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エドワード
しおりを挟む「エドワード。私に雄の新たな悦びを与えてくれないか・・・?」
目の前に立つ色男は、目をまんまるにして私を見た。
セックスの時でさえいつもそばに控えている私の優秀な側近の一人。
また王子が何か変なことを言い出したぞという警戒と、私の欲望が自分へ向けられていることに対しての喜びが同時に見て取れる絶妙な表情。
「な・・・何をおっしゃっておられるのか・・・どういった意味合いでしょうか?」
いつも冷静で穏やかなほんわりとした表情の彼が、心をかき乱されているのがわかり私は気分がよかった。
イケメンの顔色を自分の発言で一変させる。これは癖になる。
「男を抱くばかりではなく、そちらも経験してみたいんだ・・・。」
男性の身体の可能性。女性だった時には味わうことのできなかった快楽。
転生して数日のうちに男性と交わり、男の奥深くで絶頂に達する快感を何度も味わった。
次は後ろに挿れられる快楽というものを経験してみたいのだ。
「それを・・・何故私に・・・?」
「初めてを捧げるなら・・・お前がいいと思ったんだ・・・」
赤い顔で目を伏せる。
「ル・・ルイス王子・・・・・」
視線を彼に向けると、想像通りの表情があった。
感動して頬を赤く染め、奮起した彼の顔。
(イケメン最高・・・!チートキャラ最高・・・・・・!)
思い通りになりすぎて怖いくらいだ。
私は自分の魅力の使い方に慣れて、楽しくなってきたところだった。
ただでさえ無敵チートなイケメン王子として生を受けているのだが、こちらの出方ひとつ表情ひとつで相手が喜んだりときめいたりしてくれる。
人に影響を与えて喜ばせるということが楽しくなっていた。
側近のアルバートだけは最近妙に私に冷たい。
色白、垂れ目、黒艶髪の美しい彼をモノにしたいという欲望は膨らむばかりだ。
私が他の男性とベッドインしている時は見るのが嫌だからと立ち去るくらいなのだから、私への気持ちがあることは間違いないのだが・・・・
彼にバックバージンを捧げようと思っていたのに、予定が狂う。
どちらにしても全員私のものになるのだから、順番は関係ないか。
「ルイス王子・・私があなたを昇天させてみせます。お任せください。」
いつもほんわりとした雰囲気の男が、雄のギラギラした部分を感じさせる目でそう言った。
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