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お姫様抱っこ
しおりを挟むベストを脱ぎ捨て、上半身裸になったエイトの肉体美に、私は言葉が出なかった。
大きくて逞しい、男の身体。
ここまでの身体に仕上げるには、一体どれほどの鍛錬を積み重ねたのだろう。
がっしりとした広い背中。
彼の身体には、無数の傷がある。訓練、もしくは実戦でつけられた傷なのだろうか。
背中にある大きな傷跡に、指で触れる。
彼の背後を取れるものはいないだろう。
アザトから、エイトがいかに優秀な騎士であるか聞いていた。
無敵の騎士団長。どんな怪我をしても、彼は怯むことなく勝利をおさめ生還してきた。
エイトの古傷。
背中にある大きな傷跡は、皮膚が大きく破け、切り裂かれている。
「俺は男です。こんな傷、大したことありませんよ。」
背中の傷に触れている私を振り返って、彼は頼もしい表情を浮かべた。
盛り上がった筋肉。剣を振るう太く逞しい腕。
自分とはまるで違う生き物だと思った。
「こんな大きな傷・・・・私だったら耐えられない。」
どれほど痛かったのだろう。
彼が私の身体に向き直って、しっかりと手を掴んだ。
「真美様、あなたにそんな思いは絶対にさせない。」
彼の真っ直ぐな瞳。
見つめ返すと、吸い込まれてしまいそうだった。
「俺がこの命に替えても、必ずあなたを守る。誓います。」
彼に守られたいと、私の本能が求めている。
強くて逞しい彼の腕の中に包まれて、愛されてみたい。
外の世界から守ってくれる男性が、いつもそばにいてくれる。
それがこんなにも心を満たしてくれるものだとは、知らなかった。
「死んじゃダメ。生きてずっとそばで・・私を守って。」
彼は目を大きく開いて、次の瞬間その真っ直ぐな瞳に雄の欲望を灯した。
「そんな可愛いことを言われては・・・冷静でいられなくなってしまいます。」
優しく私を抱え上げる。
(騎士にお姫様抱っこされるなんて・・・・夢みたい・・・♡)
夢見がちな女の夢を、エイトは当然のように叶えてくれた。
ベッドへ私を寝かせると、彼はその上に覆いかぶさる。
慎重に距離をとりながら、私の頬をそっと指先で撫でた。
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