55 / 218
『秘密の入浴時間』
しおりを挟む生まれてくる子どもの教育方針について、桜雅の部屋で話をしていたら、入浴時間を逃してしまった。
私の入浴時間は、19時から20時の間と決まっている。
ゆっくり入浴できるようにと、夫たちが気を遣って時間を確保してくれていた。
24時過ぎ。
この時間帯なら、さすがに誰も入浴していないだろう。
着替えを持ってお風呂へ向かうと、階段を降りたところで帰宅したばかりの綾人と鉢合わせした。
「綾人さん、おかえりなさい。遅かったですね。」
「どうしても終わらせたい仕事があって、気づいたらこんな時間まで残業してた。」
彼は、慶斗と同じ研究所で働いている。
元スナイパーという異色の経歴だが、今は研究職に就いている。理系大学出身のエリートだ。
「遅くまで、お仕事お疲れ様です。」
「可愛い奥さんにそう言ってもらえると、疲れが吹っ飛ぶな。」
彼は、夜中まで働いていた疲れを、まるで感じさせない爽やかさで笑った。
(綾人さんの王子様スマイル・・・・眩しすぎる・・・・っ♡)
「繭、もしかして今からお風呂?」
「え、あ~・・えっと・・・」
今帰宅したばかりの綾人は、きっとこれから入浴するだろう。
彼がゆっくりと仕事の疲れを癒すのを、邪魔したくない。
「一緒に入ろうか。」
「え・・?」
「俺と一緒に入ろうよ。2人で。」
「え・・っ・・・?綾人さんと、二人で・・・?」
めくるめくいやらしい妄想が、一瞬にして頭を駆け巡る。
(王子と裸で洗いっこしたり、湯船の中であんなことやこんなことを・・・?!)
自分の夫とはいえ、私は彼の裸を見たことがない。
私と綾人は、ベッドで抱きしめ合って眠るステップまでで、それ以上のことは未経験だった。
♢♢♢
「恥ずかしい?」
大きな湯船なのに、2人寄り添って入浴する。
気まずくて端っこに寄っていると、綾人が「おいで。」とこちらへ手を伸ばした。
(いや~、綾人さんの肉体美・・目に毒過ぎる・・・っ・・・さすが元スナイパー・・・逞しい身体・・・っエロいよぉ・・・!!)
ゆるくウェーブした茶色の髪が濡れて、セクシーさが増している。
見ないように心がけても、チラチラと彼の肉体に視線を送るのを止められなかった。
「は・・恥ずかしいです・・・っ。」
これほど美しい男性に、私の醜い裸を見られるということ自体、恥ずかしくてたまらない。
「肌を重ねるのは、俺が繭を愛したいって思える時が来てからで良いって、言ってくれたよね。」
彼が私の手を引いて、抱き寄せる。
「来ちゃった。」
「え?」
「繭の全部を、愛したいって思える時が。」
彼は私の肩を両手で優しく掴んで、私の同意を求めるように見つめた。
「繭を、めちゃくちゃに愛したい。」
「あ、綾人さん・・・っ」
「触れても良いかな?」
彼になら、どんなに無理な要求をされたとしても、私は黙って頷いてしまうだろう。
私に全てを見せることは出来ないと言った彼が、最初の扉を開いてくれている。
「あっ・・・ん~~~ッ・・!!」
「繭の身体、柔らかいね。」
私の体内に、綾人が深く入り込むたびに、パチュパチュといやらしい水音が響く。
水面が激しく波立って、お風呂の温度のせいなのか行為の激しさのせいなのか、私はのぼせてしまったように全身熱くてたまらなかった。
「綾人、さぁん・・・っ」
お尻を手で包み込んで、結合部が見えるように秘部を広げる。
彼はハァっと悩ましげなため息を吐き出しながら、ピストンを繰り返した。
「俺のが、繭の奥まで・・・入ってる・・、すごく濡れてるね、興奮してる・・?」
綾人との初めての行為に私は興奮を抑えられず、ねだるように腰が前後に動いてしまう。
「綾人さん・・私、気持ち良すぎて・・・っ・・・ダメ・・ぇ・・・」
全てを彼に曝け出している。
羞恥心が興奮を煽り、絶頂に達するまで時間はかからなかった。
「繭、可愛いよ。俺のでイッて?」
耳元に彼の甘い声が届いた瞬間、私は声にならないほどの快感に仰反る。
「んーーーッ!!!!」
「あ~、イイッ・・出るッ・・・・!!」
グリグリと最奥まで捩じ込んで、彼が熱い体液を放った。
♢♢
夫婦の初めての営み。
快感が通り過ぎた後の、気だるく心地よい時間。
「これから毎晩、一緒にお風呂に入ろうか。」
綾人が、冗談なのか本気なのか、わからない表情で囁く。
すっかりのぼせてしまった私と彼は、お風呂を上がってしばらくの間、リビングのソファで火照った身体を寄せ合っていた。
1
あなたにおすすめの小説
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
【R18】幼馴染がイケメン過ぎる
ケセラセラ
恋愛
双子の兄弟、陽介と宗介は一卵性の双子でイケメンのお隣さん一つ上。真斗もお隣さんの同級生でイケメン。
幼稚園の頃からずっと仲良しで4人で遊んでいたけど、大学生にもなり他にもお友達や彼氏が欲しいと思うようになった主人公の吉本 華。
幼馴染の関係は壊したくないのに、3人はそうは思ってないようで。
関係が変わる時、歯車が大きく動き出す。
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる