り出したのは、もちろん白だ。
「ラウト、それって魔剣か!?」
「しかも、白!?」
暎斗と穂花は魔剣という技術の存在を知っているらしく、驚きの表情を見せた。
1人、ルルだけ首を傾げて、「何を驚いてるの?」という様子だった。
俺はその反応を見て満足し、気分を良くした。
「そう、これは魔剣だよ。それも最高濃度の魔剣だ。これで斬れない物に会ったことはない」
「マジか・・・」
「すごい・・・」
「流石です!!」
暎斗や穂花だけでなく、意味が分かっていないルルまでもが、反応を示した。
ルルは意味は分からずとも、込められた魔力を感じ取って反応したのだろう。
3人に魔剣を披露した所で俺は、ゴブリン達の方へ向く。
そして同時に、俺は地面を蹴った。
瞬間、俺の姿は3人の視界から消えた。
その数瞬後、俺はゴブリン達の背後へ移動していて、そこにいたゴブリン達は糸が切れたように倒れ込んだ。
「えっ?」
ルルが声を上げた。
穂花と暎斗も同様に困惑の表情だ。
どうやら、3人は俺の動きを捉えられなかったらしい。
俺は今の一瞬の間に地面を蹴って加速し、ゴブリン達が認識できない速度で背後に回り、全ての個体の首筋を魔剣で斬った。
しかし、魔剣の斬れ味は尋常ではないため、
斬られた場所は一見何の変化もない。
血管の血すら正常に流れ続けた。
しかし、神経系を切断されているので、身体のコントロールを失ったゴブリン達は、まるで気を失ったかのように、命を落とした。
その様子は離れた所にいた穂花たちにも理解できない一瞬の出来事だったと言うことだ。
そして残されたゴブリンリーダーとゴブリンアーチャーは唖然として、固まっていた。
それは致命的な隙であった。
俺はまず目の前にいるゴブリンリーダーの心臓に魔剣を突き刺し、続いて隅にいるゴブリンアーチャーにレーザーのような攻撃を放った。
これは魔法ではなく魔力を圧縮して一方向に向けて解放する事で生まれる衝撃波のようなものだ。
ルルが使う魔力を爆発させる技術の発展形と言っても良い。
その攻撃はゴブリンアーチャーを構えていた弓ごと貫いて絶命させた。
一瞬見せた隙は、最強の冒険者の前では、永遠の隙に等しいのだ。
まあ、警戒していた所で結果は同じなのだが・・・
ともあれ、ダンジョン内にいるゴブリンは、モッティーを襲っていた個体を残して、全滅させた。
もし、戻る時もいたら倒して帰ろう。
あくまで、クエスト達成のためだ。
残すと、報酬が減るのだ。
「帰るか」
俺は倒したゴブリン達を見回して生き残りがいない事を確認して、後ろの3人に声をかけた。
「・・・あっ、う、うん。そうだね」
目前で繰り広げられた戦闘光景に圧倒されていた穂花が遅れ気味に返事をした。
それから俺たちは来た道を引き返した。
途中でモッティーがいた場所を通ったが、そこはもぬけの殻になっていて、モッティーどころかゴブリンもいなくなっていた。
周囲に死体がない事からして、どちらも死んではいないのだろう。
俺はそう結論づけて、モッティーという存在を意識の外へと追いやった。
洞窟を出て、最後に俺の探知魔法で周りにゴブリンの残党がいないことを確認して、街に戻った。
ギルドでクエスト完了の報告をして、報酬を受け取った。
ゴブリンの巣を壊滅させた事で、報酬は加算され、かなり美味しい額が貰えた。
ルルはホクホク顔だ。
そういえば、今回の依頼で俺とルルの冒険者ランクが上がった。
驚くことに、この街、つまりケルビラの冒険者ギルドで登録した新人の中で俺たちは、最短のランク昇格だったらしい。
思わぬ所で注目を浴びてしまったが、これは逆に良かったかもしれない。
この事が広まれば、穂花と暎斗の『ヒノマル』パーティーに入っても、不興を買わずに済むかもしれないからだ。
ちなみに、俺とルルのパーティー名は『アンノウン』と至って捻りがない名前になっている。
《無名な》という意味だ。
新人だから無名という安直な理由からつけた。
そんなこともあったが、長い1日はこれで幕を閉じた。
それにしても、今日は色々あり過ぎる1日だった。
身体も心も疲労した。
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