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幕間 壱
登場人物紹介 その壱
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【明智凛→荒木凛】……明智光秀の長女
1人目の『大罪人の娘』、前編、本編通じての主人公。
明智光秀の亡き妻・熙子の血を濃く受け継ぐ、光秀最愛の娘。少女の頃から自分の生き方を探し続けている独特な女性。父譲りの賢さに加え、物事の本質を見抜く鋭い洞察力を持つ一方、感受性が強く、思いやりがあって優しい反面、感情の起伏が激しい。
野心とは無縁で無欲な人物だが、やがて戦国乱世に終止符を打つ女帝の誕生に深く関わることになる。
[史実]織田信長の命令で荒木村次に嫁ぐも、謀反によって離縁し明智家に戻る。その後、左馬助と再婚。山崎の戦いの後、死んだという記録はない。
【阿国】……凛の侍女頭
前編、本編通じての視点人物の一人。凛より10歳以上年長で、第一の親友。戦災孤児。親戚から虐待された過去があり、彼女の性格に暗い影を落としている。
類まれな智謀を持ち、桶狭間の戦いの本質を見事に見抜いてみせた。彼女に注目した光秀は、親戚を罠に嵌めて奪い取り、凛の侍女とすることで辛い虐待生活から救い出す。やがて、自分を救ってくれた光秀への秘められた想いを抱くようになった。
【比留】……凛の侍女
凛と同年代で、第二の親友。阿国と同じく戦災孤児。南蛮人に奴隷として売られるところを凛に買い取られた過去を持つ。自分を救ってくれた凛を強く慕っている。
【明智左馬助】……明智光秀の家臣
光秀が最も信頼した家臣。凛が幼いときから兄のように慕い、やがて愛した人物。本編から本格的に登場。
[史実]秀満、光春とも。荒木家を離縁された凛と再婚。山崎の戦いの後、自害したという記録こそあるものの、首は上がっていない。
【明智光秀】……凛の父
『戦国乱世に終止符を打ち、平和な世を達成したい』。この使命を全うするために生きると誓い、同じ志を持つ織田信長を主君に選んで実質的なナンバー2となる。当代随一の切れ者であり、目的のためなら手段を選ばない策略家の側面も持つ。強大な武力を得るために摂津国を手に入れようと策略を巡らし、凛の運命を大きく変えた。
[史実]最初は幕府の家臣であったが、信長に共感し以後は信長を主君と仰ぐ。姉川の戦い、比叡山焼き討ちなどで活躍し、坂本城や福智山城などを築いた。歴史書では本能寺の変の首謀者とされ、山崎の戦いで羽柴秀吉に敗北した後に落武者狩りに合って殺されたとされる。首は京都で晒されたが、損傷がひどく本物かどうか誰にも分からなかったらしい。
【明智熙子←妻木熙子】……凛の母
[史実]明智家の親戚・妻木一族の出身。周辺一帯で随一の美女であったと記録されている。熙子の容姿と並外れた純粋さに一目惚れした光秀が、妻になって欲しいと乞い願ったほど。信長の実質的なナンバー2として絶大な富と権力を手に入れた光秀であったが、妻の熙子を一途に愛していたと伝わっている。不治の病に侵され、凛がまだ幼いときに病死。
【荒木村重】……凛の岳父
摂津国の大名に任命されるが、これは光秀の策略であった。本編から本格的に登場。
[史実]摂津国の独立領主・池田勝正の家臣に過ぎなかったが、何者かの導きで幕府に対して謀反を起こし、やがて池田一族を乗っ取った。勝正を好んでいたはずの信長が、なぜ謀反人を大名に出世させたかは未だ謎に包まれている。やがて信長に対しても謀反を起こす。
【荒木村次】……凛の夫、荒木村重の長男
本編から本格的に登場。
[史実]凛の最初の夫だが、父・村重の謀反によって離縁となる。以後、父と共に尼崎城で戦い、落ちると逃亡した。
【織田信長】……実質的な天下人
『戦国乱世に終止符を打ち、平和な世を達成したい』。この志を貫き、電光石火の戦略で勝利し続けた戦争の天才。正義感が強く短気であるが、非常に計算高い一面も持つ。
[史実]その類まれなる実力によって実質的な天下人となる。しかし志半ばにして本能寺の変により死亡。
【織田信長の愛娘】
凛と同じ、美しく鋭い目を持つ女性。姪であるにも関わらず、信長が唯一、手元に置いて大切に育てた愛娘。
[史実]信長の妹を妻に迎えた遠山直廉の娘。実の子供に加え、同じ信長の姪で、お市の3人の娘・茶々(淀殿、秀吉の側室)、お初、お江(徳川幕府3代将軍家光の母)でさえ信長は手元に置いていないことから、実の子供以上の愛情を注がれたことは容易に想像が付く。15歳で武田信玄の息子、四郎勝頼へ嫁いで武田家の次期当主・信勝を産む。夫婦仲は非常に良かったと伝わっているが、わずか21歳で謎の死を遂げた。龍勝院という戒名が残っているものの、不思議なことに長野県にある龍勝寺とは全く関係がない。よほど都合が悪かったのか、どの寺に入ったかなどの記録も歴史書から抹消され、加えて息子の難産で死んだと事実まで捏造されている謎多き女性。
【木下秀吉→羽柴秀吉→豊臣秀吉】……織田信長の家臣
明智光秀に匹敵する実力の持ち主。その正体は第参章で明かされる。
[史実]信長の家臣として多くの戦いで活躍し出世する。本能寺の変後は、山崎、賤ケ岳の戦いに勝利し天下人となる。
1人目の『大罪人の娘』、前編、本編通じての主人公。
明智光秀の亡き妻・熙子の血を濃く受け継ぐ、光秀最愛の娘。少女の頃から自分の生き方を探し続けている独特な女性。父譲りの賢さに加え、物事の本質を見抜く鋭い洞察力を持つ一方、感受性が強く、思いやりがあって優しい反面、感情の起伏が激しい。
野心とは無縁で無欲な人物だが、やがて戦国乱世に終止符を打つ女帝の誕生に深く関わることになる。
[史実]織田信長の命令で荒木村次に嫁ぐも、謀反によって離縁し明智家に戻る。その後、左馬助と再婚。山崎の戦いの後、死んだという記録はない。
【阿国】……凛の侍女頭
前編、本編通じての視点人物の一人。凛より10歳以上年長で、第一の親友。戦災孤児。親戚から虐待された過去があり、彼女の性格に暗い影を落としている。
類まれな智謀を持ち、桶狭間の戦いの本質を見事に見抜いてみせた。彼女に注目した光秀は、親戚を罠に嵌めて奪い取り、凛の侍女とすることで辛い虐待生活から救い出す。やがて、自分を救ってくれた光秀への秘められた想いを抱くようになった。
【比留】……凛の侍女
凛と同年代で、第二の親友。阿国と同じく戦災孤児。南蛮人に奴隷として売られるところを凛に買い取られた過去を持つ。自分を救ってくれた凛を強く慕っている。
【明智左馬助】……明智光秀の家臣
光秀が最も信頼した家臣。凛が幼いときから兄のように慕い、やがて愛した人物。本編から本格的に登場。
[史実]秀満、光春とも。荒木家を離縁された凛と再婚。山崎の戦いの後、自害したという記録こそあるものの、首は上がっていない。
【明智光秀】……凛の父
『戦国乱世に終止符を打ち、平和な世を達成したい』。この使命を全うするために生きると誓い、同じ志を持つ織田信長を主君に選んで実質的なナンバー2となる。当代随一の切れ者であり、目的のためなら手段を選ばない策略家の側面も持つ。強大な武力を得るために摂津国を手に入れようと策略を巡らし、凛の運命を大きく変えた。
[史実]最初は幕府の家臣であったが、信長に共感し以後は信長を主君と仰ぐ。姉川の戦い、比叡山焼き討ちなどで活躍し、坂本城や福智山城などを築いた。歴史書では本能寺の変の首謀者とされ、山崎の戦いで羽柴秀吉に敗北した後に落武者狩りに合って殺されたとされる。首は京都で晒されたが、損傷がひどく本物かどうか誰にも分からなかったらしい。
【明智熙子←妻木熙子】……凛の母
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【荒木村重】……凛の岳父
摂津国の大名に任命されるが、これは光秀の策略であった。本編から本格的に登場。
[史実]摂津国の独立領主・池田勝正の家臣に過ぎなかったが、何者かの導きで幕府に対して謀反を起こし、やがて池田一族を乗っ取った。勝正を好んでいたはずの信長が、なぜ謀反人を大名に出世させたかは未だ謎に包まれている。やがて信長に対しても謀反を起こす。
【荒木村次】……凛の夫、荒木村重の長男
本編から本格的に登場。
[史実]凛の最初の夫だが、父・村重の謀反によって離縁となる。以後、父と共に尼崎城で戦い、落ちると逃亡した。
【織田信長】……実質的な天下人
『戦国乱世に終止符を打ち、平和な世を達成したい』。この志を貫き、電光石火の戦略で勝利し続けた戦争の天才。正義感が強く短気であるが、非常に計算高い一面も持つ。
[史実]その類まれなる実力によって実質的な天下人となる。しかし志半ばにして本能寺の変により死亡。
【織田信長の愛娘】
凛と同じ、美しく鋭い目を持つ女性。姪であるにも関わらず、信長が唯一、手元に置いて大切に育てた愛娘。
[史実]信長の妹を妻に迎えた遠山直廉の娘。実の子供に加え、同じ信長の姪で、お市の3人の娘・茶々(淀殿、秀吉の側室)、お初、お江(徳川幕府3代将軍家光の母)でさえ信長は手元に置いていないことから、実の子供以上の愛情を注がれたことは容易に想像が付く。15歳で武田信玄の息子、四郎勝頼へ嫁いで武田家の次期当主・信勝を産む。夫婦仲は非常に良かったと伝わっているが、わずか21歳で謎の死を遂げた。龍勝院という戒名が残っているものの、不思議なことに長野県にある龍勝寺とは全く関係がない。よほど都合が悪かったのか、どの寺に入ったかなどの記録も歴史書から抹消され、加えて息子の難産で死んだと事実まで捏造されている謎多き女性。
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