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おまけ
閑話 マーカス
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(1章3話で出てきたマーカスさんの、直後のお話です)
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「お願…いっ…ですっ…もうっ…出て…行って…くだ…さ…っ…」
酷く煽情的な彼女の懇願。今にも達してしまいそうな、切羽詰まった声。
「しっ…失礼しましたっ!」
床に落としてしまった書類を慌てて拾い集め、部屋から出た。
バタンと大きな音を立ててドアを閉め、背中からもたれかかる。
はあっと息を吐き出すと、ドア越しにまだ微かに彼女の嬌声が聞こえてきた。
弾かれるようにドアから離れ、与えられている自室へと足早に向かう。
鼓動が速い。
彼女の声が、何度も頭の中に木霊する。
追いつめられた、気持ちよさそうな声が。
男を求める声が。
小さな自室に入り、鍵をかけた。
誰も入ってこれないように。
本当はこんなこと勤務中にしていいはずがないのに、止まれなかった。
モノが痛いほど反応して、他のことなどもう何も考えられない。
「はあっ…」
勃ち上がった自分のモノをもどかしく取り出して握る。彼女の喘ぎ声が耳に甦った。私が部屋に入ってすぐに聞いた、控えめな喘ぎ声が。
頭の中で彼女を、殿下と同じように背後から貫いた。
「気持ち…いいですか…?」
想像上の彼女に、声をかける。
殿下に投げつけられ、うっかりそのまま持ってきてしまった彼女の下着を口元に当て、息を吸い込んだ。
久しぶりに嗅ぐ女性の匂いに、くらりとする。
「ここ…気持ちいい…ですか…?」
ゆっくりと手で扱きながら、少しだけ見えた彼女の白い太ももを思い出す。ほんのり上気した、柔らかそうな太ももを。
「私は…気持ちいい…です…」
そう囁くと、想像の中の彼女はもどかしげに身を捩った。
「もう少しだけ…激しくしても…いいですか…?」
言いながらも、返事は待たずに手の動きを速める。
彼女の喘ぎ声が、大きくなった。
「激しくされるの…好きなんですか…?」
彼女が、首を振って悶える。
うなじまで、赤く染まっている。
「こういうの…好きなんですね…」
言葉で煽ると、涙混じりの喘ぎ声が大きくなった。
「そういう反応…好きですよ…凄く…」
奥を大きく抉ると、彼女の声が嬉色で彩られた。
「いいです…凄く気持ちがいい…あなたの中…」
目をきつく閉じて、手を動かす。
想像の中の彼女は、私の腕の中で酷く乱れる。
彼女の肌の感触を、何故かリアルに思い浮かべることができた。
彼女の匂いに、頭が眩む。
出したい…彼女の中に…思いきり…。
「中に…出しますよ…」
宣言したあとはひたすら手を動かした。無言で腰を振る私に翻弄される彼女。
ただひたすらに喘ぎ声をあげて。
私の為すがままに、華奢な体を揺さぶられて。
思いきり奥を突くと、彼女の中が私のモノを求めてきつく締まった。
私の精液を体内に受けた彼女の細い体が、びくびくと震える。
辛そうに荒い息を吐く彼女。
その様に、私のモノはまた力を取り戻していく。
「もう一度…いいですよね?」
彼女の返事など待たずに、腰を打ちつける。
彼女の苦しそうで、でも気持ちよさそうな喘ぎ声が返事だ。
「もっと…大きな声…聞かせてください…」
彼女の髪に、顔を埋める。
思いきり吸い込んだ彼女の匂いが、私を駆り立てる。
もっと、彼女をぐちゃぐちゃにしたい…もっと…。
「もっと…乱れてください…」
私が何か言うたびに、何かするたびに、彼女は悶えて喘ぎ声をあげる。女として男に貫かれ悦んでいると、私に教えるように。
何度も何度も何度も。
私は彼女の奥を抉って再び果てた。
◻︎◾︎◻︎◾︎◻︎
我に返った。
右手は自らの出したものでべっとり汚れ、左手には彼女の下着をしっかりと握っていた。
一度下着を机の上に置き、部屋の隅の水差しで手を洗った。
自分がした行為の跡はすぐに流れ落ちたけれど、酷い後ろめたさが残った。
顔も知らない女性を、想像の中とはいえ穢してしまった……
机の上の下着をもう一度見る。
飾り気のない、簡素な下着だ。
吸い寄せられるように、そっと手に取って匂いを嗅いだ。
再びモノが勃ち上がりかけて、慌てて顔から引き離す。
今はこれ以上はマズい。仕事に戻らなければ。
幸い、殿下に言いつけられた仕事は至急の対応が必要なものではなかった。今から動けば何も問題はない。
私は彼女の下着を机の引出しにしまって、部屋を出た。
後ろめたい気持ちはあったけれど、自分の欲望を抑えられそうになかった。
今夜は彼女の下着を、私のものでぐちゃぐちゃに汚そう。
顔も知らない彼女の身体を、想像の中で再びドロドロに汚そう。
そして彼女を、滅茶苦茶に乱れさせるのだ。
そう心に決め、私は殿下に命じられた部署との調整へと向かった。
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「お願…いっ…ですっ…もうっ…出て…行って…くだ…さ…っ…」
酷く煽情的な彼女の懇願。今にも達してしまいそうな、切羽詰まった声。
「しっ…失礼しましたっ!」
床に落としてしまった書類を慌てて拾い集め、部屋から出た。
バタンと大きな音を立ててドアを閉め、背中からもたれかかる。
はあっと息を吐き出すと、ドア越しにまだ微かに彼女の嬌声が聞こえてきた。
弾かれるようにドアから離れ、与えられている自室へと足早に向かう。
鼓動が速い。
彼女の声が、何度も頭の中に木霊する。
追いつめられた、気持ちよさそうな声が。
男を求める声が。
小さな自室に入り、鍵をかけた。
誰も入ってこれないように。
本当はこんなこと勤務中にしていいはずがないのに、止まれなかった。
モノが痛いほど反応して、他のことなどもう何も考えられない。
「はあっ…」
勃ち上がった自分のモノをもどかしく取り出して握る。彼女の喘ぎ声が耳に甦った。私が部屋に入ってすぐに聞いた、控えめな喘ぎ声が。
頭の中で彼女を、殿下と同じように背後から貫いた。
「気持ち…いいですか…?」
想像上の彼女に、声をかける。
殿下に投げつけられ、うっかりそのまま持ってきてしまった彼女の下着を口元に当て、息を吸い込んだ。
久しぶりに嗅ぐ女性の匂いに、くらりとする。
「ここ…気持ちいい…ですか…?」
ゆっくりと手で扱きながら、少しだけ見えた彼女の白い太ももを思い出す。ほんのり上気した、柔らかそうな太ももを。
「私は…気持ちいい…です…」
そう囁くと、想像の中の彼女はもどかしげに身を捩った。
「もう少しだけ…激しくしても…いいですか…?」
言いながらも、返事は待たずに手の動きを速める。
彼女の喘ぎ声が、大きくなった。
「激しくされるの…好きなんですか…?」
彼女が、首を振って悶える。
うなじまで、赤く染まっている。
「こういうの…好きなんですね…」
言葉で煽ると、涙混じりの喘ぎ声が大きくなった。
「そういう反応…好きですよ…凄く…」
奥を大きく抉ると、彼女の声が嬉色で彩られた。
「いいです…凄く気持ちがいい…あなたの中…」
目をきつく閉じて、手を動かす。
想像の中の彼女は、私の腕の中で酷く乱れる。
彼女の肌の感触を、何故かリアルに思い浮かべることができた。
彼女の匂いに、頭が眩む。
出したい…彼女の中に…思いきり…。
「中に…出しますよ…」
宣言したあとはひたすら手を動かした。無言で腰を振る私に翻弄される彼女。
ただひたすらに喘ぎ声をあげて。
私の為すがままに、華奢な体を揺さぶられて。
思いきり奥を突くと、彼女の中が私のモノを求めてきつく締まった。
私の精液を体内に受けた彼女の細い体が、びくびくと震える。
辛そうに荒い息を吐く彼女。
その様に、私のモノはまた力を取り戻していく。
「もう一度…いいですよね?」
彼女の返事など待たずに、腰を打ちつける。
彼女の苦しそうで、でも気持ちよさそうな喘ぎ声が返事だ。
「もっと…大きな声…聞かせてください…」
彼女の髪に、顔を埋める。
思いきり吸い込んだ彼女の匂いが、私を駆り立てる。
もっと、彼女をぐちゃぐちゃにしたい…もっと…。
「もっと…乱れてください…」
私が何か言うたびに、何かするたびに、彼女は悶えて喘ぎ声をあげる。女として男に貫かれ悦んでいると、私に教えるように。
何度も何度も何度も。
私は彼女の奥を抉って再び果てた。
◻︎◾︎◻︎◾︎◻︎
我に返った。
右手は自らの出したものでべっとり汚れ、左手には彼女の下着をしっかりと握っていた。
一度下着を机の上に置き、部屋の隅の水差しで手を洗った。
自分がした行為の跡はすぐに流れ落ちたけれど、酷い後ろめたさが残った。
顔も知らない女性を、想像の中とはいえ穢してしまった……
机の上の下着をもう一度見る。
飾り気のない、簡素な下着だ。
吸い寄せられるように、そっと手に取って匂いを嗅いだ。
再びモノが勃ち上がりかけて、慌てて顔から引き離す。
今はこれ以上はマズい。仕事に戻らなければ。
幸い、殿下に言いつけられた仕事は至急の対応が必要なものではなかった。今から動けば何も問題はない。
私は彼女の下着を机の引出しにしまって、部屋を出た。
後ろめたい気持ちはあったけれど、自分の欲望を抑えられそうになかった。
今夜は彼女の下着を、私のものでぐちゃぐちゃに汚そう。
顔も知らない彼女の身体を、想像の中で再びドロドロに汚そう。
そして彼女を、滅茶苦茶に乱れさせるのだ。
そう心に決め、私は殿下に命じられた部署との調整へと向かった。
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