【完結】結婚してから三年…私は使用人扱いされました。

仰木 あん

文字の大きさ
6 / 12

六話

しおりを挟む
アルフレッドが女を連れ帰るようになってから1ヶ月、伯父のフュルスト伯爵からは、

『ジュリエッタ君を守ってあげたいが、ライオネル子爵家の領地や商売の利権等は全てアルフレッドに正式に譲渡されているので、こちらに避難する位しか今は手立てがない………。しかし、暴力や浮気などの証拠を集め、裁判をおこせばあるいは……なんて希望も無くはない。彼の事をなんとか出来るのは、少し時間がかかるだろう。ジュリエッタ、どうするかは君にまかせる。力になれなくてすまない』

と、綴る手紙が届いた。

やはり、離婚しか道はないのか……。
そんな風に思い悩んでいると、時間が過ぎ去り、またアルフレッドが帰る時間となる。

いつものように馬車が屋敷の前に横付けされ、中からアルフレッドと女が降りてくる。

確かあれはエリザベスだったか?

何人もの女を連れて帰ってくるが、たまに見た事がある女をまた連れてきた。

私は死んだ魚のような目でアルフレッドとエリザベスを出迎える。

「おかえりなさいませ。」

そうジュリエッタが言うと、

「なんだ、その目は?まったく辛気臭いな……はぁ、エリザベス、さっさと降りてこい。」

「はい、アルフレッド。あ、使用人さんお願いね。」

そう言うと、エリザベスは慣れた様子でジュリエッタに荷物を預けてくる。

メイド服に身を包んだジュリエッタは静かに荷物を寝室まで運ぶと、いつものように屋敷をでる。

玄関を出たところでジュリエッタは、大きな溜め息をつき、納屋へと歩きだした時だった!

屋敷の門をぶち破り、一台の馬車が屋敷の庭へと雪崩れ込んでくる!

「ひぃ!」

ジュリエッタは恐怖のあまり、屋敷の中へと逃げ込む。

すると、寝室から上半身裸のアルフレッドが現れ、

「騒々しいぞ!」

そう大声を出す!

「す、すみませんアルフレッド……さ…ま…。」

怯えた様子のジュリエッタを見てアルフレッドは、

「なんだジュリエッタ!また蹴りでも欲しくて来たのか?」

そんな事を言っていると、玄関のドアが物凄い音と共に、蹴破られる!

「な、何ですか、貴方達は?!」

ジュリエッタは怯えながらも侵入してきた三人の男達に問いかける。

「あ?なんだお前は?」

ドスの聞いた声で、真ん中の男が聞き返してくる!

「わ、私は……。」

ジュリエッタが言いよどんでいると、
寝室からエリザベスが姿を現す。

「なに?何事?え!マルタン?」

どうやら侵入者の男達は、アルフレッドの連れてきた女の知り合いらしい。

「なんだ貴様らは!ここをライオネル子爵邸と知っての狼藉か?」

そうアルフレッドは大声を出すと、上半身裸のまま剣を構え、男達に対峙するのだった。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

義妹の嫌がらせで、子持ち男性と結婚する羽目になりました。義理の娘に嫌われることも覚悟していましたが、本当の家族を手に入れることができました。

石河 翠
ファンタジー
義母と義妹の嫌がらせにより、子持ち男性の元に嫁ぐことになった主人公。夫になる男性は、前妻が残した一人娘を可愛がっており、新しい子どもはいらないのだという。 実家を出ても、自分は家族を持つことなどできない。そう思っていた主人公だが、娘思いの男性と素直になれないわがままな義理の娘に好感を持ち、少しずつ距離を縮めていく。 そんなある日、死んだはずの前妻が屋敷に現れ、主人公を追い出そうとしてきた。前妻いわく、血の繋がった母親の方が、継母よりも価値があるのだという。主人公が言葉に詰まったその時……。 血の繋がらない母と娘が家族になるまでのお話。 この作品は、小説家になろうおよびエブリスタにも投稿しております。 扉絵は、管澤捻さまに描いていただきました。

婚約者の姉に薬品をかけられた聖女は婚約破棄されました。戻る訳ないでしょー。

十条沙良
恋愛
いくら謝っても無理です。

いつまでも甘くないから

朝山みどり
恋愛
エリザベスは王宮で働く文官だ。ある日侯爵位を持つ上司から甥を紹介される。 結婚を前提として紹介であることは明白だった。 しかし、指輪を注文しようと街を歩いている時に友人と出会った。お茶を一緒に誘う友人、自慢しちゃえと思い了承したエリザベス。 この日から彼の様子が変わった。真相に気づいたエリザベスは穏やかに微笑んで二人を祝福する。 目を輝かせて喜んだ二人だったが、エリザベスの次の言葉を聞いた時・・・ 二人は正反対の反応をした。

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

私だけが赤の他人

有沢真尋
恋愛
 私は母の不倫により、愛人との間に生まれた不義の子だ。  この家で、私だけが赤の他人。そんな私に、家族は優しくしてくれるけれど……。 (他サイトにも公開しています)

(完)そんなに妹が大事なの?と彼に言おうとしたら・・・

青空一夏
恋愛
デートのたびに、病弱な妹を優先する彼に文句を言おうとしたけれど・・・

(完結)私より妹を優先する夫

青空一夏
恋愛
私はキャロル・トゥー。トゥー伯爵との間に3歳の娘がいる。私達は愛し合っていたし、子煩悩の夫とはずっと幸せが続く、そう思っていた。 ところが、夫の妹が離婚して同じく3歳の息子を連れて出戻ってきてから夫は変わってしまった。 ショートショートですが、途中タグの追加や変更がある場合があります。

公爵家の家政を10年回した私が出ていったら、3ヶ月で領地が破綻しました

歩人
ファンタジー
エレナは公爵家に嫁いで10年、夫は愛人に入れ込み、義母には「家政婦代わり」と 罵られた。だが領地の財務も、商会との交渉も、使用人の管理も、全部エレナが やっていた。ある日、義母から「あなたの代わりなんていくらでもいる」と言われ、 エレナは静かに離縁届を出した。「では、代わりの方にお任せください」 辺境の町で小さな商会を開いたエレナ。10年間の実務経験は伊達ではなかった。 商会はたちまち繁盛する。一方、エレナがいなくなった公爵家は3ヶ月で経営破綻。 元夫が「戻ってこい」と泣きつくが—— 「お断りです。あと、10年分の未払い給金を請求いたしますね」

処理中です...