【何カ所か18禁]女神の伴侶戦記

かんじがしろ

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104子供達の誕生

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 鹿島は昼食の用意が出来るまでの間、
貴重な珈琲の香りを楽しみながら、
戦闘場所からの疎外感に寂しさを感じていた。

 戦闘作戦や戦闘戦術に関与で出来なくなってしまった事に、
鹿島の中に不満がぶつぶつと湧いてきている。

 ヒューマン相手に殺傷した後には常に罪悪感が湧くのに、
戦闘場所から遠くに疎外されていると、仲間の安否も心配になってしまう。

 テテサと昼食中に、
「そろそろ、パトラとマーガレットの出産予定であろうから、
今夜の夕食はパトラとしたいと思っているが、御一緒しませんか?」
「いいえ、ご遠慮します。
二人で水入らずの不満話を聞いてやって下さい。」

「何かの忠告でしょうか?」
「パトラとマーガレット共に、閣下の日出国への漫遊について、
かなりの不満を持っているようです。」

「やばそう~。」
「やばいです。閣下にはガイア様の庇護が付いていても、
彼女らはそれらの事を理解していません。」

 確かに、帰って来てからの二人の怒りかたは、
これまで二人から経験したことのない異常さであったが、
テテサ教皇の言葉裏には、
無茶なことは避けろとの言葉が隠されている事は理解したようである。

 テテサから連絡されていたのか、
パトラとの家の扉前に立つとすぐにドアが開き、
パトラは鹿島の首に抱き着いて来た。

「いらっしゃい~。閣下の快適な足音をまっていたわ~。」
「快適な足音?」
「そうよ。閣下の足音はすぐにわかるわ。」
と、迎えてくれるパトラは、いつもの屈託のない笑顔のパトラである。

 パトラの根は、天真爛漫な性格であり、
鹿島を含めていつも周りを明るくさせてくれる、鹿島好みの性格である。

 パトラのキスの嵐の洗礼を受けて、
家に入ると多くのエルフ美人達の歓迎を受けた。
エルフ美人達は殆どが親戚一同の既婚者であるらしくて、
パトラの出産の手伝いに来ているらしい。

 鹿島は勝手知っている我が家と思っているようにソファーに寛ぐと、
十四、五歳のガイア様と同じ年齢風のパトラに劣らぬ娘エルフが、
パトラと鹿島にレモンティーを持ってきてくれた。

 無粋にも本年齢は幾つかだろうかと、
鹿島の頭の上では疑問符か浮かんだ。

 そして鹿島の中では、
おかしな妄想をもったのではと自分に問いかけて、
守備範囲ではないと自分で強く否定した。

 ガイア様との間は、テテサの身体であったし、
パトラとマーガレットの場合も、大人の身体で同じであった。
ただ髪の毛と顔が時々入れ替わるだけであったのだと、
おかしな妄想を振り払った。

 鹿島は無意識に、隣のパトラの髪の毛をモフモフしだしている。
パトラは気持ちいいと鹿島のなすままに、鹿島の肩に頭を乗せた。

 鹿島はパトラとテテサの変化の違いに気が付いた。
パトラとマーガレットは共に、徐々に赤髪は濃くなっていったが、
テテサの髪の毛は一夜ですべて濃い赤色髪の毛になった。

 何か条件の違いがあるのだろうかと考えさせられたが、
理解できないことだと気にするのをやめて、
パトラの髪へのモフモフを続けた。

 手伝い親戚一同と共に、夕食中にパトラはお腹が痛いと言い出した。

 手伝い親戚一同はパトラの苦しみに微笑んで、
「来たかな?」と言って、パトラに注目した。

「閣下は食事を続けていてください。パトラは寝室に行きましょう。」
 と言って、
手伝い親戚一同は鹿島を残して、パトラを連れて行ってしまった。

 十四、五歳のガイア様と同じ年齢風の娘エルフだけが、
無口で鹿島の給仕を手伝ってくれている。

 食事を終わり、パトラの寝室に向かうと、
手伝い親戚一同に入室を拒まれて、居間のソファーに追いやられた。

 手伝い親戚一同や娘エルフはせわしなく走り回り、
鹿島は一人居間のソファーに掛けているだけなので、
勝手知っているパトラの台所に向かうが、そこは戦場であった。

 その流れの中に身を入れて、
既に豆を挽いてあるコーヒーを探し出すと、
沸騰中の鍋からお湯を拝借した。

「閣下!そのお湯は、、、、、。いいです。だいじょうぶです。」
と声かけた婦人は肩をすぼめた。

 鹿島はコーヒー用フィルターを持って居間に向かった。

 居間でハンドドリップコーヒーを作り、
手持ちぶさげに静かにタブレットパソコンを開いた。
 
 鹿島は生まれてくる子供は、五体満足であれとガイア様にお願いして、
生まれてくる子には、パトラをてこずらせるなとも祈った。

 パトラの家の居間で何故か落ちつかなくなってしまい、
何とか気を静める為に珈琲の香りを楽しもうとしていると、
少し静かになったと思ったら、急にまた騒がしくなった。

 騒がしさの中で、一際大きな赤ん坊の泣き声がした。

「閣下生まれました。やはり双子です。」
鹿島はコーヒーカップを投げ捨てて、寝室に向かった。

 寝台には、髪の毛を汗で濡らした様なパトラの両横には、
真っ赤な髪の毛をはやした赤ん坊たちが並んでいた。

「礼(レイ)と義(ヨイ)です。」
と、パトラは涙顔で鹿島を向いた。 

鹿島はレイとヨイを見て、子供の頃、父親に子供達に一番の人気玩具を、プレゼントされた時の喜びを感じた。
 
 手伝い親戚婦人は、鹿島の前に寝ている赤ん坊を抱いて、
「レイちゃんです。」
と鹿島に差し出すが、
壊れそうで怖くて手が出ないでいるとレイは大声で泣き出した。

 鹿島は遠慮気味にかわいい手を指でつつくと、
レイは鹿島の指をつかんだ。

「パパさんですよ。」
とレイを抱いた婦人が言うとレイは泣き止み、
大きな目玉で鹿島を注視して笑い、
しかしまた泣き出した。

 レイに指をつかまれて、
初めて犬をプレゼントされた喜びが再び湧いてきた。

 そして手をつないで、
子供たちと歓喜の声を上げて走り回る自分を想像したが、
将来の指導者と老樹霊から伝えられたが、
鹿島はかわいい顔なのでスクリーン女優かもと想像した。

 隣にはヨイを抱いた婦人がいて、
眠っているヨイを鹿島に示すように腕の中にいるヨイを鹿島に押し付ける。
 鹿島は眠ったままのヨイを受け取ると、
「パパさんですよ。」
とヨイを抱いていた婦人が声掛けすると、ヨイは泣き出して鹿島を見た。

 レイ程の大きな目ではないが、
可愛い目を開けて泣きながら鹿島を見るとすぐに泣き止み、
やはり鹿島を注視して笑顔になった。

 ヨイの耳はエルフ特有の長い耳である。

 片腕でヨイを抱きながら、しっかりと結んだ指の間に、
鹿島の人差し指を入れると、
離さないと強調するかのように強く握りしめている。

「ママさんは疲れているので眠ります。
その前に、レイちゃんとヨイちゃんは、お乳を一杯飲みましょうね。」
と言って、
鹿島からヨイを奪い取ったが、ヨイは鹿島の指を強く握って離さない。

 ヨイを抱いていた婦人が、無理にヨイの指を開かせると、
ヨイはなきだしたが、パトラの母乳を与えられると直ぐに泣き止んだ。

 鹿島はパトラにキスして部屋を出なければならないようである。

 鹿島はソファーに腰掛けて、喜びの感動が再び起きてくると、
再度会いに行きたくなったが、
眠りを邪魔する事になるだろうと思い直すと、
仕方なしにタブレットパソコンを開いて、
時差の関係でまだ昼間であろうと思うヤンの状況を画面に出した。

 ヤンの立っている場所は、
かなりの大型三本マスト帆船が停泊している港で、
ヤン達の二本マストは中型に位置するぐらいである。

 ヤンは鹿島からの通信をキャッチしたようで、すぐに画面に現れた。

「隊長。お子さんの誕生おめでとう御座います!!」
と、大声の第一声が入った。

「はえ~。もう連絡が伝わったのか!ありがとう!ありがとう!」
「たった今、登録している全員が受け取ったでしょう。
そのタイミングでの隊長からの通信でした。」

 そのやり取りの最中に、
元陸戦隊全員から祝いのメールが次々と入った。

 桟橋に停泊しているヤン達の船脇では、
彼らが運んできたのであろう商品がずらりと並べられていて、
大勢の買い出し商人らが見受けられる。

 その中で特に人だかりの多い場所には、
鹿島達が日出国国に持ち込んだ商品が並べられている。

「俺達が運んだ商品の人気はどうだ?」
「すごい人気で、紙や薬に陶器類は奪い合いになり、
巴殿の采配で競売入札になりました。」

 紙と陶器類の製造販売は、
猫亜人が細々と製造していたのだが常に品不足となり、
工業化することになったが、
資本不足で中央銀行や耕作組合の融資資本と亜人協力国の援助で工業化が出来たが、
株式保有率で経営者と運営委員会の間にかなりの紛争が起きた。

 そして数度の会合にて55%対45%で決着がついた。

 この事は、
後にエルフ長老たちの経営する薬や薬品等に肥料等を工業化する時も適用されて、
ムースン商業長官の息子らが経営する、商取引商事会社にも適用された。

 その利益は膨大で、四人運営委員会の危惧は、
三大財閥の誕生予感を感じていた。

「隊長!凄いです。亜人協力国での取引の三倍で、
完売してしまいました!」

「何か珍しい物があったら、お土産を頼む。」
「各桟橋では、
各地区の特産品の万国博覧会並みなので期待してください。」
と、ヤンは興奮して応えた。

 鹿島はほかの元陸戦隊全員にお礼と子供の名前に、
親ばかを発揮して子供自慢をしだしている。

 鹿島はパトラが起きる朝までは暇だと気がついたのか、
マーガレットのもとに行くことにした様子である。

 輸送艦は元豪華客船であるので、
一番広い最上階の一等VIP室を占拠しているマーガレットの部屋に着くと、
遅い時間であるにもかかわらず、
運営委員会の秘書官となった元白甲冑の娘たちとシリー.ヒット元公女たちが居て、
更にお腹が大きくなった脳筋ムキムキ娘事シーラー’カンス元陸士長と、
既に妊娠中とのトーマス元帥夫人ジャネックがいた。

 彼女らを取り巻くように、更に猫亜人の婦人や娘らも控えている。
訳を聞くと、そろそろ予定日なので、
興味と手伝いを兼ねて泊まり込んでいるらしい。

「パトラの子供はやはり双子でしたね。」
と、マーガレットは上機嫌で鹿島のほほへキスした。

 矢張りマーガレットは冷静沈着、頭脳明晰な淑女で有り、
鹿島への愛情表現を人前では抑える大和撫子である。
 
二人きりだと首長霊のように、
にょろろんと肩を揺さぶる娼婦に変身する事を、周りに察知させないで、鹿島をいつも虜にする頼れるマーガレットである。

 鹿島はレイとヨイの賢さと、美人顔レイを自慢すると、

「隊長も親バカか!」
と、お腹が大きくなった脳筋ムキムキ娘事シーラーが、
批判のこもった発言をした。

 どうやら、シーラーの夫はお腹の子供に夢中で、
お腹だけを心配し過ぎだと不満のようである。
 
 夜も遅くなったので、
猫亜人の産婆婦人はマーガレットに休むよう催促するように、
マーガレットをベッドに連れてく最中にマーガレットが急に産気づいた。

 また慌ただしくなって、鹿島だけが取り残された。

 また取り残された鹿島は、生まれてくる赤ん坊仁(ジン)の名を呼び、五体満足に生まれてくれとガイア様に祈った。

 鹿島は落ち着くことなく、
居間室とマーガレットの寝室を往復していると、
赤ん坊の泣き声と女性たちの歓声がしたので、直ぐに寝室に飛び込むと、ジンは産湯を使っていた。   

 鹿島は涙のマーガレットに駆け寄り、
「ありがとう!」
と言って、喜びを素直に表した。

 鹿島は少し慣れてきたのか、
ジンを抱いている猫亜人の産婆婦人からジンを受け取り、
マーガレットにジンの顔を見せた。

 ジンはマーガレットの顔を見て笑っている。

 またまた、その場から追い出されて、居間で一人っきりになった。

 居間のソファーで目覚めると、いつの間にか毛布が掛けられていて、食堂の方から味噌汁の香りがしていた。

 毛布をはねのけて、マーガレットのいる寝室に向かった。

 マーガレットは朝食中で、
鹿島を見るとベッドサイドを叩いて鹿島を誘った。

 遠慮気味にベッドサイドに腰掛けると、マーガレットは朝食中の残りを鹿島に差し出して、

「パトラもこの階に呼ぶことにしたわ。」
と言って、マーガレットの朝食を取り上げた鹿島に笑顔を向ける。

「さっき話し合って、子供達が一ヶ所にいた方が、閣下は便利でしょう。」
 確かに、鹿島にはうれしいことである。

 程なくして、パトラと子供たちは最上階の一等VIP室に越してきた。

 鹿島の疎外感の寂しさは既にそこには無く、温かさに包まれた幸福感を味わい、周りから受ける期待と援助だけを感じていた。

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