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『彼に夢中』(SIDE 野池 智彌) 消化器内科医 先輩X後輩

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~~~~登場人物~~~~

♡野池 智彌(のいけ ともや) 31歳

消化器内科の医師。
内視鏡マニア。丹念医師の内視鏡技術に惚れ込み、自身も何度も検査を受けている。
丹念医師のことが大好き。内視鏡の腕にも、男としても惚れ込んでいる。
黒髪短髪、元野球部のノリを今でも引きずっている。

♡丹念 愛(たんねん まなぶ) 38歳

消化器内科の医師。
内視鏡を得意とする、内視鏡指導医。
190センチの長身。肩幅が広く男らしい肉体の持ち主。検査に入ることが多いので、白衣ではなくスクラブを着用。黒のロングヘアで、後ろ手に一本に結えている。
同棲している恋人の野池とは別に、同期の瀬戸とも関係を持っている。


♡瀬戸 光一(せと こういち)38歳

救命救急医。激務で徹夜続きでも涼しい顔で働く体力の鬼。
肌艶がよく、いつもキラキラしているイケメン医師。
茶髪。真ん中分けのウェーブヘア。
内科医の丹念とは同期で、いつも嫌味を言い合う仲。
他の人には分け隔てなく優しいが、丹念にだけは本性を見せ執着している。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

『彼に夢中』(SIDE 野池 智彌) 消化器内科医 先輩X後輩



まなぶさん?」

「え?あ、ああ、どうした?」

愛さんの様子がおかしい。
帰ってくるなり、1人ソファで黄昏ている。

俺はこの数日、不安でたまらなかった。
愛さんは、俺と暮らすこの家に毎日帰ってきている。それなのに、心はずっとここにいないみたいだ。

瀬戸せと先生と寝ても良いと申し出たのは、他でもない自分自身なのに。
どうしてそんなことを言ってしまったのだろうと、今更後悔している。


愛さんはきっと瀬戸先生に夢中になると、わかっていたのに。
目が合うと彼は何か言いたげな表情でじっと俺を見つめた。

死刑宣告でもされるみたいに、怖くて体が動かない。
自分の心臓の音がドクドクと大きくうるさくて、息が苦しい。

彼から別れを告げられたら、これから先を生きていく自信さえなかった。


智彌ともや、救命救急の渡辺って奴、知ってるか?」

彼の口から出た言葉は、予想していたものとあまりにかけ離れていて拍子抜けする。

「俺と別れたいって話かと思って、びっくりしました・・っ・・」

言うと同時に涙が溢れて、自分が人並みに思い悩んでいたのだと他人事のように把握した。

「智彌、悪かった、泣かないでくれ・・・」

俺の涙に動揺して先生が強引に抱き寄せる。
その表情に、まだ俺への愛や執着が感じられて、涙が止まらなくなった。

涙を拭う彼の指の温かさが、困ったようなその瞳が、彼の全てが愛おしい。
彼の愛をもっと感じたくて、唇を押し付ける。


瀬戸先生と寝てから、彼は変わってしまった。

どんなに否定しようとしてもその事実はもうくつがえらないから、腹をくくるしかない。
愛さんのそばにおいてもらえるなら、全てを許し受け入れよう。
そう決めたはずなのに。

俺に触れる指先が妙に遠慮がちで、彼の心が離れてしまったのかと不安になる。


「先生・・っ・・・俺をめちゃくちゃに・・・抱いてください・・・っ」

自分らしくないことはしたくないのに、懇願せずにはいられなかった。



「っ・・あ・・・・愛さん・・っ・・・イイ・・・っ・・・イキたい・・・イかせて・・っぇ・・・・」

俺の中心を貫く、彼の熱さ。
愛さんの大きな背中に必死にしがみつきながら、絶頂を味わう。

「愛さん・・っ・・・・好き・・・っ・・・好き・・ぃ・・・」

奥深くに彼の熱を感じて興奮と快楽が過ぎ去ると、心地よい気だるさの中に沈んでいく。
彼に抱きしめられたまま、俺は意識を手放していた。



「智彌、どんなことが起きても、俺はお前と一生一緒にいる。」

「愛さん・・・」

「瀬戸とのことは・・・簡単に割り切れる感情じゃないんだ。」

愛さんからの甘いセリフに喜んだのも束の間、瀬戸先生の名前に俺は少しがっかりしながら、彼の言葉の続きを待つ。

「瀬戸のことが気になって、冷静でいられない。」

「瀬戸先生に、夢中なんですね。」

愛さんの心変わりに心底怯えているのに、冷静を装っている自分に驚く。


「俺が愛してるのは智彌、お前だけだ。」

都合の良い言葉だけれど、それが真実であることは直感でわかるから、深追いはしないでおこうと言い聞かせる。

愛さんが一生俺のそばにいてくれれば、それで良い。
その言葉に嘘はなかった。

「わかっている・・・つもりです。瀬戸先生と寝ても良いって言ったのは俺だし・・・でも・・・」

「でも・・・?」

わからないようにやってほしい。

愛さんは律儀にも瀬戸先生と会うことを俺に告げてくる。
2人がセックスしているのだと思うと、愛さんが帰ってくるまでの時間俺は悶々としながら過ごさなければいけないから、すごく辛かった。

わがままなんて、言えない。
愛さんが俺を選んでくれるその理由を、一つだって減らしたくなかった。

「智彌も、一緒に来てくれないか?」

「え?」

「瀬戸とのことは、もう終わらせる。こんな関係続けていたら、いずれお前との関係がダメになりそうで・・俺は、それが一番怖い。」

失いたくない。
そうはっきりと口にして俺を見つめる彼の目に嘘はないはずなのに、俺の胸騒ぎは大きくなるばかりだった。



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