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適正検査(後半)
しおりを挟む第四検査、鉄板が女の子に向かってせまる。
(そろそろ魔法をかけるのかな。)
そんな事を思いながらのんきに見ていると、全然魔法を使う様子がない。
(どうするつもりだ?まさか体で受け止めようというのか、無理だ、死んでしまう。)
その間にも猛スピードで女の子に鉄板がせまる。女の子は泣きそうになりながら恐怖と戦っていた。後数メートルで彼女と鉄板が衝突する。誰も気がついていないのか?彼女からは1ミリの魔力も感じない。
僕はその場でこっそりと魔法を唱えた。
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
鉄板が彼女の数ミリ手前で止まった。
彼女は拘束を外されるとその場に座り込んだ、僕には気づいてないみたいだ。泣いてる様にも見えたが検査を勝手に止めたにも関わらず、接近するのはあまりよくない。僕は速やかに次の検査へと向かった。
それから残り5つ、魔法や、座学、体術などの検査を終えると、結果が出るまで休憩との事だった。特にする事もなければ行くところもない僕は教室に戻って席に座る。ふとあの女の子の事が頭をよぎった。あの後の試験は大丈夫だったのだろうか、1つ後ろの組って事は隣のクラスかな、今は何してるんだろうなぁ。
「漣くん!だっけ?」
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