閉じ込められたらくっついた

おりく

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初恋の行方

09 ※

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◇◇ミハエル◇◇

愛する人と迎える朝は小鳥の囀りではじまる…なんて思うほど初心ではありませんし、夢も見てはいませんでした。

でも!まさか!尻孔から漏れ出たジーンの子種が肌を伝うゾワリとした感覚で目覚めることになるなんてっ!

………わたしには予想もできないことでした。

「よがり狂え」と言われ、その言葉のとおりになったわたしに、ジーンは三度子種を注いでくれました。
その間にわたしが達した回数は数えられません。

優しい男性になってくれたことは嬉しいのです。
癒やしの魔力のおかげで目覚めることができ、ジーンの寝顔を見ることができています。
今も眠りながらわたしを抱きしめてくれていますし、それはとても幸せなことです。

でもわたしの子種まで回復させてしまうのはどうなのでしょうか…。
何度果てても終わりが見えない行為は一歩間違えれば拷問です。

こんなことを考えるようになるなんて、たった一晩でわたしも贅沢になったものです。

様々な思いを抱えて悶えているとジーンが身動ぎしました。
どうやら起こしてしまったようで、ゆっくりとアイスブルーの瞳が姿を現します。

寝ているときの少し幼い表情から、いつもの野性味のある精悍な顔つきへ。
どんなジーンも素敵です。

「おはようさん。ちゅ、身体は大丈夫か?」

「ええ、大事ないです。それと、おはようございます。」

おはようのキスに舞い上がりそうですが、お尻のことは秘密です。

「朝飯はどうする?怠けりゃここに運ばせるか?」

「いえ、食堂に行きます。それがジーンが居るときの約束でしょう?」

以前は存在を秘されていたジーンと一緒に食卓を囲むことが難しかったので、できるだけ揃って食事をするのが皆の楽しみなのです。
このときは普段侍従のように振る舞うギュンターお父さまも一緒に席に着きます。

「今日くらい構わねえだろうに、律儀なこって。じゃあ起きようかね。」

ベッドから降りて立ち上がったジーンのきゅっと締まったお尻も素敵です。
思わず目で追ってしまいました。

「どうした、オレの尻なんか見て。別に突っ込みたいワケでもないんだろ?」

それはそのとおりです。
触れてみたいとは思いますが。

「え…と、ジーンはお尻まで素敵だな…と思って…ひゃぁ!」

「どうした?」

「たすけて、ジーン。動けなっ…。ぁんっ!」

ジーンに続いてベッドから降りようとしたのですが、足が動いておらず、上体から床に落ちてしまいました。
お、お尻からもとろりとしたものがっ…!

「エロ過ぎだぜ、ミカ。こりゃあ朝っぱらから目に毒だ。よっと。しかし回復させながらヤってたハズなのにおかしいな…。」

怪訝な表情をしながらも、わたしを抱き上げて魔法で身体を清めてくれます。
でもわたしにはなった原因に何となく心当たりがあります。
おそらく、ジーンに抱かれた証を身体に残しておきたい…と願ったからだと思います。

普通の人なら他人の魔力で回復される場所を選択することなど不可能です。
しかしながら、これでもわたしは猛者の集団であるサウザンライトで一二を争う魔法の使い手です。
癒やしの魔力を誘導できても不思議ではありません。

考えをまとめている間に、ジーンがわたしの身支度まで整えてくれました。
感謝と、やはり朝食は自室でとることを伝えようとしましたが、ニヤリとしたジーンに阻止されて輝く笑顔で宣言されました。

「さあ、食堂へ行こうか。どうなるか楽しみだな!」

歩けないわたしを抱き上げ、楽しそうに笑いながら歩くジーンに使用人たちが驚いています。

食堂ではクラウス父上さまギュンターお父さまサリヤ歳上の義妹に生暖かい視線を向けられ、ヴォルフラム義弟には泣かれ、夫となるジーンに抱かれたままジルとランディに給餌されることとなりました。

この日はジーンとジルとランディが代わる代わるわたしを抱き上げて運んでくれました。
それはもう恥ずかしかったのですが、改めて四人で上手くやって行けそうで安堵しました。

そのせいでわたしが三人の若いお婿さんを迎える…という誤報が広まってしまったのには困ってしまいましたが。
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