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閉じ込められたら襲われた
03 ※
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◇◇ランドルフ◇◇
今更ながらジーンの感情を蔑ろにしてしまったことに気付かされた。
自らの想いが拒否されるのを怖がったばかりに、何ということを。
ジルの言う通り、誤解されていたらと思うと恐ろしい。
いや、誤解ならば弁明すればわかってもらえるかもしれない。
見た目に反してジーンはちゃんと話を聞いてくれる男だ。
だが…。
「パーティを脱退すると言われたらどう慰留すれば…。」
私の呟きにジルの顔色が変わった。
「それは!…いや、ジーンの情に訴えるしかないが、きっと彼は我らの前から去るだろうな。」
「やはりそう思うか。」
ジーンは煩わしいことを嫌厭している。
何やら前の職に就いていたときに一悶着あったらしいのだ。
そのせいでパーティ結成の説得に苦労した。
何日も熱心に誘い、やっと共に居られるようになった。
それだけで十分幸せだったのに、ジーンに愛されたいと欲をかいた私たちが愚かだったのだ。
だが今更彼を失うなど耐えられん。
どうにかして彼を懐柔したいが……。
いや、やはり愚直に愛を乞うしかあるまい。
愛する者に誠実に向き合うのは当然のことだ。
決意を新たにしていると、ジルから声がかかった。
「ランディよ、我らが最も恐れることは何だ?避けねばならないことは?」
「それは…………ジーンに軽蔑され、私たちのもとから去られることだ。」
考えたくもないが、このままではそうなってしまうだろう。
「そうだ。きっと彼は別れを選ぶだろう。だが!それでは我らの7日間は無駄骨だ!本懐も遂げずに好いた男に捨てられるなど、我慢ならん!!お前はどうだ?」
「私は……私はこれからもジーンと共にありたい!はっ伴侶として!!」
そうだ、私はジーンと離れたくない。
みっともなくても、疎まれても、離れたくない。
「伴侶っ!?……いや、そうだな。そうなれたならどんなに良いか。だからこそジーンに我らの良さを知ってもらうのだ。それを突破口に、処理用の道具扱いでも構わないから側に置いてくれと縋ろうと思う。」
思いもよらないジルの言葉に思考が止まってしまった。
あの誇り高いジルが道具などと!
「わたしはジーンに夜這いをかける!一度きりでも…いや、あわよくばこの先も…。」
「じ、ジル、それは…。」
「分かっている。取り返しがつかぬほど嫌われるかもしれないとな。だが勝算はゼロではない。」
「それは本当なのか?」
そうであれば私もジーンと…。
いや、夜這いという名の強姦は駄目だ。
だが彼と繋がりたい思いは断ち切れそうにない。
「思い出してみろ。頻回にではないが、ジーンは定期的に娼館に通っていただろう。選ぶのは女が多いが幾度か男も相手をしていた。その役を与えてもらえば良い。娼婦にも男娼にも負けぬ奉仕と献身で、我らに情けをかけてもらうのだ。」
奉仕と献身…。
「それならば…。」
私とジル、どちらだろうか…ゴクリと喉が鳴った。
ジルと頷きあってジーンの下へ行き、身に着けているものを脱いでそっとブランケットを退ける。
そのまま露わになった彼のまだ柔らかい中心に唇を寄せた。
このとき私は失念していた。
私もジルも、ジーンのことになるとまともな思考ができなくなり、平常時のように判断できなくなることを。
◇◇ジルベルト◇◇
ランディと二人揃って服を脱ぎ、規則正しい寝息をたてるジーンを起こさないようにベッドに侍る。
静かにブランケットを剥ぎ取り見つめる彼の中心は、まだ兆していないがそれでも堂々と存在を主張している。
袋も申し分ない重量感で、たっぷりと子種を注がれることを想像すると後ろが疼く。
はやくわたしの中に思う存分注いで欲しい。
たとえ注がれても男の腹では子は成せないが、それでも…と思わずにはいられない。
魔道具を使えばジーンとわたしでも子は持てるが、それは後だ。
今はただ目の前の愛しい男のことだけ…。
吸い寄せられるようにジーンの中心に近づき唇を捧げる。
反対側ではランディも同じことをしていた。
男の象徴に口づけるなど想像もしなかったから、唇で他人のモノに触れたのは初めてだ。
多分ランディもそうだろう。
それがジーンだと思うと嫌悪など微塵も感じず、ただ歓喜だけがあった。
静かな空間に響くのはちゅ、ちゅう、というジーンを啄む音と彼の健やかな寝息のみ。
夢中でジーンの中心に吸い付き、雄々しく勃ち上がったものにむしゃぶりつきたいのを我慢する。
このままではランディの唇に触れてしまうかもしれない。
男も女も抱いたことはあるが、唇を許したことはない。
最初に唇を交わすのはジーンが良い。
名残惜しいが屹立をランディにひとまず譲り、双玉を収める袋に舌を這わせた。
今更ながらジーンの感情を蔑ろにしてしまったことに気付かされた。
自らの想いが拒否されるのを怖がったばかりに、何ということを。
ジルの言う通り、誤解されていたらと思うと恐ろしい。
いや、誤解ならば弁明すればわかってもらえるかもしれない。
見た目に反してジーンはちゃんと話を聞いてくれる男だ。
だが…。
「パーティを脱退すると言われたらどう慰留すれば…。」
私の呟きにジルの顔色が変わった。
「それは!…いや、ジーンの情に訴えるしかないが、きっと彼は我らの前から去るだろうな。」
「やはりそう思うか。」
ジーンは煩わしいことを嫌厭している。
何やら前の職に就いていたときに一悶着あったらしいのだ。
そのせいでパーティ結成の説得に苦労した。
何日も熱心に誘い、やっと共に居られるようになった。
それだけで十分幸せだったのに、ジーンに愛されたいと欲をかいた私たちが愚かだったのだ。
だが今更彼を失うなど耐えられん。
どうにかして彼を懐柔したいが……。
いや、やはり愚直に愛を乞うしかあるまい。
愛する者に誠実に向き合うのは当然のことだ。
決意を新たにしていると、ジルから声がかかった。
「ランディよ、我らが最も恐れることは何だ?避けねばならないことは?」
「それは…………ジーンに軽蔑され、私たちのもとから去られることだ。」
考えたくもないが、このままではそうなってしまうだろう。
「そうだ。きっと彼は別れを選ぶだろう。だが!それでは我らの7日間は無駄骨だ!本懐も遂げずに好いた男に捨てられるなど、我慢ならん!!お前はどうだ?」
「私は……私はこれからもジーンと共にありたい!はっ伴侶として!!」
そうだ、私はジーンと離れたくない。
みっともなくても、疎まれても、離れたくない。
「伴侶っ!?……いや、そうだな。そうなれたならどんなに良いか。だからこそジーンに我らの良さを知ってもらうのだ。それを突破口に、処理用の道具扱いでも構わないから側に置いてくれと縋ろうと思う。」
思いもよらないジルの言葉に思考が止まってしまった。
あの誇り高いジルが道具などと!
「わたしはジーンに夜這いをかける!一度きりでも…いや、あわよくばこの先も…。」
「じ、ジル、それは…。」
「分かっている。取り返しがつかぬほど嫌われるかもしれないとな。だが勝算はゼロではない。」
「それは本当なのか?」
そうであれば私もジーンと…。
いや、夜這いという名の強姦は駄目だ。
だが彼と繋がりたい思いは断ち切れそうにない。
「思い出してみろ。頻回にではないが、ジーンは定期的に娼館に通っていただろう。選ぶのは女が多いが幾度か男も相手をしていた。その役を与えてもらえば良い。娼婦にも男娼にも負けぬ奉仕と献身で、我らに情けをかけてもらうのだ。」
奉仕と献身…。
「それならば…。」
私とジル、どちらだろうか…ゴクリと喉が鳴った。
ジルと頷きあってジーンの下へ行き、身に着けているものを脱いでそっとブランケットを退ける。
そのまま露わになった彼のまだ柔らかい中心に唇を寄せた。
このとき私は失念していた。
私もジルも、ジーンのことになるとまともな思考ができなくなり、平常時のように判断できなくなることを。
◇◇ジルベルト◇◇
ランディと二人揃って服を脱ぎ、規則正しい寝息をたてるジーンを起こさないようにベッドに侍る。
静かにブランケットを剥ぎ取り見つめる彼の中心は、まだ兆していないがそれでも堂々と存在を主張している。
袋も申し分ない重量感で、たっぷりと子種を注がれることを想像すると後ろが疼く。
はやくわたしの中に思う存分注いで欲しい。
たとえ注がれても男の腹では子は成せないが、それでも…と思わずにはいられない。
魔道具を使えばジーンとわたしでも子は持てるが、それは後だ。
今はただ目の前の愛しい男のことだけ…。
吸い寄せられるようにジーンの中心に近づき唇を捧げる。
反対側ではランディも同じことをしていた。
男の象徴に口づけるなど想像もしなかったから、唇で他人のモノに触れたのは初めてだ。
多分ランディもそうだろう。
それがジーンだと思うと嫌悪など微塵も感じず、ただ歓喜だけがあった。
静かな空間に響くのはちゅ、ちゅう、というジーンを啄む音と彼の健やかな寝息のみ。
夢中でジーンの中心に吸い付き、雄々しく勃ち上がったものにむしゃぶりつきたいのを我慢する。
このままではランディの唇に触れてしまうかもしれない。
男も女も抱いたことはあるが、唇を許したことはない。
最初に唇を交わすのはジーンが良い。
名残惜しいが屹立をランディにひとまず譲り、双玉を収める袋に舌を這わせた。
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