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『夜まで待てない!』
しおりを挟むF1レーサーの夫、律が練習中に腰を痛めてしまった。
食事の用意や洗濯、買い出しまで何でもこなしてくれる律が動けないとなって初めて、彼の貢献度の高さを思い知る。
「良いって、律さん。俺洗濯するから。そこ座ってろって。」
「俺らでやるんで、休んでて下さい。」
「僕、雫さんと夕飯の買い出し行ってきます!」
「明光さんと蘭君が夕飯作ってくれるそうなので、俺も手伝うっす!」
桜雅と耀亮が洗濯を担当、楓と雫が夕飯の買い出しに出かけ、明光と蘭の食事作りを音弥が手伝う。
律が夫たちにいかに慕われているか、今日1日でよくわかった。
「律さん、愛ちゃんと煌大君がお風呂用意してくれたので、先にゆっくり入って下さい。」
一番風呂を律にと用意してくれた愛に「たまには背中でも流してあげたら?」と後押しされたので、ドキドキしながら申し出る。
「良かったら・・・お背中お流しします・・・・っ」
散々夜を共にして知らないことは無いほどの相手なのに、お風呂で背中を流すだけでどうしてこんなに緊張するのだろう。
律の大きな身体に思わず圧倒された。
がっしりとした肩幅、背中、筋肉質で太い腕、きゅっとしまった腰。
後ろから見る彼の背中が、こんなに大きいとは。
「みんな随分過保護だな。腰を痛めたって言っても、日常生活は問題ない程度なのに・・なんだか悪いことしたな。」
「いつも律さんが家族のためにしてくれてること、みんな感謝してるんですよ。もちろん、私もです。」
「好きでやっていることなんだが・・・昔から家事は好きなんだ。」
優しく微笑む彼の表情には、家族への愛情が溢れている。
「きゃっ・・・」
見惚れていた私は蛇口とシャワーの切り替えを間違えて、思い切り水を被ってしまった。
「大丈夫か?・・俺の嫁は、本当にドジで可愛いな。」
慌てふためく私の横でさっと水を止めてくれた彼が、甘ったるい声で笑う。
「繭も服を脱いで・・一緒に入ったらどうだ?」
熱っぽい視線にぎくりと身体が震えた。
頭から水を被ったせいで濡れたTシャツが透けて、下着が丸見えになっている。
「脱がせるから、腕・・あげてくれるか?」
(恥ずかしい・・・っ・・・いつも見られてるのに・・なんでこんなにドキドキするの・・・ッ)
「悪い、繭・・・こんな可愛い姿見せられたら・・・夜まで待てそうにない。」
「え・・・?ここ、で・・?」
(腰痛めてるんだから・・・絶対ダメでしょう・・・!!)
そう思いながらも、夫がイケメンすぎて誘いを断れない。
「腰・・・痛めてるのに・・ダメです。痛みが強くなっちゃうかも・・・」
「じゃあ繭が・・動いてくれるか?」
こんなに余裕のない律を、初めて見る。
彼の下半身はすでに準備万端で、見せつけられた私は一瞬でその気になってしまった。
♢♢♢
「随分長湯だったな。二人とも顔が赤いけど・・大丈夫か?」
のぼせたのかと心配した煌大が、うちわであおいでくれる。
「煌大、野暮なこと聞かないの。っていうか、律大丈夫?腰悪化してない?」
愛には何もかもお見通しらしく、やれやれという顔で水を手渡してくれた。
「今日はみんなのおかげでゆっくり出来たよ。ありがとう。」
ワイワイと律を囲んで話す夫たちの姿を見て、私は本当に家族に恵まれているとしみじみ思う。
「繭・・・この後ベッドでも、上に乗ってくれるか?」
律にそっと耳打ちされて、お風呂での興奮が一気に蘇る。
「・・・もちろんです。」
他の夫たちに聞こえないように、私は彼の耳元でそっと囁き返した。
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