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1章 幼女な神様との出会いと過去
2.しおらしくなったんだが
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幼女は迷いなく森を進んでいく。
どこが目的地かは知らないが、今のところ街とは正反対の方向に進んでいる。
しばらく様子を見ていたが、途中から同じ場所をグルグルと円を描くように歩き出した。
これは魔力の瘴気によって方向感覚が狂わされた人間がよく陥る状態だ。
こうなってしまえば、自力で脱出する事は不可能に近い。
これで幼女に助けが必要である事が確定した。
念のため、もう少し観察していたら、今度は魔物が現れた。
現れたのは魔物としては最弱とされるスライム。
水色のスライムなので、水属性の魔力を持つ。
しかし、魔法が使える訳ではなく、襲ってくる事もないので、ほぼ無害と言って良い。
そんな魔物の出現に幼女がした反応はと言うと……
「ひぃッ!ど、どっかに行くのだ!来るな!」
怯えて完全に腰が引けていた。
オレは呆れてため息を吐く。
「あんなに自信満々に歩いて行ったのに、この有様かよ……」
オレは隠れて観察するのをやめ、幼女の前で飛び跳ねているスライムをショートソードで切り裂く。
幼女はオレの登場に驚いたが、すぐ不満そうな表情になった。
「なんでお主がここにいるのだ!」
「そりゃ幼女をひとりにする訳にいかないからな」
「助けは必要ないのだ!」
さっきスライムに怯えていた奴が何を言うか。
ここはスライムとは比較にならないほど強くて恐ろしい魔物が山ほどいる場所だ。
スライムに怖がっているのでは生き残れるはずもない。
そんな事を考えていた矢先、そこに新たな魔物が姿を現した。
先ほどのスライムとは比べ物にならない、その大きな魔物の正体はダイアウルフ。
この森ではよく見かける狼の魔物だ。
「助けはいらないんだったか?」
ダイアウルフを見つけると同時に、オレの背中の影に隠れた幼女にそう問いかける。
「お、お主は意地悪なのだ……!」
幼女は若干、涙目になりながらオレを見上げて言う。
「それで、助けて欲しいのか?」
「……助けて欲しい……のだ」
「最初からそう言え!」
オレは幼女の頭をポンポンと撫でながらそう言って、ショートソードを構えると、ダイアウルフの首をいとも簡単に斬り落とした。
「……ありがとうなのだ」
「どういたしまして」
オレがダイアウルフを倒して幼女のもとに戻ると、急に幼女の表情から敵対心のようなものが消えてしおらしくなった。
「さっきの態度は謝るのだ。ただ我は人間が嫌いなのだ。利己的で欲深いからな」
「確かにそうかもな」
幼女の言うことには少し共感できた。
オレがこんな所に住んでいるのも似た理由があるからだ。
「けどお主は違う。お主のことは嫌いじゃない」
人間嫌いか……この幼女の過去に何があったのかは分からないが、辛い出来事があったのだろう。
「お前も大変だったんだな」
「お前、ではない。スヴィエートなのだ」
「は?」
「我の名前なのだ」
「ああ、そう言うことか。オレはディランだ」
「うむ。それでなんだが、ディランに頼みたい事があるのだ」
スヴィエートはそう切り出した。
オレはその内容すら聞かずに即答した。
「いいぞ」
「まだ何も言ってな……」
「探し物のことだろ?手伝ってやるよ。どうせ暇だしな」
「良いのか……?」
おずおずと尋ねるスヴィエートに頷いて見せる。
暇だからと言うのは建前で、本当の理由は別にあったが、それは言わなかった。
すると、スヴィエートは安心したのか嬉しそうに笑った。
その姿は見た目の年相応にとても可愛いかった。
それはともかく、まずはダイアウルフの死体を解体を済ませなければ。
今のオレは無一文なので、街でこの魔物の牙や毛皮を売ってお金を得る必要がある。
オレは早速、死体の解体に取り掛かる。
どこが目的地かは知らないが、今のところ街とは正反対の方向に進んでいる。
しばらく様子を見ていたが、途中から同じ場所をグルグルと円を描くように歩き出した。
これは魔力の瘴気によって方向感覚が狂わされた人間がよく陥る状態だ。
こうなってしまえば、自力で脱出する事は不可能に近い。
これで幼女に助けが必要である事が確定した。
念のため、もう少し観察していたら、今度は魔物が現れた。
現れたのは魔物としては最弱とされるスライム。
水色のスライムなので、水属性の魔力を持つ。
しかし、魔法が使える訳ではなく、襲ってくる事もないので、ほぼ無害と言って良い。
そんな魔物の出現に幼女がした反応はと言うと……
「ひぃッ!ど、どっかに行くのだ!来るな!」
怯えて完全に腰が引けていた。
オレは呆れてため息を吐く。
「あんなに自信満々に歩いて行ったのに、この有様かよ……」
オレは隠れて観察するのをやめ、幼女の前で飛び跳ねているスライムをショートソードで切り裂く。
幼女はオレの登場に驚いたが、すぐ不満そうな表情になった。
「なんでお主がここにいるのだ!」
「そりゃ幼女をひとりにする訳にいかないからな」
「助けは必要ないのだ!」
さっきスライムに怯えていた奴が何を言うか。
ここはスライムとは比較にならないほど強くて恐ろしい魔物が山ほどいる場所だ。
スライムに怖がっているのでは生き残れるはずもない。
そんな事を考えていた矢先、そこに新たな魔物が姿を現した。
先ほどのスライムとは比べ物にならない、その大きな魔物の正体はダイアウルフ。
この森ではよく見かける狼の魔物だ。
「助けはいらないんだったか?」
ダイアウルフを見つけると同時に、オレの背中の影に隠れた幼女にそう問いかける。
「お、お主は意地悪なのだ……!」
幼女は若干、涙目になりながらオレを見上げて言う。
「それで、助けて欲しいのか?」
「……助けて欲しい……のだ」
「最初からそう言え!」
オレは幼女の頭をポンポンと撫でながらそう言って、ショートソードを構えると、ダイアウルフの首をいとも簡単に斬り落とした。
「……ありがとうなのだ」
「どういたしまして」
オレがダイアウルフを倒して幼女のもとに戻ると、急に幼女の表情から敵対心のようなものが消えてしおらしくなった。
「さっきの態度は謝るのだ。ただ我は人間が嫌いなのだ。利己的で欲深いからな」
「確かにそうかもな」
幼女の言うことには少し共感できた。
オレがこんな所に住んでいるのも似た理由があるからだ。
「けどお主は違う。お主のことは嫌いじゃない」
人間嫌いか……この幼女の過去に何があったのかは分からないが、辛い出来事があったのだろう。
「お前も大変だったんだな」
「お前、ではない。スヴィエートなのだ」
「は?」
「我の名前なのだ」
「ああ、そう言うことか。オレはディランだ」
「うむ。それでなんだが、ディランに頼みたい事があるのだ」
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オレはその内容すら聞かずに即答した。
「いいぞ」
「まだ何も言ってな……」
「探し物のことだろ?手伝ってやるよ。どうせ暇だしな」
「良いのか……?」
おずおずと尋ねるスヴィエートに頷いて見せる。
暇だからと言うのは建前で、本当の理由は別にあったが、それは言わなかった。
すると、スヴィエートは安心したのか嬉しそうに笑った。
その姿は見た目の年相応にとても可愛いかった。
それはともかく、まずはダイアウルフの死体を解体を済ませなければ。
今のオレは無一文なので、街でこの魔物の牙や毛皮を売ってお金を得る必要がある。
オレは早速、死体の解体に取り掛かる。
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