【※R-18】私のイケメン夫たちが、毎晩寝かせてくれません。

aika

文字の大きさ
49 / 218

『理想の夫』

しおりを挟む


「理想の夫かぁ・・・」

ポツリと呟くと、その場にいた夫全員が一瞬で私に注目した。


「何だよ急に、その呟き。めちゃくちゃ意味深じゃね?」

読んでいた雑誌をパタン、と閉じて、怪訝な表情でこちらを見つめる桜雅おうが


まゆ、もしかして俺たちに不満があるとか・・?」

桜雅の隣で妊娠中の身体に必要なサプリを調べていたしずくが、不安そうな声をあげる。


「俺はお前にとって、理想的な夫じゃないかもしれねぇ・・・努力する。」

「年下で頼りないかもしれねーけど、愛情だけは誰にも負けないつもりだよ俺は!!」

TVの前で筋トレしていた耀亮ようすけが、深刻な表情でこちらを振り返り、一緒にストレッチをしていたいつきが、必死の形相で訴えてきた。



「ち、違うの・・・理想の夫とは?っていう課題を、煌大こうだい君に出されてて・・・」

芸術家の夫、煌大に突然投げかけられた課題。
「理想の夫」とは、どんな人物だろうか?という彼の問いかけに、私は即答出来ずにいた。


来年開催する個展の題材を、「妻」である私に関するものにしたい。
彼からそう相談された時は、正直嬉しかった。

個展のテーマにしてもらえるほど、煌大にとって自分は特別な存在なのだと実感したから。


「理想の夫って、そんなの俺に決まってねぇ?なぁ、繭ちゃん?」

グイと身を乗り出して、至近距離に迫ってきた桜雅の色男ぶりにクラリと眩暈がした。
しばらく彼の身体に触れていない。唇が重なりそうなほど近い彼の顔に、思わず見惚れる。

ドキドキに浸る暇もなく、耀亮の逞しい身体が割り込んできた。
鍛え上げられた太い腕。抱きしめられている時の彼の力強さが、身体に蘇ってくる。

「俺はお前の一番になりたいって、いつも思ってる。そのためにはどんな努力もするから足りないところは言ってくれ。」

耀亮の視線は、どんな時も直球で愛を伝えてくれる。


「俺は繭の一番の理解者でありたいって、いつも思ってるよ。」

穏やかな口調で愛を伝える雫は、大人の男の余裕を見せつけ、にっこりと微笑んだ。
笑う時に首を傾げる彼の癖。
サラリと揺れる綺麗な黒髪は、何度見ても激しく胸がときめく。


「俺も!!繭たんがずーっと笑っていてくれるように、そばで一生守るし!!!」

子どもが母親にアピールするように、最年少の夫、樹が手を上げながら宣誓した。

(あぁ・・♡夫たちの愛情・・・尊すぎる・・・♡)



「何騒いでんの?」

仕事から帰宅した綾人あやとが、廊下からひょいと顔を出す。

「綾人さん、おかえりなさい!」

「ただいま。俺の奥さん。今日は疲れたから、じっくり俺を癒してくれる?」

スーツ姿の綾人は、仕事後だというのに朝出かける時と寸分変わらぬつややかさで、王子スマイルを浮かべている。
すっぽりと腕の中に収められ、ベッドでの彼の温もりを思い出し、私は赤面した。


「綾人さん、抜け駆け禁止っすよ。今、繭ちゃんの理想の夫は誰かって話で、俺ら真剣なんで。」

「へぇ。繭の本命は俺だって、お前知らなかったんだ?」

桜雅の挑発的な言葉に、綾人が妖艶な笑みを浮かべて応戦する。



私の夫たちは皆優しくて、愛情深い。
それぞれのやり方で、私を大事にしてくれている。
心から愛してくれる夫たちに守られて、生きていける幸せ。


夫たちの言い争いがヒートアップしていくのをうっとりと見つめながら、私はいつも通り幸せな時間を過ごしていた。




しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)

かのん
恋愛
 気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。  わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・  これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。 あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ! 本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。 完結しておりますので、安心してお読みください。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩
恋愛
 私は。 「夕鶴、こっちにおいで」  現役の高校生だけど。 「ずっと夕鶴とこうしていたい」  担任の先生と。 「夕鶴を誰にも渡したくない」  付き合っています。  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  神城夕鶴(かみしろ ゆづる)  軽音楽部の絶対的エース  飛鷹隼理(ひだか しゅんり)  アイドル的存在の超イケメン先生  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  彼の名前は飛鷹隼理くん。  隼理くんは。 「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」  そう言って……。 「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」  そして隼理くんは……。  ……‼  しゅっ……隼理くん……っ。  そんなことをされたら……。  隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。  ……だけど……。  え……。  誰……?  誰なの……?  その人はいったい誰なの、隼理くん。  ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。  その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。  でも。  でも訊けない。  隼理くんに直接訊くことなんて。  私にはできない。  私は。  私は、これから先、一体どうすればいいの……?

人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている

井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。 それはもう深く愛していた。 変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。 これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。 全3章、1日1章更新、完結済 ※特に物語と言う物語はありません ※オチもありません ※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。 ※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。

今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を

澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。 そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。 だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。 そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。

新人メイド桃ちゃんのお仕事

さわみりん
恋愛
黒髪ボブのメイドの桃ちゃんが、働き先のお屋敷で、旦那様とその息子との親子丼。

【R18】幼馴染がイケメン過ぎる

ケセラセラ
恋愛
双子の兄弟、陽介と宗介は一卵性の双子でイケメンのお隣さん一つ上。真斗もお隣さんの同級生でイケメン。 幼稚園の頃からずっと仲良しで4人で遊んでいたけど、大学生にもなり他にもお友達や彼氏が欲しいと思うようになった主人公の吉本 華。 幼馴染の関係は壊したくないのに、3人はそうは思ってないようで。 関係が変わる時、歯車が大きく動き出す。

ヤンデレにデレてみた

果桃しろくろ
恋愛
母が、ヤンデレな義父と再婚した。 もれなく、ヤンデレな義弟がついてきた。

処理中です...