【何カ所か18禁]女神の伴侶戦記

かんじがしろ

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54 地下牢からの救出救護

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 ムー帝国王都教会の密室で行われたキョクトウ君と教皇テテサの会談での内容は、
皇帝が崩御された後の密約であり、キョクトウ君一家の安全対策であった。

 教皇テテサは王都教会の司祭たちを呼び、
「キョクトウ君が保護を求めてきたら、使徒様は必ず現れます。
それまでは命をかけて守るように。」 
と、念を押して、神降臨街へ帰ってきた。

 亜人協力国はムー帝国との不可侵条約と、必要なぶんの穀物取引を約束するために、
元ゲルググ王と元トロンボ王であった両現知事を特使として派遣した。

 不可侵条約に当たっては、元ゲルググ王と元トロンボ王等は神降臨街に攻め込んだ時に、国境を超えないと約束したにもかかわらず、攻め込んできたことに、
不信と不満を強く述べてから、
食料品穀物取引の販売金額支払い保証を含めての人質を求めて、
キョクトウ君の家族と、皇太子スケジュの身柄を要求した。

 教皇テテサにより回復した皇帝は、人質の要求に苦慮して、
キョクトウ君に相談した後、評議会を開いた。

 大将軍トローチは、皇太子スケジュを人質に差し出すことを拒否したが、
元陸戦隊のレーザー銃により、半身を焼き消された兵の検証をした評議会は、理解不能な殺戮方法を、ガイア様の眷属の証であり、仕業ではないかと恐れていた。

 本来、亜人協力国との戦争を回避してきた理由は、抗することなど不可能な、圧倒的な強さを証明したカナリア街での戦闘と、神降臨街でのテテサ教皇様の奇跡を知らされた時からであった。

 大半の評議会員は、国同士の約束を反故にされた、元ゲルググ王と元トロンボ王としての不信と不満をも理解して、食糧の豊富な亜人協力国との友好関係を結ぶ事は必要と主張した。
亜人協力国の指定した、人質の要求を受け入れなければ成らないとも主張した。

 キョクトウ君は進み出て、
「わが家族を人質にするのは構わないが、皇太子スケジュ様は病気にて伏せているために、床から動かすのは、不可能であることを亜人協力国に理解して貰い、
速やかに不可侵条約を結ぶ事が、帝国の安泰である。」
と、ムー帝国の立場での妥協案を述べた。

 評議会全員がキョクトウ君家族だけの人質は、亜人協力国に取り、
不可侵条約を信じるのには弱すぎると思われるだろうが、
現状において、皇太子スケジュは病気であるために、反対する者は居なかった。

 皇帝は、流石に行政官の家族だけではまずいと思い、キョクトウ君の決意に感謝するように、
「余が崩御したのちは、キョクトウ君が五年間政務を司る事を命じる。」
と、宣言して、評議会全員の承諾と協力を約束させた。

 ムー帝国の人質はキョクトウ君家族だけと告げられて、
元ゲルググ王と元トロンボ王は強く不信と不満を述べたが、
皇帝が万が一崩御する事があった場合、
キョクトウ君が五年間政務を司る事を知らされて、仕方なしに人質は有効と了解した。

 元ゲルググ王と元トロンボ王は、人質はキョクトウ君家族だけで十分と認めた訳は、
既に運営委員会からの最低ライン条件としての認証であった。

 ムー帝国の大将軍トローチは、頻繫にカントリ国との連絡を取り合っているとの、
コーA.Iからの報告が入ったので、紛争が起きた暁には、カントリ国をも巻き込んでしまえると、
亜人協力国の運営委員会の思惑通りに、事は進んでいるようである。
 
 テテサの皇帝治療後一月後に、ムー帝国の皇帝はベッドで眠ったまま崩御した。

 ムー帝国の皇帝の葬儀の後、キョクトウ君が政務を司る事を評議会全員の前で宣言している最中に、皇太子スケジュと大将軍トローチは王宮親衛隊を伴い現れて、
キョクトウ君を反逆罪で捕縛したのちに、
皇太子スケジュは正当な権利であると、ムー帝国の皇帝を宣言した。

 大多数の評議会員は、皇太子スケジュは正当な権利者である事を、
認めざるを得ない背景は、大将軍トローチの軍事力の前では抵抗などできなし、敵に対しては無慈悲と残酷な行動を行う大将軍であったので、敵対行為はできないと判断せざるを得ないと悟らされていた。

 大多数の評議会員は仕方なしに、自身と家族の安全のために、
ムー帝国のスケジュ皇帝宣言を認めた。

 ムー帝国の政変を知ったゲルググ知事とトロンボ知事は、自前の特使をすぐに派遣した。
スケジュ新皇帝の妻と子供の人質を要求したが、
その場で大将軍トローチは、両知事自前の特使を無礼者と恫喝すると、
そのまま一太刀にて外交特権者特使を惨殺してしまった。

 ゲルググ知事とトロンボ知事の連絡を受けた運営委員会は、直ちにキョクトウ君とその家族の救出作戦と侵攻作戦を発令した。

それを受けてトーマス元帥は、
元陸戦隊と猫亜人による、共同救出作戦の訓練を実行する事と、
各司令官にムー帝国への侵攻作戦準備を命じた。

 共同救出救護作戦の訓練においては、
猫亜人はエアークラフトからのロープ懸垂下降に、最初はしり込みしていたが、
繰り返すごとに楽しいと喜びだしながら、ロープ懸垂下降訓練に積極的に取り組みだした。

 猫亜人による元陸戦隊を抱いての摩訶不思議な壁抜けも、両方が赤い石を持つとすんなりとできた事で、コーA.Iの空間次元の調査事案が増えた。
 
 今夜は新月で、雨の降りしきる中での、キョクトウ君とその家族の救出救護作戦である。 

 元陸戦隊と猫亜人は、闇の中でも輝き出す鱗甲冑を脱ぎ、
元の陸戦隊の防護アーマーを、黒くに塗りつぶしての出で立ちで、
鹿島を含めて元陸戦隊十名と猫亜人十一名は、赤い石を携帯して作戦行動を開始した。

 帝都教会の情報による目的地は、王宮のキョクトウ君が閉じ込められている地下牢である。

 無音のエアークラフトは帝都の教会に向い、
救出救護隊は、教会前の広場でロープを使い下降した。

 全員は暗視装置を携帯して王宮壁に向かった。
先行偵察トドは王宮壁内側の安全を確認すると、テレパシーや小型無線機ではなくて、銀河連合軍所有の古い三色点滅器を使い救出救護隊に連絡した。

 古い三色点滅器の色分けは、
赤色が点滅すると救出救護は不可能なこと。
黄色は、待機。
青色は、突入と決めていて、点滅したのは、青色であった。

 突入の仕方は、陸戦隊其々が猫亜人に抱かれて壁を通り抜けた。
救護班は地下室入り口扉をも、すんなりと通り抜けできたのは訓練通りである。

 地下室入り口からは、鹿島とトーマスにトドや猫亜人等四人だけで行動した。

 地下牢入り口に近づくと、入り口ドアの前には誰もいなくて、
入り口ドア隣の薄明り松明を壁にさしている部屋から、二人の卑猥の会話が聞き取れた。

 猫亜人のトドにドア越しに覗いてもらい、人数の確認をしたらやはり二人であったが、二人は卑猥な春画を観察中のようである。

 鹿島はドアに鍵がないのを確認すると、トーマスにドアを開くのを任せて、
鹿島の韋駄天なスピードで、卑猥な春画を観察中の二人の喉笛を切り裂く作戦を指信号で伝達した。

 鹿島はナイフを片手にドアが開いた瞬間飛び込み、
立っている一人の口を押さえてのどを切り裂き、
続けて春画に夢中になっている、椅子に座った男の口を抑えて襲い掛かった。

 鹿島は、物音させない機敏さは、ガイア様にもらった力のおかげであると既に認めていた。

 地下牢入り口ドアの内側には閂がしてあるようで、
トドに内側の様子を確認してもらうと、牢屋の脇にある長椅子に警護男が一人寝ているらしい。
トドはドア越しに、頭と腕をすり抜けて閂を外した。

 救護隊はドアを静かに開けて入っていくと、男は寝込んだままであるが、
鹿島には可哀そうとの感情は沸かず、退路の妨害を防ぐために心の中で念仏を唱えながらも、まだ寝込んだままの男の口を抑えると、
目を閉じて男ののどを切り裂いた。

 牢屋の中には三人の男が捉えられているので、キョクトウ君を牢から開放して、鹿島は残りの二人を何者かと聞くと、
スケジュ皇帝宣言を認めなかった評議会員らしいので、牢から開放して共に連れ出した。
 
 地下室入り口前では、陸戦隊は巡回中の警備衛士兵との静かな戦いを始めていた。

ヤン等元陸曹三人は、地下室入り口に近づいてくる三人の警備衛士兵の後ろに回り込み、体を低くしながら警備衛士兵の持つランプを警戒しつつ、警備衛士兵の歩調に合わせて静かに近づいて、警備衛士兵の一人が足を止めた瞬間に、
ヤン等元陸曹三人は、三人の警備衛士兵に襲いかかった。

 鹿島達救護班は、地下室入り口前で皆と合流して王宮壁に向かった。

王宮壁から教会広場に向かう途中で、予定外の二人の家族を救出するために、
トーマス班五人と鹿島の方も五人に分かれた。

それぞれの班は予定外の二人の家に向かったが、
ビリーと猫亜人にキョクトウ君を伴い、教会広場に向かわせた。

 予定外の救出すべき両方の家前には、五人の衛士兵が玄関前に立ちふさがっているので、元陸戦隊それぞれがチェーンソーナイフで、静かに一人ずつ衛生兵の喉を切り裂くことは、
闇夜に隠れた陸戦隊の敵ではなかった。

 幸いにも家の中には、敵兵はいなっかったので、予定外の救出者の家族を伴い、
雨と闇夜の中を教会広場に向かった。

 予定外の救出者の家族の多さに、陸戦隊は教会広場に降下しているエアークラフトに乗り切れず、
城門脇の壁までは猫亜人と共に向かい、陸戦隊は猫亜人に抱かれて無事に壁を通り抜けた。

 城壁外で救出者の避難しているエアークラフトに、猫亜人は乗り込み、鹿島達は追加迎えのエアークラフトとの合流地点、二キロ先の森を目指した。
徒歩での帰路頃、東の空は明るくなりだしていた。
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