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第五章 大戦
一節 ラミエル
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一節
それは本当に突然始まった。村に武装集団が攻め込んできたからだ。ここからでも何となくだが見える。南北にある関所から敵が押し詰めており、そこから半数が西側に、もう半数が東側に向かって進攻していた。と、そんな時だった。ゴウンゴウンっという風切り音とともに社の前に舞い降りてきたのは、羽に雷を纏った竜だった。
「こ、こいつは海竜リンドブルム・・・!?そんな簡単にてなづく種ではないぞ!」
「ふっふっふ・・・。アァ――はっはァ・・・。」
「その声は!?」
と、まぁこの戦いの中水を差すのもどうかと思うが、これ竜の羽落としちゃえば・・・?
と、そんなことを考えつついつもの土弾を背後で生成する。どうやら敵さんはアストラさんとの話に夢中なようだ。
「フッ、我が名はラミエル!雷を愛し、雷に愛された男!」
(あれ、なんか聞いたことあるような)
「リンドブルムはこの口元についている魔道具を使って操っている。まぁ、そんなことはどうでもいい。やってしまえリン」
と、ここで急遽的を変更して、口元の魔道具と言われた轡のようなものに全速力で土弾をぶつけた。結構な速度が出ていたはずだがゴイーンッという音とともに弾かれた。
「っ・・・。貴様かなり危ないやつだな・・・?」
「いやいや、いきなり村に攻め込んできて竜の上でジャァァスティス!してる人に言われたくないですねぇ!」
「・・・ジャ?・・・まぁいい。貴様が喧嘩を吹っかけてくるというならのら・・・ぬわぁ!!き、貴様!何発撃ってくるつもりだ!」
「もちろん墜ちるまでやりますけど?(ニコッ)」
「ぐっ・・・、悪魔か・・・。こっちも負けていられないな・・・。」
と、そういうとリンドブルムとともに下に降りてきた。できるなら上の方にいるうちに倒してしまった方が楽だったんだろうが・・・。こうなっては仕方ない。実戦形式でやるのはリムとした時以来か。何気にあれ割とここ数日の出来事だったんだけど・・・。ここのところいろんなところ行ったりして詰め込まれてたから、鈍ってないといいけど。
「そういえば、村の人たちが倒れていったのもお前の仕業か・・・?」
「あぁ、もちろんだとも。」
「ペラペラとよく喋るな・・・。」
「ふん、貴様には喋ってもどうせ今殺すから冥途の土産ってところだ。」
「冥土に行くのはどっちですかねぇ。」
クククッと不敵な笑いを浮かべながら、指をくいくいっと動かし始めた。すかさずその手を狙って火の玉を繰り出す。
「ぬぅわ!っぶな!!なにすんじゃボケェ!」
「ん?詠唱阻止(ニコッ)」
と、その笑みを絶やさず風魔法の移動補助+足元に氷を張ってその上を滑る要領で高速移動をして敵に近づいた。あっという間に敵を自分の間合いに入れた。そしてそのままゼロ距離で刺突に特化した、つまりドリル型の土弾を相手にぶち込む。が、感触がない。一瞬前にはそこにいたはず。とっさの判断で、背中から首にかけて土で装甲を作った。それとほぼ同時に重い衝撃が走った。そのまま前方に数メートル吹き飛ばされ、受け身を取る。と、前を見た瞬間、また後ろに回られていた。今度は咄嗟に風で自分の体を前に押す。間一髪で避けると今度は前に。今度は手から土壁を作り、攻撃に耐える。正面からだったから、まださっきの背後からよりは飛ばされなかった。
「うむぅ、見当外れか。戦闘スキルがあれば入れてやらんでもなかったんだがな。死ね。」
そういうと、右手を前に出し、左手で印を描き始めた。今わかっている情報が敵が雷を使うということくらいしかない。攻撃しようにもあの超高速移動で避けられるしな・・・。
・・・いや、待てよ?水を使うのはどうだろうか。水を掛ける?いや、かかるのか?どうやって攻撃すべきなんだ。
「すまんがこっちも仕事なのでな。貴様がもう少し戦えるようになってから闘いたかったよ。ライトニング=バースト!!」
光の粒のようなものがラミエルの右手に集まっていく。そして、発射された瞬間に、水を先のとがったような形に作り、避雷針のかわりにして、水の中を電気が通っていくようにした。予備としてその水の中に土壁を作ったが、そっちに傷はないようだった。純水は水を通さないなんて聞いたことがあったけど・・・この水って塩分とかあったりするんだろうか?まぁ、難は逃れたからよしとして。
「ふっ、効かねぇよ。」
そうしてさっきの水バリアをそのまま形を変えて、水の塊を作って、それを弾けさせて霧状にして緩い風でラミエルに向かって飛ばす。そしてもう一度ゼロ距離ドリルをしに行く。
「一度目あたらなかった技をなぜ二度も?貴様は馬鹿なのか?」
さっきと全く同じく間合いに入った瞬間、ゼロ距離でドリル・・・をすると見せかけて土で自分を覆う壁を作る。案の定ぎゃあああああ!という声が外から聞こえた。土壁を壊して外に出ると半分黒くなったラミエルがいた。
「知ってるか?電気鰻って、放電するとき自分も感電してるんだよ。今のはそれに似せた現象かな?って聞いてないか。」
でも、こうして考えると、それが最初に人を殺すということだった。
それは本当に突然始まった。村に武装集団が攻め込んできたからだ。ここからでも何となくだが見える。南北にある関所から敵が押し詰めており、そこから半数が西側に、もう半数が東側に向かって進攻していた。と、そんな時だった。ゴウンゴウンっという風切り音とともに社の前に舞い降りてきたのは、羽に雷を纏った竜だった。
「こ、こいつは海竜リンドブルム・・・!?そんな簡単にてなづく種ではないぞ!」
「ふっふっふ・・・。アァ――はっはァ・・・。」
「その声は!?」
と、まぁこの戦いの中水を差すのもどうかと思うが、これ竜の羽落としちゃえば・・・?
と、そんなことを考えつついつもの土弾を背後で生成する。どうやら敵さんはアストラさんとの話に夢中なようだ。
「フッ、我が名はラミエル!雷を愛し、雷に愛された男!」
(あれ、なんか聞いたことあるような)
「リンドブルムはこの口元についている魔道具を使って操っている。まぁ、そんなことはどうでもいい。やってしまえリン」
と、ここで急遽的を変更して、口元の魔道具と言われた轡のようなものに全速力で土弾をぶつけた。結構な速度が出ていたはずだがゴイーンッという音とともに弾かれた。
「っ・・・。貴様かなり危ないやつだな・・・?」
「いやいや、いきなり村に攻め込んできて竜の上でジャァァスティス!してる人に言われたくないですねぇ!」
「・・・ジャ?・・・まぁいい。貴様が喧嘩を吹っかけてくるというならのら・・・ぬわぁ!!き、貴様!何発撃ってくるつもりだ!」
「もちろん墜ちるまでやりますけど?(ニコッ)」
「ぐっ・・・、悪魔か・・・。こっちも負けていられないな・・・。」
と、そういうとリンドブルムとともに下に降りてきた。できるなら上の方にいるうちに倒してしまった方が楽だったんだろうが・・・。こうなっては仕方ない。実戦形式でやるのはリムとした時以来か。何気にあれ割とここ数日の出来事だったんだけど・・・。ここのところいろんなところ行ったりして詰め込まれてたから、鈍ってないといいけど。
「そういえば、村の人たちが倒れていったのもお前の仕業か・・・?」
「あぁ、もちろんだとも。」
「ペラペラとよく喋るな・・・。」
「ふん、貴様には喋ってもどうせ今殺すから冥途の土産ってところだ。」
「冥土に行くのはどっちですかねぇ。」
クククッと不敵な笑いを浮かべながら、指をくいくいっと動かし始めた。すかさずその手を狙って火の玉を繰り出す。
「ぬぅわ!っぶな!!なにすんじゃボケェ!」
「ん?詠唱阻止(ニコッ)」
と、その笑みを絶やさず風魔法の移動補助+足元に氷を張ってその上を滑る要領で高速移動をして敵に近づいた。あっという間に敵を自分の間合いに入れた。そしてそのままゼロ距離で刺突に特化した、つまりドリル型の土弾を相手にぶち込む。が、感触がない。一瞬前にはそこにいたはず。とっさの判断で、背中から首にかけて土で装甲を作った。それとほぼ同時に重い衝撃が走った。そのまま前方に数メートル吹き飛ばされ、受け身を取る。と、前を見た瞬間、また後ろに回られていた。今度は咄嗟に風で自分の体を前に押す。間一髪で避けると今度は前に。今度は手から土壁を作り、攻撃に耐える。正面からだったから、まださっきの背後からよりは飛ばされなかった。
「うむぅ、見当外れか。戦闘スキルがあれば入れてやらんでもなかったんだがな。死ね。」
そういうと、右手を前に出し、左手で印を描き始めた。今わかっている情報が敵が雷を使うということくらいしかない。攻撃しようにもあの超高速移動で避けられるしな・・・。
・・・いや、待てよ?水を使うのはどうだろうか。水を掛ける?いや、かかるのか?どうやって攻撃すべきなんだ。
「すまんがこっちも仕事なのでな。貴様がもう少し戦えるようになってから闘いたかったよ。ライトニング=バースト!!」
光の粒のようなものがラミエルの右手に集まっていく。そして、発射された瞬間に、水を先のとがったような形に作り、避雷針のかわりにして、水の中を電気が通っていくようにした。予備としてその水の中に土壁を作ったが、そっちに傷はないようだった。純水は水を通さないなんて聞いたことがあったけど・・・この水って塩分とかあったりするんだろうか?まぁ、難は逃れたからよしとして。
「ふっ、効かねぇよ。」
そうしてさっきの水バリアをそのまま形を変えて、水の塊を作って、それを弾けさせて霧状にして緩い風でラミエルに向かって飛ばす。そしてもう一度ゼロ距離ドリルをしに行く。
「一度目あたらなかった技をなぜ二度も?貴様は馬鹿なのか?」
さっきと全く同じく間合いに入った瞬間、ゼロ距離でドリル・・・をすると見せかけて土で自分を覆う壁を作る。案の定ぎゃあああああ!という声が外から聞こえた。土壁を壊して外に出ると半分黒くなったラミエルがいた。
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でも、こうして考えると、それが最初に人を殺すということだった。
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