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第二章 魔法
二節 実践
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二節
あれからさらに日が進み、より魔法を操れるようになっていた。一か月のころよりも何十倍も大きく、強くなっていた。魔法も、教えてもらうことより、自分で研究することのほうが多くなっていた。最初は基本の四大魔法を操ることから始まり、今では複合して使ったり、状態を変化させてみたり、いろいろなことを試した。例えば、竜巻状にした風に炎を乗せてみたり、水を氷塊に変化させて飛ばしてみたり。とにかくいろいろ試した。多分、今までで何よりも打ち込んだだろう。それほどに楽しかった。リムにも「お前の魔力は本当に尽きないな。」と、感心されたんだかけなされたんだかわからないが、一応褒めてもらったような気がする。
ある日、そこそこに自信がつき、リムと実戦形式で特訓することになった。「お前が勝負を挑んでくるとはな。ちょっと意外だがやってやろうじゃないか。」と、リムは二つ返事で了承してくれた。
杜の近くのいつも魔法を練習している開けたところに少し離れて構える。
「ふふっ。構えもそれらしくなってきたみたいだな。」
心なしか嬉しそうにリムは言った。
「実戦形式でもやってみたくってね。殺さない程度に頼むよ。」
「わかってる。私もお前を失いたくはないからな。それじゃあ準備が整ったら始めるぞ。」
コクリと頷くと、一つ大きく息を吸って、魔法を使えるように集中する。どこまで通じるのかわからないが、作戦は一応ある。
・メインウェポンは、土の塊を高速で打ち出す≪土弾≫
・サブウェポンとして着弾点が爆発するように仕込んだ≪仕込み土弾≫
・リムが水魔法を使ってきた場合、瞬時に雲を作り出し、雲の中の水分を操って雷を起こして水魔法を避雷針のように使う
あとは風魔法で移動をアシストしつつ、土魔法で防御壁を作っていく、みたいな作戦だ。
すでに足元には風魔法が発動している。そして、右手を前に突き出して、≪土弾≫を12個生成する。イメージ的にはアナログ時計の数字の場所と考えるとわかりやすいかもしれない。時計の数字で言うところの3.6.9.12の場所から弾を打ち出しつつセットされている≪土弾≫を右回りに装填していく。簡単に言えば発射口が4つあるガトリングみたいな感じだ。作りつつ撃ちつつといった具合だが、パターン化できるのであまり集中しなくても使える。ただし威力はあまり期待できない。
「さて・・・そろそろ行くよ!」
≪土弾≫をまず牽制で適当に撃ってみる。突っ込んで来たら横に逃げてサブで攻撃。しようと思っていた。なんとリムに被弾した瞬間リムが消えたと思ったら別の場所に現れ、そっちを狙ったら別の場所にもう一人現れ・・・と、言った具合であっという間に10人まで増えてしまった。
「こんなものか?」
あの時のニヤッとした顔と同じ顔で言ってきた。必死に考えている間も次々とリムが増えていっている。こんな時はどうすべきか。と、ふと思いついたのが「仕込み」だった。右手でできるだけリムの分身を打ち続け、左手で二回り大きな岩の塊を作る。これが薬莢の代わりになる。ここに、もとの≪土弾≫の半分くらいの大きさの石を仕込み、中に風魔法で空気を目いっぱい押し込む。もちろんばれては元も子もないので、自分の体で隠しながら作る。そうこうしているうちに20人近くまで増えていた。
「ユーリ、そろそろ反撃に出てもいいか?」
「ああ、望むところだよ!」
そういいつつ風魔法で仕込みを打ち上げる。ちょっとずつ調整を加えて落ちてくる場所を狙う。その瞬間20人のリムが一斉に動き出した。ちょうどその時だった。仕込みがリムたちの中心部に降ってきた。それを右手の≪土弾≫で打ち抜くと、中に仕込まれていた≪ミニ土弾≫が炸裂して、そのあたりにいたリムたちを消し飛ばした。もちろん自分の方にも飛んできたが、それは土壁を作って防いだ。土弾が土壁に当たる音が止み、土壁を崩してみるとそこには・・・誰もいなかった。
「うむ、あれはなかなかいい攻撃だったと思うぞ。普通の人間なら死ぬ。でもまぁ今回は私の勝ちみたいだな。」
またどや顔をされて首元にひやっとした感覚があった。
―――ようなきがした。首筋に氷の刃が当たった瞬間その姿は蒸発して消え、代わりにその時のリムと同じ体制の自分がいた。
「チェックメイト。だね。」
「え・・・どういう・・・ことだ・・・?」
「えっとー、リムと同じ手を使っただけだよ。」
つまりは、土壁を作るときに、わざと土煙をあげ、その間に水魔法で作った蜃気楼と場所をかえただけのことだ。蜃気楼のほうはもちろん魔法は使えないから、あえて土などを浮かせて同じ体制の蜃気楼の同じ場所にとどめておいたということ。リムの分身が蜃気楼だったから思いついた手だった。
「まぁ、力抑えててもミラに勝てたのはうれしいよ。」
「うぅ・・・。もういい、もう一回だ!次は本気でやってやる!!!」
「それだと俺死んじゃうって。」
あれからさらに日が進み、より魔法を操れるようになっていた。一か月のころよりも何十倍も大きく、強くなっていた。魔法も、教えてもらうことより、自分で研究することのほうが多くなっていた。最初は基本の四大魔法を操ることから始まり、今では複合して使ったり、状態を変化させてみたり、いろいろなことを試した。例えば、竜巻状にした風に炎を乗せてみたり、水を氷塊に変化させて飛ばしてみたり。とにかくいろいろ試した。多分、今までで何よりも打ち込んだだろう。それほどに楽しかった。リムにも「お前の魔力は本当に尽きないな。」と、感心されたんだかけなされたんだかわからないが、一応褒めてもらったような気がする。
ある日、そこそこに自信がつき、リムと実戦形式で特訓することになった。「お前が勝負を挑んでくるとはな。ちょっと意外だがやってやろうじゃないか。」と、リムは二つ返事で了承してくれた。
杜の近くのいつも魔法を練習している開けたところに少し離れて構える。
「ふふっ。構えもそれらしくなってきたみたいだな。」
心なしか嬉しそうにリムは言った。
「実戦形式でもやってみたくってね。殺さない程度に頼むよ。」
「わかってる。私もお前を失いたくはないからな。それじゃあ準備が整ったら始めるぞ。」
コクリと頷くと、一つ大きく息を吸って、魔法を使えるように集中する。どこまで通じるのかわからないが、作戦は一応ある。
・メインウェポンは、土の塊を高速で打ち出す≪土弾≫
・サブウェポンとして着弾点が爆発するように仕込んだ≪仕込み土弾≫
・リムが水魔法を使ってきた場合、瞬時に雲を作り出し、雲の中の水分を操って雷を起こして水魔法を避雷針のように使う
あとは風魔法で移動をアシストしつつ、土魔法で防御壁を作っていく、みたいな作戦だ。
すでに足元には風魔法が発動している。そして、右手を前に突き出して、≪土弾≫を12個生成する。イメージ的にはアナログ時計の数字の場所と考えるとわかりやすいかもしれない。時計の数字で言うところの3.6.9.12の場所から弾を打ち出しつつセットされている≪土弾≫を右回りに装填していく。簡単に言えば発射口が4つあるガトリングみたいな感じだ。作りつつ撃ちつつといった具合だが、パターン化できるのであまり集中しなくても使える。ただし威力はあまり期待できない。
「さて・・・そろそろ行くよ!」
≪土弾≫をまず牽制で適当に撃ってみる。突っ込んで来たら横に逃げてサブで攻撃。しようと思っていた。なんとリムに被弾した瞬間リムが消えたと思ったら別の場所に現れ、そっちを狙ったら別の場所にもう一人現れ・・・と、言った具合であっという間に10人まで増えてしまった。
「こんなものか?」
あの時のニヤッとした顔と同じ顔で言ってきた。必死に考えている間も次々とリムが増えていっている。こんな時はどうすべきか。と、ふと思いついたのが「仕込み」だった。右手でできるだけリムの分身を打ち続け、左手で二回り大きな岩の塊を作る。これが薬莢の代わりになる。ここに、もとの≪土弾≫の半分くらいの大きさの石を仕込み、中に風魔法で空気を目いっぱい押し込む。もちろんばれては元も子もないので、自分の体で隠しながら作る。そうこうしているうちに20人近くまで増えていた。
「ユーリ、そろそろ反撃に出てもいいか?」
「ああ、望むところだよ!」
そういいつつ風魔法で仕込みを打ち上げる。ちょっとずつ調整を加えて落ちてくる場所を狙う。その瞬間20人のリムが一斉に動き出した。ちょうどその時だった。仕込みがリムたちの中心部に降ってきた。それを右手の≪土弾≫で打ち抜くと、中に仕込まれていた≪ミニ土弾≫が炸裂して、そのあたりにいたリムたちを消し飛ばした。もちろん自分の方にも飛んできたが、それは土壁を作って防いだ。土弾が土壁に当たる音が止み、土壁を崩してみるとそこには・・・誰もいなかった。
「うむ、あれはなかなかいい攻撃だったと思うぞ。普通の人間なら死ぬ。でもまぁ今回は私の勝ちみたいだな。」
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―――ようなきがした。首筋に氷の刃が当たった瞬間その姿は蒸発して消え、代わりにその時のリムと同じ体制の自分がいた。
「チェックメイト。だね。」
「え・・・どういう・・・ことだ・・・?」
「えっとー、リムと同じ手を使っただけだよ。」
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