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4章 身体強化とその後のアレやコレ
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「お待たせいたしました」と声をかけられて、俺たちのちょっと恥ずかしい話は終わった。
「こちらは商品と弛緩薬の付属品に、本日の香りのレシピでございます。皆様の今後にお役立てください。」
スタッフさんにそう言われて商品を受け取り雑貨屋を出たが、この後はどうするのだろう。
そう思っていたところでメルヴィンが口を開いた。
「さて、用事も済んだしオレはギルドに戻って書類のチェックだ。アンジェラ、お前も明日の分の仕事はできるだけ終わらせとけよ。じゃあまた後でな。なるべく早く帰る。」
そう言ってギルドに向かったので、俺とジェイデン、二人で宿に戻ることになった。
「てことは、ジェイデンはこの後は宿の仕事か?」
「そうね。でもウチのスタッフはみんな優秀だから、そんなに時間はかからないわ。あとは厨房と相談するくらいかしら?シオンはどうするの?」
「俺は宿の業務の邪魔にならないなら、カップの付与を終わらせようかと思っている。どうかな?」
ついでに考えなくてはいけない事もあるし、ジェイデンの姿を見ながらだと捗りそうだ。
「もうしてくれるのね、ありがとう。」
「俺が言い出した宿代だからな。ちゃんと支払わないと。それとジェイデンに聞きたい事があるんだ。隠さずに答えてくれないか?」
「もちろんよ。でも改まって聞かれると緊張するわね…。」
「ごめん。でもきっと大事なことだから。」
今夜ことを振り返ったときに、後悔なんてさせたくない。
少しでも幸せな思い出にしてほしい。
「わかったわ。」
「なあ、ジェイデン。何がそんなに不安なんだ?メルヴィンも少し浮き足立っていると思ったが、あなたからは怯えのようなものも感じる。俺に抱かれるのは怖いか?たとえ身体を繫げられなくても、あなたを嫌いになったりしないよ。」
「違います!そうじゃないんだ!」
彼が声を荒げるなんてよっぽどじゃないか。
心を落ち着けてもらえるように、穏やかに名を呼ぶ。
「ジェイデン。大丈夫、ゆっくり話して。」
「っはぁ。…………はい。……わたしはこの身に他人を受け入れたことはないけれど、けっ、汚されているから、何と言えば良いか…申し訳ないというか、自信が…ありません。全てをシオンに捧げたいのに、わたしには捧げる価値があるのか、その……躊躇ってしまうのです。」
「あのな、ジェイデン。騎士になった頃のあなたに出会ったとしても、俺はきっと今のような愛しさを感じないと思う。あなたが話してくれた事件は起きないに越した事はなかった。でも俺は、俺が出会ったジェイデンが愛しい。辛い思いや、苦しい思いを経験しても、穏やかで優しい本質を失わないあなたが尊いと思うんだ。靭やかで美しいと思うんだ。だから価値が無いなんて二度と思わないでくれ、俺の愛しい人。」
「シオン……。」
泣かないで、ジェイデン。
「ごめん、今日もハンカチ持ってないんだ。」
「ふふっ!大丈夫。今日も自分で持っているよ。」
「ね、ジェイデン。恥ずかしいけど俺はジェイデンとメルヴィン、二人を知るたびに惹かれているんだ。出会ってまだ2日だろ?これから一生、一緒にいたら俺はどうなるんだろうな?」
「わたしもです。きっとメルヴィンも。これからどうなるのでしょうね?君が囲う相手が増えても変わらずに惹かれるのでしょうけれど。」
「やっぱり増えるかな……。」
俺が地位の確立を目指すのは二人のためだけど、二人だけじゃ済まなくなるんだろうな。
「確実にね。いろんな人間が、たくさん寄ってきますよ。いざとなったら、君が本気で嫌がる人なんてわたしとメルヴィンで蹴散らしてあげます。でも、しばらくは3人で……ね?」
「ん、ありがとうジェイデン。だいすき。キスしたい。今は外だし我慢するから、代わりに手を繋いで帰ろう?」
「ええ。嬉しいです。帰り道が残り少ないのが残念なくらい。」
ゆっくり歩いて宿に帰り、仕事中のジェイデンを眺めながらカップに魔法を付与していく。
作業をしながら今夜の二人の衣装を考えたが、最初からベビードールやテディはとばし過ぎかと思って今回は見送った。
そうするとどんな物が良いかすごく悩む。
婚姻した初夜ではないし、衣装は俺が用意する必要はないのかもしれない。
でも初夜は旦那様の好みの衣装を身に着けるとジェイデンが言っていたからな……。
彼はそういうものに憧れがありそうだが、まだ俺の好みのを把握できていないと思う。
それに二人のサイズだと既製品じゃなくてオーダーになるだろうから今夜には間に合わない。
俺との初めては一度だけだし、できることなら喜んでほしい。
しかしジェイデンは良いが、メルヴィンが難しい。
どんな物なら喜んで着てくれるのか。
兄弟の仲も良いし、色違いか同じ生地でデザイン違いを好みそうな気もする。
ジェイデンとの扱いの差を気にしていたしな…。
そこに俺の好みの服という要素が加わると、さらに難しい。
状況が雑貨屋の香り選びのときと逆になったが、それもまた楽しい。
結局、二人それぞれに白、黒、赤の3色の衣装を用意して、選んでもらう事にした。
俺もまだ彼らの好みを分かっていないし、昼間の香りと一緒で複数枚あっても気分に合わせて全部着てもらえば良いだけだ。
付与を終えて部屋に戻り、衣装を準備する。
ちなみに俺は、暑いし脱ぐのが楽なので甚平だ。
浴衣は寝間着なので今は着ない。
今日の夕食は宿ではなく、彼らの部屋で食べる事になったからな。
そのまま二人が呼びに来てくれるのを静かに待った。
「こちらは商品と弛緩薬の付属品に、本日の香りのレシピでございます。皆様の今後にお役立てください。」
スタッフさんにそう言われて商品を受け取り雑貨屋を出たが、この後はどうするのだろう。
そう思っていたところでメルヴィンが口を開いた。
「さて、用事も済んだしオレはギルドに戻って書類のチェックだ。アンジェラ、お前も明日の分の仕事はできるだけ終わらせとけよ。じゃあまた後でな。なるべく早く帰る。」
そう言ってギルドに向かったので、俺とジェイデン、二人で宿に戻ることになった。
「てことは、ジェイデンはこの後は宿の仕事か?」
「そうね。でもウチのスタッフはみんな優秀だから、そんなに時間はかからないわ。あとは厨房と相談するくらいかしら?シオンはどうするの?」
「俺は宿の業務の邪魔にならないなら、カップの付与を終わらせようかと思っている。どうかな?」
ついでに考えなくてはいけない事もあるし、ジェイデンの姿を見ながらだと捗りそうだ。
「もうしてくれるのね、ありがとう。」
「俺が言い出した宿代だからな。ちゃんと支払わないと。それとジェイデンに聞きたい事があるんだ。隠さずに答えてくれないか?」
「もちろんよ。でも改まって聞かれると緊張するわね…。」
「ごめん。でもきっと大事なことだから。」
今夜ことを振り返ったときに、後悔なんてさせたくない。
少しでも幸せな思い出にしてほしい。
「わかったわ。」
「なあ、ジェイデン。何がそんなに不安なんだ?メルヴィンも少し浮き足立っていると思ったが、あなたからは怯えのようなものも感じる。俺に抱かれるのは怖いか?たとえ身体を繫げられなくても、あなたを嫌いになったりしないよ。」
「違います!そうじゃないんだ!」
彼が声を荒げるなんてよっぽどじゃないか。
心を落ち着けてもらえるように、穏やかに名を呼ぶ。
「ジェイデン。大丈夫、ゆっくり話して。」
「っはぁ。…………はい。……わたしはこの身に他人を受け入れたことはないけれど、けっ、汚されているから、何と言えば良いか…申し訳ないというか、自信が…ありません。全てをシオンに捧げたいのに、わたしには捧げる価値があるのか、その……躊躇ってしまうのです。」
「あのな、ジェイデン。騎士になった頃のあなたに出会ったとしても、俺はきっと今のような愛しさを感じないと思う。あなたが話してくれた事件は起きないに越した事はなかった。でも俺は、俺が出会ったジェイデンが愛しい。辛い思いや、苦しい思いを経験しても、穏やかで優しい本質を失わないあなたが尊いと思うんだ。靭やかで美しいと思うんだ。だから価値が無いなんて二度と思わないでくれ、俺の愛しい人。」
「シオン……。」
泣かないで、ジェイデン。
「ごめん、今日もハンカチ持ってないんだ。」
「ふふっ!大丈夫。今日も自分で持っているよ。」
「ね、ジェイデン。恥ずかしいけど俺はジェイデンとメルヴィン、二人を知るたびに惹かれているんだ。出会ってまだ2日だろ?これから一生、一緒にいたら俺はどうなるんだろうな?」
「わたしもです。きっとメルヴィンも。これからどうなるのでしょうね?君が囲う相手が増えても変わらずに惹かれるのでしょうけれど。」
「やっぱり増えるかな……。」
俺が地位の確立を目指すのは二人のためだけど、二人だけじゃ済まなくなるんだろうな。
「確実にね。いろんな人間が、たくさん寄ってきますよ。いざとなったら、君が本気で嫌がる人なんてわたしとメルヴィンで蹴散らしてあげます。でも、しばらくは3人で……ね?」
「ん、ありがとうジェイデン。だいすき。キスしたい。今は外だし我慢するから、代わりに手を繋いで帰ろう?」
「ええ。嬉しいです。帰り道が残り少ないのが残念なくらい。」
ゆっくり歩いて宿に帰り、仕事中のジェイデンを眺めながらカップに魔法を付与していく。
作業をしながら今夜の二人の衣装を考えたが、最初からベビードールやテディはとばし過ぎかと思って今回は見送った。
そうするとどんな物が良いかすごく悩む。
婚姻した初夜ではないし、衣装は俺が用意する必要はないのかもしれない。
でも初夜は旦那様の好みの衣装を身に着けるとジェイデンが言っていたからな……。
彼はそういうものに憧れがありそうだが、まだ俺の好みのを把握できていないと思う。
それに二人のサイズだと既製品じゃなくてオーダーになるだろうから今夜には間に合わない。
俺との初めては一度だけだし、できることなら喜んでほしい。
しかしジェイデンは良いが、メルヴィンが難しい。
どんな物なら喜んで着てくれるのか。
兄弟の仲も良いし、色違いか同じ生地でデザイン違いを好みそうな気もする。
ジェイデンとの扱いの差を気にしていたしな…。
そこに俺の好みの服という要素が加わると、さらに難しい。
状況が雑貨屋の香り選びのときと逆になったが、それもまた楽しい。
結局、二人それぞれに白、黒、赤の3色の衣装を用意して、選んでもらう事にした。
俺もまだ彼らの好みを分かっていないし、昼間の香りと一緒で複数枚あっても気分に合わせて全部着てもらえば良いだけだ。
付与を終えて部屋に戻り、衣装を準備する。
ちなみに俺は、暑いし脱ぐのが楽なので甚平だ。
浴衣は寝間着なので今は着ない。
今日の夕食は宿ではなく、彼らの部屋で食べる事になったからな。
そのまま二人が呼びに来てくれるのを静かに待った。
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