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サバイディー、南方上座部仏教国の夕陽 ②
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この旅行記は、ラオス人民民主共和国が近年に於いて、中国の一帯一路とかいうヘンテコな自己中政策に浸食される以前の様子を振り返りながら、2001年の初訪問から一昨年まで二十回以上訪れた旅話を記述していきます。
場面によっては、その時の画像を僕のアメーバブログに貼ってリンクすることもあります、よろしくお願いします。
第一章 2001年 春
二
バンコク中央駅であるホアランポーン駅が近づいてくると、窓からの線路沿いの風景は、概して粗末な木造住居が並んで見えた。
線路のすぐ近くに細い水路が流れていて、その向こうの家々の様子が手に取るように見えた。
大人も子供も上半身裸のまま過ごしており、それはまるでスローモーションのような動きに見え、これが人口600万もの大都市なのかと不思議に思うのであった。
勿論、都会でも表通りの賑やかな街並みや、高層ビルなどが建ち並んだビジネス街から少し裏通りに入ると、そこには崩れかけた住居に精神までもが堕落してしまいそうな貧民窟があるということは、どこの国でも決して珍しくはないかも知れないが、この時は不思議な光景に感じた。
前年、ベトナム帰りにバンコクに一日だけ立ち寄った時は、空港からタクシーでワット・ポーまで移動し、そこからカオサンロードまではトゥクトゥクで行き、さらに空港に戻るのにもタクシーを利用したので、このようないわゆる貧しい光景を見ることもなかったのだ。
列車はいくつかの駅に停まりながら、ドムアン空港駅から一時間近くもかけて終点のホアランポーン駅に到着した。
はじめて見るホアランポーン駅は正面から見ると蒲鉾の断面みたいで、おかしな建築物だと思ったが、駅構内はかなり広く、コンコースはちょうど東京の上野駅の中央改札口を出たあたりに似ていると思った。
駅舎は2階建で改札口は正面一ヶ所だけだが、構内には中央のコンコースを囲んで一階にも二階にも飲食店やコンビニ、旅行社やネットカフェなどがあり、大勢の人で溢れていた。
僕は改札から出てすぐに鉄道案内所に駆け込み、「今夜の列車のチケット売り場はどこですか?」と問いかけた。
案内所の窓口職員は改札口の並びを指さした。
さっき改札口を出てから振り返っていれば気づいていた場所に、この駅から各方面へのチケット発売窓口が並んでいたのだ。
タイはここからチェンマイへの北部線と、ナコンラチャシーマーから分岐してラオスとの国境の町・ノンカイへの東北部線とウポンラチャターニーへの路線、さらにカンボジア国境の町・アランヤプラテートへの東部線、そしてハジャイへの南部線と、ホアランポーン駅が起点となっている。
早速、今夜発のノンカイ行き列車のチケットを購入するために窓口に並んだ。
今日の夜行列車に乗るのと、明日の早朝発の列車に乗るのとでは、ほぼ1日先に進むのが遅くなる。
目的はラオスなので、バンコクに泊まることは考えていなかった。
窓口で訊くと、ホアランポーンからラオスとの国境の町・ノンカイへの夜行列車は19:00発の快速と20:30発の急行があり、翌日の早朝便は6:15発の快速がある。
所要時間はいずれも約12時間である。
「今夜の19時発、ノンカイまで一枚お願いします」と、僕は堰を切ったような勢いで窓口の駅員に頼りない英語で叫んだ。
慌てなくとも十分買えるのに、自然と焦ってしまう自分をおかしく思った。
駅員はパソコンのキーボードをカチャカチャっと叩いて、「19時の列車はfullでっせ!残念でしたな。けど、20時半のならありまっせ」と無機質な話し方で言った。
「じゃあ、2等エアコン寝台をお願いします」と丁寧な英語で懇願するとその駅員は、「エヘへ、エアコン寝台は売切れだがや」と憎たらしい口調で言うのだ。
僕はもう全身がシャワーを浴びたようになっていたので、この際1等寝台(2人個室、勿論エアコン付、1017バーツ、この時のレートで約3000円)でもいいやと思って、「それじゃあ1等は?」と恐る恐る訊いてみると「full!」とまたもやそっけない返事だった。
どこが微笑みと安らぎの国なんだ?(笑)
まあいいや、今回の旅は前回と違って思いっきり節約旅行にするのだからと、結局2等寝台車(ファンが天井近くで回っている)のチケットを購入し(428B)、ヤレヤレな気持ちで窓口を離れ、バックパックを預けるため手荷物預かり所を探した。
場面によっては、その時の画像を僕のアメーバブログに貼ってリンクすることもあります、よろしくお願いします。
第一章 2001年 春
二
バンコク中央駅であるホアランポーン駅が近づいてくると、窓からの線路沿いの風景は、概して粗末な木造住居が並んで見えた。
線路のすぐ近くに細い水路が流れていて、その向こうの家々の様子が手に取るように見えた。
大人も子供も上半身裸のまま過ごしており、それはまるでスローモーションのような動きに見え、これが人口600万もの大都市なのかと不思議に思うのであった。
勿論、都会でも表通りの賑やかな街並みや、高層ビルなどが建ち並んだビジネス街から少し裏通りに入ると、そこには崩れかけた住居に精神までもが堕落してしまいそうな貧民窟があるということは、どこの国でも決して珍しくはないかも知れないが、この時は不思議な光景に感じた。
前年、ベトナム帰りにバンコクに一日だけ立ち寄った時は、空港からタクシーでワット・ポーまで移動し、そこからカオサンロードまではトゥクトゥクで行き、さらに空港に戻るのにもタクシーを利用したので、このようないわゆる貧しい光景を見ることもなかったのだ。
列車はいくつかの駅に停まりながら、ドムアン空港駅から一時間近くもかけて終点のホアランポーン駅に到着した。
はじめて見るホアランポーン駅は正面から見ると蒲鉾の断面みたいで、おかしな建築物だと思ったが、駅構内はかなり広く、コンコースはちょうど東京の上野駅の中央改札口を出たあたりに似ていると思った。
駅舎は2階建で改札口は正面一ヶ所だけだが、構内には中央のコンコースを囲んで一階にも二階にも飲食店やコンビニ、旅行社やネットカフェなどがあり、大勢の人で溢れていた。
僕は改札から出てすぐに鉄道案内所に駆け込み、「今夜の列車のチケット売り場はどこですか?」と問いかけた。
案内所の窓口職員は改札口の並びを指さした。
さっき改札口を出てから振り返っていれば気づいていた場所に、この駅から各方面へのチケット発売窓口が並んでいたのだ。
タイはここからチェンマイへの北部線と、ナコンラチャシーマーから分岐してラオスとの国境の町・ノンカイへの東北部線とウポンラチャターニーへの路線、さらにカンボジア国境の町・アランヤプラテートへの東部線、そしてハジャイへの南部線と、ホアランポーン駅が起点となっている。
早速、今夜発のノンカイ行き列車のチケットを購入するために窓口に並んだ。
今日の夜行列車に乗るのと、明日の早朝発の列車に乗るのとでは、ほぼ1日先に進むのが遅くなる。
目的はラオスなので、バンコクに泊まることは考えていなかった。
窓口で訊くと、ホアランポーンからラオスとの国境の町・ノンカイへの夜行列車は19:00発の快速と20:30発の急行があり、翌日の早朝便は6:15発の快速がある。
所要時間はいずれも約12時間である。
「今夜の19時発、ノンカイまで一枚お願いします」と、僕は堰を切ったような勢いで窓口の駅員に頼りない英語で叫んだ。
慌てなくとも十分買えるのに、自然と焦ってしまう自分をおかしく思った。
駅員はパソコンのキーボードをカチャカチャっと叩いて、「19時の列車はfullでっせ!残念でしたな。けど、20時半のならありまっせ」と無機質な話し方で言った。
「じゃあ、2等エアコン寝台をお願いします」と丁寧な英語で懇願するとその駅員は、「エヘへ、エアコン寝台は売切れだがや」と憎たらしい口調で言うのだ。
僕はもう全身がシャワーを浴びたようになっていたので、この際1等寝台(2人個室、勿論エアコン付、1017バーツ、この時のレートで約3000円)でもいいやと思って、「それじゃあ1等は?」と恐る恐る訊いてみると「full!」とまたもやそっけない返事だった。
どこが微笑みと安らぎの国なんだ?(笑)
まあいいや、今回の旅は前回と違って思いっきり節約旅行にするのだからと、結局2等寝台車(ファンが天井近くで回っている)のチケットを購入し(428B)、ヤレヤレな気持ちで窓口を離れ、バックパックを預けるため手荷物預かり所を探した。
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