7 / 12
七話
しおりを挟む
勇ましく男三人に向き合うアルフレッドだったが、いくら腕に覚えのある貴族の息子とは言え、多勢に無勢、あっという間に脇の二人の補助魔法や支援魔法に足を取られたり、目眩ましをされたりと、形勢はあっという間に悪くなり、アルフレッドは、縄でぐるぐると巻かれ、顔や腕など、身体中から血をダラダラと流し、まるで死にかけのイモムシの様な有り様となる。
その様子を玄関口で見ていたジュリエッタは、うつむき、肩を震わせる。
「おい!そこの女!お前はこの屋敷のなんだ?!」
再び質問がジュリエッタに浴びせられるが、うつむき肩を震わせていると、
「ああ、その女は使用人と呼ばれていたわ……。」
意外なところから答えがかえる………エリザベスだった。
「ふん!そうか。使用人なら用はない!おい!」
マルタンとエリザベスに呼ばれた男が指示を出すと、その手下と思われる男に促され、ジュリエッタは外へと出される。
「おい女!……?震えているのか?ふん!そんなに恐かったか?まぁ、今夜起こったことを他言したり、俺達の事を吹聴しなければ命までは取らないから安心しな。」
そう優しくジュリエッタに声をかけ、屋敷からだされる。
ジュリエッタはヨタヨタと歩き、屋敷の庭を抜け、ライアンの家へと向かい、ドアをノックする。
「ん?はい。」
中から声がして、ライアンが戸を開けると、メイド服のジュリエッタが肩を震わせているので、ライアンは何も聞かず、家の中へとジュリエッタをいれる。
家の中に入り、扉の鍵が閉まったことを確かめると、ジュリエッタは堪えていた笑いをぶちまけるのだった。
お腹を抱え、ヒィヒィ言いながら笑い転げる様子にライアンが若干引いていると、
「ご………ごめ……ぷふっ……な……さい。ライアン……入れてくれ……て……く!……あり…がとう。」
お礼もまともに言えない様子のジュリエッタにライアンは、
「いや、かまわないがどうした?そんなに可笑しなことがあったのか?」
近頃悲しい顔ばかり見せていたジュリエッタの久し振りの笑い顔にライアンが問いかける。
「ご……ごめんなさい……チョット不謹慎かもしれないけれど、アルフレッドが連れてきた女の知り合いが屋敷に乗り込んできたの。それをアルフレッドは勇ましく迎え撃とうとするんだけど、呆気なくボコボコにされて、イモムシの様にぐるぐるまきに……ぷふっ!……」
そこまで言うと、ジュリエッタは再び、アルフレッドの滑稽な様子を思い出したのか、笑い転げる。
「そうか……まぁ、お前がおかしくなるのも無理はないが……一応領主だし、幼馴染みの旦那でもあるから聞くが、助けるか?」
そんなライアンの問いに、ジュリエッタは涙を流して笑いながら首を横に振る。
「そうか。なら今夜はここに泊まれ。」
そう言うと、ライアンは涙を流しながら笑い転げるジュリエッタに寝床を用意するのだった。
その様子を玄関口で見ていたジュリエッタは、うつむき、肩を震わせる。
「おい!そこの女!お前はこの屋敷のなんだ?!」
再び質問がジュリエッタに浴びせられるが、うつむき肩を震わせていると、
「ああ、その女は使用人と呼ばれていたわ……。」
意外なところから答えがかえる………エリザベスだった。
「ふん!そうか。使用人なら用はない!おい!」
マルタンとエリザベスに呼ばれた男が指示を出すと、その手下と思われる男に促され、ジュリエッタは外へと出される。
「おい女!……?震えているのか?ふん!そんなに恐かったか?まぁ、今夜起こったことを他言したり、俺達の事を吹聴しなければ命までは取らないから安心しな。」
そう優しくジュリエッタに声をかけ、屋敷からだされる。
ジュリエッタはヨタヨタと歩き、屋敷の庭を抜け、ライアンの家へと向かい、ドアをノックする。
「ん?はい。」
中から声がして、ライアンが戸を開けると、メイド服のジュリエッタが肩を震わせているので、ライアンは何も聞かず、家の中へとジュリエッタをいれる。
家の中に入り、扉の鍵が閉まったことを確かめると、ジュリエッタは堪えていた笑いをぶちまけるのだった。
お腹を抱え、ヒィヒィ言いながら笑い転げる様子にライアンが若干引いていると、
「ご………ごめ……ぷふっ……な……さい。ライアン……入れてくれ……て……く!……あり…がとう。」
お礼もまともに言えない様子のジュリエッタにライアンは、
「いや、かまわないがどうした?そんなに可笑しなことがあったのか?」
近頃悲しい顔ばかり見せていたジュリエッタの久し振りの笑い顔にライアンが問いかける。
「ご……ごめんなさい……チョット不謹慎かもしれないけれど、アルフレッドが連れてきた女の知り合いが屋敷に乗り込んできたの。それをアルフレッドは勇ましく迎え撃とうとするんだけど、呆気なくボコボコにされて、イモムシの様にぐるぐるまきに……ぷふっ!……」
そこまで言うと、ジュリエッタは再び、アルフレッドの滑稽な様子を思い出したのか、笑い転げる。
「そうか……まぁ、お前がおかしくなるのも無理はないが……一応領主だし、幼馴染みの旦那でもあるから聞くが、助けるか?」
そんなライアンの問いに、ジュリエッタは涙を流して笑いながら首を横に振る。
「そうか。なら今夜はここに泊まれ。」
そう言うと、ライアンは涙を流しながら笑い転げるジュリエッタに寝床を用意するのだった。
13
あなたにおすすめの小説
義妹の嫌がらせで、子持ち男性と結婚する羽目になりました。義理の娘に嫌われることも覚悟していましたが、本当の家族を手に入れることができました。
石河 翠
ファンタジー
義母と義妹の嫌がらせにより、子持ち男性の元に嫁ぐことになった主人公。夫になる男性は、前妻が残した一人娘を可愛がっており、新しい子どもはいらないのだという。
実家を出ても、自分は家族を持つことなどできない。そう思っていた主人公だが、娘思いの男性と素直になれないわがままな義理の娘に好感を持ち、少しずつ距離を縮めていく。
そんなある日、死んだはずの前妻が屋敷に現れ、主人公を追い出そうとしてきた。前妻いわく、血の繋がった母親の方が、継母よりも価値があるのだという。主人公が言葉に詰まったその時……。
血の繋がらない母と娘が家族になるまでのお話。
この作品は、小説家になろうおよびエブリスタにも投稿しております。
扉絵は、管澤捻さまに描いていただきました。
いつまでも甘くないから
朝山みどり
恋愛
エリザベスは王宮で働く文官だ。ある日侯爵位を持つ上司から甥を紹介される。
結婚を前提として紹介であることは明白だった。
しかし、指輪を注文しようと街を歩いている時に友人と出会った。お茶を一緒に誘う友人、自慢しちゃえと思い了承したエリザベス。
この日から彼の様子が変わった。真相に気づいたエリザベスは穏やかに微笑んで二人を祝福する。
目を輝かせて喜んだ二人だったが、エリザベスの次の言葉を聞いた時・・・
二人は正反対の反応をした。
家出を決行した結果
棗
恋愛
フィービーの婚約者ミゲルには大切な幼馴染がいる。病弱な幼馴染をいつも優先するミゲルや母が亡くなって以降溝が出来てしまった父と兄との関係にフィービーは疲れていた。
デートの約束をしてもいつも直前になって幼馴染を理由にキャンセルされ、幼馴染にしか感情を見せないミゲルを、フィービーを見ようとしない父や兄を捨てる決心をしたフィービーは侍女や執事の手を借りて家出を決行した。
自分を誰も知らない遠い場所へ行ったフィービーは、新しい人生の幕開けに期待に胸を躍らせた。
※なろうさんにも公開しています。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
(完結)私より妹を優先する夫
青空一夏
恋愛
私はキャロル・トゥー。トゥー伯爵との間に3歳の娘がいる。私達は愛し合っていたし、子煩悩の夫とはずっと幸せが続く、そう思っていた。
ところが、夫の妹が離婚して同じく3歳の息子を連れて出戻ってきてから夫は変わってしまった。
ショートショートですが、途中タグの追加や変更がある場合があります。
公爵家の家政を10年回した私が出ていったら、3ヶ月で領地が破綻しました
歩人
ファンタジー
エレナは公爵家に嫁いで10年、夫は愛人に入れ込み、義母には「家政婦代わり」と
罵られた。だが領地の財務も、商会との交渉も、使用人の管理も、全部エレナが
やっていた。ある日、義母から「あなたの代わりなんていくらでもいる」と言われ、
エレナは静かに離縁届を出した。「では、代わりの方にお任せください」
辺境の町で小さな商会を開いたエレナ。10年間の実務経験は伊達ではなかった。
商会はたちまち繁盛する。一方、エレナがいなくなった公爵家は3ヶ月で経営破綻。
元夫が「戻ってこい」と泣きつくが——
「お断りです。あと、10年分の未払い給金を請求いたしますね」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる