【何カ所か18禁]女神の伴侶戦記

かんじがしろ

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112コオル街郊外

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 亜人協力国の運営委員会にコーA.Iからの素晴らしい報告がなされた。
 
六百四十光年先の宇宙空間において、
超新星爆発が起きているようである。

 その輝きがこの青紫惑星に届くのは十日前後のようで、
輝く期間は二か月間との事である。


 輝きは月の二倍の明るさなので夜の闇夜はなくなり、
夜であるが常に足元の小石を確認出来る位の明るさであるらしい。

 四人の戦略運営委員会においては、狂乱騒ぎとなっていた。

「また奇跡が起きる!」
と、パトラは大はしゃぎである。

 マーガレットにおいては、
「トーマス元帥。五日間で真ガイア教会本部を占拠しなさい!」
と、何時も沈着冷静な首席行政長官のマーガレットは、
トーマスに発破をかけている。

「何か理由があるのでしょうか?」
と、らしからぬ命令にトーマスも戸惑っている。

「テテサ教皇の奇跡が行われます。」
「また奇跡?」
「誘拐されたエルフ種族を探し出すのです。」

「方法が見つかったのですか?」
「毎日が昼間です。夜がないので捜索は容易くなります。」

「夜がなくなる?」
「超新星が現れます。」
「あ~。なるほど。」
トーマスも理解したようである。

テテサ教皇の二度目の奇跡演技の幕は準備され出した。

 テテサ教皇の護衛は、
海軍省に没頭しているヤン海軍元帥と出産予定の脳筋娘を除いて、
鹿島も含めた元陸戦隊十人全員の担当となった。

 真ガイア教会の解体と隔離に、
奴隷エルフの開放救助目的に向けて準備がなされた。

 調査と捜査に向けて、テテサ教皇は宗矩を呼び出した。

「宗矩殿、すべての資金と便宜を図ります。
聖騎士団団長兼司法長官メイディと協力して、
十日間で誘拐されたモモハラ草原出身エルフ種族を、
すべて探し出してください。
配下にイアラ航空隊を付けます。」
「すぐに行動します。」

パトラにおいては、
「イアラ航空隊長。
宗矩殿の指揮下に入り、全ての命令を最優先してください。」
「了解しました。イアラ航空隊、宗矩殿の指示に従います。」

 聖騎士団団長兼司法長官メイディは、
オトロシ国隣の国出身フィルノル国に赴いて、
そこらから、誘拐被害者の調査と捜索をするらしいが、
配下としてジューベーとその配下も付き添うこととなった。

 マティーレを通して猫亜人からの、
奴隷となったエルフ種族の救出救護の協力を仰いだ。

 マーガレットはコーA.Iに回せるすべての監視衛星をフル稼働して、
オトロシ国および近隣諸侯にいるであろう、
奴隷となったエルフ種族の探査を命じている。

 エルフ誘拐被害者の救出に合わせたテテサ教皇の、
二度目の奇跡作戦の布石は出来上がった。
 
 独立師団ハービーハン司令官は、
モモハラ草原民族三億人耳長種族の属する十五支族の戦士を集めると、二十万の戦士が集まった。

 二十万の戦士の集まりを受けたトーマス元帥は、
パトラの従兄弟達ヒビイとトトラを司令官に任命し、
新たに二個師団の編成を命じた。


 独立師団ハービーハン司令官は第四軍師団と名称を変えて、
十万の耳長種族を指揮する事になった。

 ヒビイ司令官とトトラ司令官は其々七万の耳長種族を指揮する事で、第五師団と第六師団を指揮することとなった。

 ユイヤは魔物討伐隊の司令官として魔物討伐独立連隊とした。

 モモハラ草原では連日第五と第六師団の銃による訓練が行われている。
 
 トーマス元帥は第二師団に、オトロシ国都コオル街への進軍を命じた。
 
 第二師団は、オトロシ国兵士たちに荒らされて、
荒廃している村や町の住民を救助しながら、
病人の介護と食料を与えた後にオトロシ国都コオル街を目指している。

 第二師団はコオル街郊外に着くまで、
オトロシ国兵を見かけることはなかった。
 
 コオル街城壁は三重の堀壁に囲まれた堅固な城壁街である。

 ヒルルマ司令官は、
城壁に多くの旗を立てている門に近づいてマイクを握り叫んだ。

「真ガイア教会司祭長は異端者との呼び名で、
真ガイア教会の調査官と称した者らに奴隷狩りをさせた。

亜人協力国領土内で無法な誘拐を行わせたうえに、
オトロシ国王は我らの亜人協力国に攻め込んできた。

オトロシ国王と真ガイア教会司祭長を引き渡すならば、
コオル街の住民は誰一人と傷つけない。

ガイア教会教皇テテサ様と、
ガイア女神様の九つの徳を唱える亜人協力国兵士は、
良心的な対応と行動をガイア女神様の教えを信じているコオル街の住民に希望する。」

 ヒルルマ司令官の呼びかけで、
コオル街を城壁上には多くの兵や民間人が並びだした。

 城壁上の多数の住民はヒルルマ司令官を傍観している。

 煌びやかな司祭服の男が奥の門防壁上から、
「異端者の東の野蛮人どもは、飢えに苦しむと同族らでも食する。
常に道徳心もなく争うだけで、文化をも理解しない東の野蛮人である。東の野蛮人どもは永遠にガイア様からの加護を受ける事ができない。
異端者の東の野蛮人どもは天罰を受けるだけの野蛮人である。」

 いつの間にか異端者の文字は消えて、
東の野蛮人共とだけを叫び出しているのは、
東側の種族を蔑んでのことだろう。
 
 ヒルルマ司令官が右手を上げると、
ヒルルマ司令官の前方にある爆裂音と共に門が吹き飛んだ。

 さらに手を挙げたままだと中段防壁門も吹き飛び、
煌びやかな司祭服の男が居る防壁下の門も吹き飛んだ。
 
 ヒルルマ司令官は再びマイクを握ると、
「これがガイア様から頂いた使徒様の力だ!
一晩よく考えて結論を出せ!」
と言うと、
エミューの手綱を操りながら、コオル街郊外に向かった。
 
 ヒルルマ司令官がコオル街郊外に着くと、
上陸艇できたのであろう上陸艇を背に、
聖騎士団団長兼司法長官メイディと騎士団三百人が訪問していた。

 騎士団の中に異質な集団がいるのに気が付いたヒルルマ司令官は、
「彼等は騎士団風には見えないが?」
とメイディに誰何した。

「彼等は柳生里の忍者たちです。」
「忍者?柳生里の草でなくて、忍者。」
「草もコオル街に何人か既に居るようです。」
 
 コオル街郊外のゲルでは、
ヒルルマ司令官とメイディ騎士団長に柳生里のジューベー達はテーブルを囲んで、
誘拐されて奴隷となった耳長種族の情報を、お互いに交換し合っている。

「ヒルルマ司令官殿、私はフィルノル国出身ですので、
フィルノル国に赴いて奴隷となった耳長種族の情報を集めていましたら、フィルノル国王に呼び出されて懇願されたことがございます。」

「この戦いに関係がございますか?」
「大いに関係がございます。フィルノル国は、
オトロシ国と真ガイア教会が亜人協力国へ宣戦布告する前に、
オトロシ国に攻め込まれていて存亡の手前でしたが、
オトロシ国は急に撤退して救われました。
それを恩義に感じて援軍を送ったそうです。」

「フィルノル国は信頼できますか?」
「オトロシ国を併合した暁には、
亜人協力国との併合を検討すると言って、その会談を望んでいます。」

 突然のまだ接触も外交もない国から突然の併合話が出たことで、
ヒルルマ司令官は何か裏があるのではないかと思いこんだが、

騎士団長の言葉を疑うことはできないと思うと、

併合を検討すると言わしめたのは、
ガイア教会の後ろだてのあるメイディ騎士団長の威厳と、
細やかな説明がなされた結果と思い直して、
 
運営委員会とトーマス元帥に報告することにした。
 
 メイディとジューベーは、
農奴の移住者を集めるのに協力したオトロシ国商人や、
ヒルルマ司令官に助けられた協力者を前に、
金貨と銀貨の入った革袋を置いた。



「奴隷となった耳長種族のいる場所を捜している。
手を貸してもらいたい。
前金で銀貨一枚を渡す。
奴隷となった耳長種族一人につき銀貨二枚を出そう。
協力してくれ。連絡はジューベーが受け取る。」
と、メイディは頭を下げた。

 救出救護作戦の協力者三百人は銀貨一枚を握り、
ジューベーの配下と共にコオル街と色んな領地に向かった。

ジューベーの配下の中には、コオル街のハチベーとサスケの姿もあった。

奴隷となった耳長種族の情報がメイディとジューベーの元に集まりだした頃、
フィルノル国軍の将軍代理がヒルルマ司令官を訪ねてきた。

 ヒルルマ司令官は、フィルノル国軍に、
略奪と無益な殺傷を固く禁止する旨を約束させていると、
メイディがあらわれた。

「ヒルルマ司令官の指示は徹底してくださいと、
私メイディが言ったと将軍に伝えなさい。
フィルノル国の存亡が掛かっています。」
とメイディは言ってゲルを出て行った。

 ヒルルマ司令官は、奴隷となった耳長種族達の救出救護作戦を、
亜人協力国から正式に交付された。
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