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『俺の妻に手を出すな』
しおりを挟む志方と煌大は、幼馴染らしい。
「繭、こいつには、近付くな。」
「なんだよ、お前の嫁には指一本触れてねぇよ?あ、それは嘘だわ。悪い。」
志方は悪びれもせずに、煌大の怒りを煽る。
「お前な・・・っ・・・人の女に手ぇ出す癖、なんとかしろよ!」
「だから、愛美のことは誤解だって・・何回言えばわかるんだよお前。」
うんざりだというようにため息を深く吐き出した彼に、煌大は食ってかかった。
「俺の妻に手を出したら、お前のことは一生許さないからな。」
(お、俺の妻・・・っ?!煌大君・・・かっこいい・・・・♡)
イケメンが向き合っているだけで絵になる。
私は呑気に彼らを見つめながら、2人に取り合いされる妄想を脳内で繰り広げていた。
♢♢♢
「本当に、あいつに変なことされなかったか?」
帰りの車の中で、煌大は私の身体が無事か何度も確認する。
(煌大君、独占欲が強くて可愛い・・・♡)
「されてないよ、すごく優しくて良い人そうだったけど・・・」
「騙されるな、あいつは女の扱いが上手いんだよ、」
初めて会った時、煌大は私を見ただけで赤面して挙動不審になっていた。
女性慣れしていないことに、コンプレックスがあったのかもしれない。
「志方さんと、女性を取り合ったの・・?」
「子どもの頃のことだ。好きだというより、縄張り意識とか独占欲みたいなものだった。」
「煌大君の子ども時代、可愛かっただろうなぁ~。ちょっと妬けちゃう。」
冗談で言ったのだが、煌大は思い切り真正面から受け止めたらしい。
彼は路肩に車を停めると、シートベルトを外して助手席の私の手を取った。
「俺に愛を教えてくれたのは繭、お前だよ。」
「えっ・・あ・・・」
突然また映画のワンシーンが始まる。
俳優の経験もある煌大は、身のこなし、目線、全てが洗練されていていちいちカッコイイ。
(夫が眩しすぎて、直視できない・・・・♡)
「俺が生涯愛するのは、お前一人だ。」
映画のようにキザなセリフをスラスラ言ってのける煌大は、やはり大物だと思う。
「それは全然疑ってないよ・・・信じてます。」
「繭・・・今すぐお前が欲しい。」
「え・・・?こ、煌大君・・・っ?!」
突然スイッチが入ったのか、こちらへ身を乗り出して覆い被さろうとする夫に、驚いて身構える。
「んっ・・・あッ・・・」
キスがすぐに深いものに変わって、服の上から胸を弄る大きな手に身体が素直に反応してしまった。
(え・・・ここで・・?車の中で・・シちゃうの・・・・?!)
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