現世の常識なんて異世界では通じなかった話

(´と・ω・び`)

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第八章 水の国

三節 仲間

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第八章 三節

「貴様が例の魔導士か。」

 ふてぶてしい顔をして、玉座にどっかりと座っている、この国の王様が口を開いた。例のと付いていることから、恐らく昨日の話は伝わっているんだろう。せいぜい侍女を助けた魔導士くらいだろうが。

「お初にお目にかかります。ユーリ・ウルリアと申します。こちらが妹の・・・」
「あ・・・アリアです・・・。」
「ふむ。顔は似てないようだが・・・。腹違いか何かか。」
「ええ、そんなところです。」
この国の礼儀や作法は分からないので、とりあえず日本式に一礼。
「まぁ、一応恩はあるからな。何が欲しい。金か?地位か?」
「そうですね・・・。」
正直、金は蒼竜の時のがまだ350万ほどあるし、別にこの国で生きるつもりもないから地位も要らない。
「・・・そういえば、一つ質問をよろしいでしょうか。」
「ん?なんだ?」
「僕が助けたのって侍女の方ですよね。それくらい・・・っていうと失礼だとは思うんですが、それで地位とかっていうのは大げさなんじゃ・・・。」
「・・・歯切れの悪い奴だな。あやつは王女の側近でもある。侍女とは言えど、それなりに地位の高い者だ。助けてもらっておいて礼を渡さんのはいささか失礼というものだろう。」

 こういう王族の人とかってそういった人たちを物みたく扱うと思っていたが、意外とそうでもないのかもしれない。ふてぶてしい顔をしているとか失礼なことを考えてしまって申し訳なかったな。人を見た目で判断するのはよくなかった。とりあえず、礼を貰えるということなので何を貰おうか考えよう。なんだろ・・・。ああ、そうだ。

「お礼の話ですが。」
「ほう、決まったか。」
「ええ。これから土の国 テラに向かおうと思うんですが」
「ほう、テラか・・・。」
「・・・はい。それで、テラの地図が欲しいのです。」
「ふむ・・・。おい、テラの地図なんかあったか?」
「確認して参ります。少々お待ちくださいませ。」
そういうと、執事らしき人は部屋から出て行った。
暫くすると2m近くはありそうなスクロールを持って戻ってきた。そして、そのスクロールを俺の前に広げた。
「こちらが土の国 テラの地図にございます。」
土の国は、今までの国の形とは一風変わった形の大陸だった。なんというか・・・新潟県みたいな。
「なるほど・・・。あれ、土の村かもしくは土の杜ってどこですかね。」
「土の村はテラでも北西にあるこの島にございます。杜の方は・・・すみませんが、あまりわかりません。土の村に近いところにはあると思いますが・・・」
「そうですか、分かりました。そういえば、土の国に渡るにはどこから行けばいいですかね。」
「水の国の南東部、アクアスから行くことができます。」
なんかどっかの水族館みたいな名前だな。
「なるほど・・・有難うございます。」
「・・・本当にこの程度の事でいいのか?」
「ええ、大丈夫です。ありがとうございました。」
「そうか・・・。そういえば貴様は冒険者か?」
「はい。」
「ふむ・・・護衛でもつけてやろうかと思ったが・・・冒険者なら大丈夫か。」
「そうですね・・・仲間は居ればいるだけ安心できますが・・・。」
「まぁ、一応つけておいてやろう。そうだな・・・。エイダを連れてこい。」
「畏まりました。」
その声にまた執事が動く。
2,3分といったところで一人の女性を連れて戻ってきた。その顔には俺も見覚えがある。
「あれ、昨日の・・・。」
「はい、昨日は有難うございました。」
「多少なりとも顔なじみの方がいいであろう。」
「いや、でも王女様の側近って・・・」
「そんなものいくらでもおる。」
ぴしゃっと言い切られた。やはり物と思って扱っているのだろうか。なんとも判断しがたい。
「そいつは多少なり剣と魔法の知識がある。使えないということは無かろう。」
「そうですか・・・。なら。」
昨日の、もとい、エイダさんの方を見る。
「ご同行して頂いてもよろしいでしょうか?」
「はい。よろしくお願い致します。」

[エイダが なかまに 加わった▼Ⓐ]

なんてテロップと見方が増えた時のSEが脳内で流れた(気がした)

 アリアとエイダを連れて、水の国の東側へ向かう。この国からでいうと、大体南東の方だろうか。このアクアラグーンからアクアスまで向かう。案の定浮かせたときにとても驚いていたが、しばらくすると慣れてきたようだった。

「大丈夫ですか?」
「えぇ、とっても驚きましたが・・・。これものすごく便利ですね!というか詠唱してないように思いましたが・・・。」
「あぁ・・・まぁ、なんか無詠唱みたいな感じですよ。」
「へぇ~、なるほど!」

エイダさんは話してみると意外と気さくな感じで、話しやすかったのが意外だった。王様の前ではもっとこう、堅苦しい感じだったからだ。案外、話好きなのかもしれない。というか、多分そうだろう。
ちょくちょく話しながら飛んでいると、アクアスの街が見えてきた。
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