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1章 幼女な神様との出会いと過去
4.宿が見つからないんだが
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「宿屋の看板が全くねぇな……」
久しぶりに来る街で、オレは宿屋を見つけられないでいた。
街の土地勘がないので、適当に歩き回るしかないのだが、一向に見つかる気配がない。
表通りは飲食店や雑貨屋ばかり。
たまに武器屋や服屋などが混じっているが、宿屋の看板は出ていなかった。
「誰かに聞くか……?」
自力では見つけられそうにないので、周りを見回して話しかけられそうな人を探すと、屋台で串肉を焼いている男と目があった。
ちょうど客もいないし、あの男に聞いてみよう。
「おう兄ちゃん、食べていくか?」
「いや、宿屋の場所をきき……」
オレが宿の場所を聞こうとすると、横からスヴィエートが口を挟んだ。
「食べるのだ!!」
「ほいよ、嬢ちゃん。熱いから気ぃつけな」
スヴィエートは手を伸ばして串肉を受け取ると、勢いよくかぶりついた。
串肉が美味しかったのか、顔を綻ばせる。
「なに勝手に頼んでやがる!て言うか、いつから起きてやがった。起きたなら自分で歩け!」
オレはスヴィエートを地面に降ろして、拳でスヴィエートの頭をグリグリと押す。
「痛い、痛いのだッ!お腹が空いてたのだ!」
「誰が払うと思ってるんだ、まったく……」
反省する様子がないスヴィエートに、オレはため息をついてお代を払う。
そして、スヴィエートが食べ終わるのを待つ間に、宿屋の場所を聞いておく。
「この辺に宿屋ってあるか?」
「宿屋なら裏通りにあるぜ。表通りは夜中もうるさいから宿屋は裏通りばっかだぜ」
「そうだったのか、道理で見つからない訳だ……」
情報提供にお礼を言って、裏通りに入った。
裏通りは確かに静かで人通りも少なかった。
適当に歩いていると、5分と掛からず宿屋を見つける事ができた。
「我はお金を持っていないが、ディランが払ってくれるのか?」
オレが宿屋に入ろうとすると、スヴィエートがオレの裾を引っ張って確認してくる。
「さっき勝手に串肉食ってた癖に、なに言ってんだ。お前の探し物が見つかるまでは面倒見てやるよ」
「ありがたいが、なぜ出会ったばかりの我にそこまでしてくれるのだ?」
スヴィエートの問いに対する答えをオレは探す。
「リベンジ……だろうな……」
「リベンジ?」
スヴィエートは予想外の返答に聞き返す。
首を傾げて続きを聞きたそうにしているが、オレは答えを先延ばしにする。
あまり道端で出来る話ではないのだ。
「その話は長くなるし、チェックインしてからな」
オレは話を切り上げるように宿屋の入り口に歩いて行く。
「分かったのだ……」
スヴィエートも渋々といった風に納得してオレについて来た。
宿屋は一階がこじんまりとした食事処になっている二階建ての建物だ。
外から中の様子が見える食堂。その奥に受付があり、四十過ぎくらいの女が座っている。
「おや、お客さんかね。食事かい?」
受付にいた女が気づいて声をかけてくる。
「いや、食事もまだだが宿泊したい。2人部屋は空いてるか?」
「宿泊ね、はいはい。すぐに用意するよ。食事は食堂で食べるかい?それか部屋に運ぶ事もできるけど……」
「それなら部屋に運んでくれ。落ち着いて食べたい」
「あいよ。部屋は二階の隅だね。風呂はシャワーがあるから自由に使いな」
女は鍵を差し出しながら言う。
「それと食事は今から作るから、30分後くらいに持ってくよ」
「分かった」
「一泊で四千リルだけど、何泊すんだい?」
「とりあえず一泊で頼む」
「あいよ」
オレは四千リルを払って鍵を受け取る。
二階に向かう途中、スヴィエートが口を開いた。
「ところでディラン、なぜ2人部屋にしたのだ?お主、もしやロリコン……」
「違ぇよ!幼女のお前を一人部屋にしてたら、色々と勘繰られるからだ」
「そうか、悪かった。ディランは聡明なのだな」
「お前、心が読めんだろ?」
「常に心を読んでいたら疲れるからな、普段は使っていないのだ」
「ふーん、そう言うもんか……?」
その感覚は分からないが、仮にずっと他人の心の声が聞こえるものだったとしたら疲れそうだと納得する。
そんなやり取りをしながら階段を登った。
久しぶりに来る街で、オレは宿屋を見つけられないでいた。
街の土地勘がないので、適当に歩き回るしかないのだが、一向に見つかる気配がない。
表通りは飲食店や雑貨屋ばかり。
たまに武器屋や服屋などが混じっているが、宿屋の看板は出ていなかった。
「誰かに聞くか……?」
自力では見つけられそうにないので、周りを見回して話しかけられそうな人を探すと、屋台で串肉を焼いている男と目があった。
ちょうど客もいないし、あの男に聞いてみよう。
「おう兄ちゃん、食べていくか?」
「いや、宿屋の場所をきき……」
オレが宿の場所を聞こうとすると、横からスヴィエートが口を挟んだ。
「食べるのだ!!」
「ほいよ、嬢ちゃん。熱いから気ぃつけな」
スヴィエートは手を伸ばして串肉を受け取ると、勢いよくかぶりついた。
串肉が美味しかったのか、顔を綻ばせる。
「なに勝手に頼んでやがる!て言うか、いつから起きてやがった。起きたなら自分で歩け!」
オレはスヴィエートを地面に降ろして、拳でスヴィエートの頭をグリグリと押す。
「痛い、痛いのだッ!お腹が空いてたのだ!」
「誰が払うと思ってるんだ、まったく……」
反省する様子がないスヴィエートに、オレはため息をついてお代を払う。
そして、スヴィエートが食べ終わるのを待つ間に、宿屋の場所を聞いておく。
「この辺に宿屋ってあるか?」
「宿屋なら裏通りにあるぜ。表通りは夜中もうるさいから宿屋は裏通りばっかだぜ」
「そうだったのか、道理で見つからない訳だ……」
情報提供にお礼を言って、裏通りに入った。
裏通りは確かに静かで人通りも少なかった。
適当に歩いていると、5分と掛からず宿屋を見つける事ができた。
「我はお金を持っていないが、ディランが払ってくれるのか?」
オレが宿屋に入ろうとすると、スヴィエートがオレの裾を引っ張って確認してくる。
「さっき勝手に串肉食ってた癖に、なに言ってんだ。お前の探し物が見つかるまでは面倒見てやるよ」
「ありがたいが、なぜ出会ったばかりの我にそこまでしてくれるのだ?」
スヴィエートの問いに対する答えをオレは探す。
「リベンジ……だろうな……」
「リベンジ?」
スヴィエートは予想外の返答に聞き返す。
首を傾げて続きを聞きたそうにしているが、オレは答えを先延ばしにする。
あまり道端で出来る話ではないのだ。
「その話は長くなるし、チェックインしてからな」
オレは話を切り上げるように宿屋の入り口に歩いて行く。
「分かったのだ……」
スヴィエートも渋々といった風に納得してオレについて来た。
宿屋は一階がこじんまりとした食事処になっている二階建ての建物だ。
外から中の様子が見える食堂。その奥に受付があり、四十過ぎくらいの女が座っている。
「おや、お客さんかね。食事かい?」
受付にいた女が気づいて声をかけてくる。
「いや、食事もまだだが宿泊したい。2人部屋は空いてるか?」
「宿泊ね、はいはい。すぐに用意するよ。食事は食堂で食べるかい?それか部屋に運ぶ事もできるけど……」
「それなら部屋に運んでくれ。落ち着いて食べたい」
「あいよ。部屋は二階の隅だね。風呂はシャワーがあるから自由に使いな」
女は鍵を差し出しながら言う。
「それと食事は今から作るから、30分後くらいに持ってくよ」
「分かった」
「一泊で四千リルだけど、何泊すんだい?」
「とりあえず一泊で頼む」
「あいよ」
オレは四千リルを払って鍵を受け取る。
二階に向かう途中、スヴィエートが口を開いた。
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「常に心を読んでいたら疲れるからな、普段は使っていないのだ」
「ふーん、そう言うもんか……?」
その感覚は分からないが、仮にずっと他人の心の声が聞こえるものだったとしたら疲れそうだと納得する。
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