56 / 65
第肆章 武器商人の都、京都炎上の章
第五十三節 京都への警告であった比叡山焼き討ち
しおりを挟む
「織田信長が未曾有の大軍を率いて、この京の都を焼き討ちにするらしい」
この知らせに、京の都に住む人々は天地がひっくり返るほどの衝撃を受けた。
過去の記憶が甦って来る。
2年前。
比叡山を焼き尽くす炎が、東の空を真っ赤に染めた日のことだ。
口々にこう言っていた。
「あれは……
延暦寺の方角では?」
「まさか!
高野山[現在の和歌山県高野町]と並ぶほどの聖地である比叡山を焼き討ちにしていると!?」
「織田信長め!
あの細川政元[数十年前に比叡山を焼き討ちにした武将のこと]に続き、まさに第六天魔王[仏教の敵のこと]の如き所業を!」
「細川政元?
ここ京の都の邸宅で行水[風呂のこと]の最中に『暗殺』された管領[将軍に続く幕府のナンバー2の要職]のことか?」
「暗殺ではない!
神仏が天罰を下したのじゃ!
信長にもいずれ、同じ天罰が下ることだろう」
それから2年が経ち……
あの日の光景が、今度は己の身に降り掛かろうとしている。
口々にこう言い始めた。
「比叡山では足りず、この京の都も火の海にするつもりだと!?」
「馬鹿な!
信長は、この世に終末を齎したいのか!」
こうして……
京の都の主だった人々は京都所司代の屋敷へと大挙して押しかけたのである。
◇
京都所司代・村井貞勝。
地位もなく、貧しく、無名の家に産まれた男でありながら……
優れた行政手腕を織田信長に見出されると瞬く間に出世し、京の都の治安維持を一手に担う要職にまで抜擢された。
「村井?
誰だそれは?
田舎大名の、そのまた家来のことなど知るわけがなかろう。
佐久間、林、柴田ならかろうじて聞いたことはあるが、村井なんて聞いたことすらないぞ?」
最初こそ京の都に住む人々から軽蔑の目で見られていたが……
治安維持に加えて朝廷、公家[貴族のこと]、寺社、商人との窓口も務め、それぞれで発生する様々な揉め事を一つ一つ解決させていく『手腕』には誰もが一目置かざるを得なくなっていく。
「信長の暴挙を止めるには、村井の力に頼るしかない」
人々からこう思われるほどに村井貞勝の名前は轟いていたのだ。
◇
「所司代様。
織田信長様が京の都に火を放つと聞きましたが……
真にございましょうか?」
慌てふためく京の都の主だった人々に比べ、貞勝は非常に落ち着いている。
「おぬしたちは……
2年前の『警告』を忘れたわけではあるまい?」
「警告とは何のことで?」
「比叡山を焼き尽くす炎が、東の空を真っ赤に染めた日のことよ」
「……」
「信長様はすべてご存知であられた。
おぬしたち京の都の武器商人たちが、信長様の敵に兵糧や武器弾薬を流していたことをな」
「……」
「信長様は何度も仰せであったではないか。
『京の都に巣食う屑ども。
わしは……
京の都に、土倉[モノを担保としてお金を貸す業者のこと]を生業とする薄汚い集団が数百も存在していることを知った。
随分と高い利息で民に銭[お金]を貸し、利息を払えなくなれば武装した者に踏み込ませて家の中の物をことごとく奪い、足りなければ家を取り上げ、妻や子供までも奪う暴挙に出ることも知った。
そして。
うぬらが築いた土色の倉の中には莫大な兵糧や武器弾薬があり……
勝って欲しいと思う側に流して、さらなる荒稼ぎに励んでいることも知った。
さらに。
儲けの一部を裏で幕府に収めていることもな』
と」
「……」
「それだけではないぞ。
信長様は、こうも仰せであった。
『京の都に巣食う屑ども。
わしの敵に兵糧や武器弾薬を流すことを直ちに止めよ。
うぬらは己の欲を満たすために争いの種を撒き散らし、帝[天皇のこと]が望む天下静謐[現在の近畿地方の平和のこと]の邪魔をしている。
東の空を見よ。
比叡山を焼き尽くす炎を見よ!
次はうぬらの番だぞ!
わしは……
うぬらがどれだけ屑であるかも知っている。
己ばかりを安全な場所に置き、他人ばかりを危険な場所に置いて将軍殺しという前代未聞の悪事まで働かせたこともな。
その傲慢な態度を改めず、あくまで天下静謐を邪魔し続けるのであれば……
日ノ本の中心として、千年の長きに亘って繁栄を極めた京の都であろうと、絶対に容赦はしない!
比叡山と同じく、京の都のすべてを火の海にしてやる』
とな」
「何と……」
「京の都の者たちよ。
おぬしたちは2年もの間、信長様のこの警告を無視し続けていたのだ」
「……」
◇
一人の土倉を生業とする者が、こんな主張を始めた。
「所司代様。
京の都で土倉を生業とする集団が数百も存在していることは事実ですが……
信長様の仰せの通りに生業を止めたとして、何を糧に生きていけば良いのでしょうか?」
「……」
「土倉を生業とする集団にも家族がおり、養っている者たちがいます。
全てを捨てて乞食になれと仰るので?」
「……」
「加えて。
信長様は、需要と供給の関係を無視されておいででは?」
「需要と供給の関係?」
「銭[お金]を借りたい『需要』があるからこそ、土倉を生業とする集団が栄えているのもまた事実です」
「……」
「高い利息によって苦しむ人々がいることも、事実ではありましょう。
だからと申して……
土倉を生業とする集団をすべて『悪』と見なすのもいかがなものかと存じます」
「……」
「止むを得ない事情もあるのでしょうが。
高い利息と知りながら銭[お金]を借りたわけですから、『自業自得』では?」
「……」
「それにも関わらず。
我ら土倉を生業とする集団だけを一方的に悪と見なし、全てを捨てて乞食になるか、それを怠ったから京の都を火の海にすると仰せで?
この京の都には数多くの女子や子供もいるのですぞ?
あまりに乱暴では?」
さすがの貞勝も苛立ちを見せた。
「一つ、問いたい」
「何でございましょう?」
「止むを得ない事情で高い利息と知りながら銭[お金]を借りるしかなく、その高い利息のせいで元金を返せず、借金地獄へと陥る者が『生ずる』であろうこと。
土倉を生業とする集団は……
そういう不幸が生ずることを分かっていながら、人々に借金を勧めているのか?」
「そ、それは」
「人を『騙す』行為と何の違いがある?」
「お言葉を返すようではありますが。
我らは、人を騙す行為などしておりません」
「ほう。
なぜ?」
「人を騙す行為とは……
偽りを教え、伝えることではありませんか。
我らは隠れてこそこそと高い利息を掛けてなどいません。
『正直』に相手へ伝えた上で、銭[お金]を貸しているのです」
「ははは!
物は言いようだな。
まあ良い。
それよりも。
おぬしは、尤もらしい話にすり替えることで『論点』をずらそうと必死に足掻いているようだが」
「……」
「論点をずらすことで、おぬしが何を守りたいのかが明らかになっているぞ?」
「……」
一人の土倉を生業とする者は、沈黙してしまった。
◇
「もう一度、繰り返すが。
信長様が最も問題にされていたのは……
天下静謐[現在の近畿地方の平和のこと]の『邪魔』をするなということ」
「……」
「信長様は、京の都におわす帝[天皇のこと]より京の都とその周辺の静謐[平和のこと]を守るよう仰せ付けられていた。
それにも関わらず!
おぬしたちは、信長様の敵に兵糧や武器弾薬を流している。
口先だけは従う素振りを見せながら……
隠れてこそこそとな。
わしは、その『理由』を分かっているぞ」
「……」
「これは、おぬしたち土倉を生業とする集団にとって死活問題となるからだ」
どういう意味なのだろうか?
◇
村井貞勝は的確に本質を突く。
「天下静謐が実現すれば、戦に必要な兵糧や武器弾薬の『価値』は下がっていく。
これはつまり、倉の中にある担保の価値も下がるということ。
結果、おぬしたちが倉を築くために投資した多額の銭[お金]は『回収』不可能となろう?」
「……」
「要するに。
天下静謐は、土倉の生業そのものを『崩壊』させてしまう……
だからおぬしたちは、必死に天下静謐の邪魔をしているのだ」
「……」
「戦をする理由を問うと……
皆、こう主張するらしい。
『侵略者から国を、家族を、愛する者を守るために必要なのじゃ。
予め脅威を排除するために必要なのじゃ』
などと」
「……」
「だが、それは『本質』ではない」
「……」
「戦をせざるを得ない状況に『追い込まれて』いるからよ」
「……」
「おぬしたちのような……
兵糧や武器弾薬などで銭[お金]を儲けている連中の『せい』でな」
【次節予告 第五十四節 酷い差別が存在していた京都】
万見仙千代は、京の都の中で存在する『格差』に目を付けます。
お金持ちの上流階級が住む上京と、そうでない人々が住む下京でした。
上京の人々は常に下京の人々を見下して差別し、下京の人々は常に上京の人々への敵愾心を燃やしていたのです。
この知らせに、京の都に住む人々は天地がひっくり返るほどの衝撃を受けた。
過去の記憶が甦って来る。
2年前。
比叡山を焼き尽くす炎が、東の空を真っ赤に染めた日のことだ。
口々にこう言っていた。
「あれは……
延暦寺の方角では?」
「まさか!
高野山[現在の和歌山県高野町]と並ぶほどの聖地である比叡山を焼き討ちにしていると!?」
「織田信長め!
あの細川政元[数十年前に比叡山を焼き討ちにした武将のこと]に続き、まさに第六天魔王[仏教の敵のこと]の如き所業を!」
「細川政元?
ここ京の都の邸宅で行水[風呂のこと]の最中に『暗殺』された管領[将軍に続く幕府のナンバー2の要職]のことか?」
「暗殺ではない!
神仏が天罰を下したのじゃ!
信長にもいずれ、同じ天罰が下ることだろう」
それから2年が経ち……
あの日の光景が、今度は己の身に降り掛かろうとしている。
口々にこう言い始めた。
「比叡山では足りず、この京の都も火の海にするつもりだと!?」
「馬鹿な!
信長は、この世に終末を齎したいのか!」
こうして……
京の都の主だった人々は京都所司代の屋敷へと大挙して押しかけたのである。
◇
京都所司代・村井貞勝。
地位もなく、貧しく、無名の家に産まれた男でありながら……
優れた行政手腕を織田信長に見出されると瞬く間に出世し、京の都の治安維持を一手に担う要職にまで抜擢された。
「村井?
誰だそれは?
田舎大名の、そのまた家来のことなど知るわけがなかろう。
佐久間、林、柴田ならかろうじて聞いたことはあるが、村井なんて聞いたことすらないぞ?」
最初こそ京の都に住む人々から軽蔑の目で見られていたが……
治安維持に加えて朝廷、公家[貴族のこと]、寺社、商人との窓口も務め、それぞれで発生する様々な揉め事を一つ一つ解決させていく『手腕』には誰もが一目置かざるを得なくなっていく。
「信長の暴挙を止めるには、村井の力に頼るしかない」
人々からこう思われるほどに村井貞勝の名前は轟いていたのだ。
◇
「所司代様。
織田信長様が京の都に火を放つと聞きましたが……
真にございましょうか?」
慌てふためく京の都の主だった人々に比べ、貞勝は非常に落ち着いている。
「おぬしたちは……
2年前の『警告』を忘れたわけではあるまい?」
「警告とは何のことで?」
「比叡山を焼き尽くす炎が、東の空を真っ赤に染めた日のことよ」
「……」
「信長様はすべてご存知であられた。
おぬしたち京の都の武器商人たちが、信長様の敵に兵糧や武器弾薬を流していたことをな」
「……」
「信長様は何度も仰せであったではないか。
『京の都に巣食う屑ども。
わしは……
京の都に、土倉[モノを担保としてお金を貸す業者のこと]を生業とする薄汚い集団が数百も存在していることを知った。
随分と高い利息で民に銭[お金]を貸し、利息を払えなくなれば武装した者に踏み込ませて家の中の物をことごとく奪い、足りなければ家を取り上げ、妻や子供までも奪う暴挙に出ることも知った。
そして。
うぬらが築いた土色の倉の中には莫大な兵糧や武器弾薬があり……
勝って欲しいと思う側に流して、さらなる荒稼ぎに励んでいることも知った。
さらに。
儲けの一部を裏で幕府に収めていることもな』
と」
「……」
「それだけではないぞ。
信長様は、こうも仰せであった。
『京の都に巣食う屑ども。
わしの敵に兵糧や武器弾薬を流すことを直ちに止めよ。
うぬらは己の欲を満たすために争いの種を撒き散らし、帝[天皇のこと]が望む天下静謐[現在の近畿地方の平和のこと]の邪魔をしている。
東の空を見よ。
比叡山を焼き尽くす炎を見よ!
次はうぬらの番だぞ!
わしは……
うぬらがどれだけ屑であるかも知っている。
己ばかりを安全な場所に置き、他人ばかりを危険な場所に置いて将軍殺しという前代未聞の悪事まで働かせたこともな。
その傲慢な態度を改めず、あくまで天下静謐を邪魔し続けるのであれば……
日ノ本の中心として、千年の長きに亘って繁栄を極めた京の都であろうと、絶対に容赦はしない!
比叡山と同じく、京の都のすべてを火の海にしてやる』
とな」
「何と……」
「京の都の者たちよ。
おぬしたちは2年もの間、信長様のこの警告を無視し続けていたのだ」
「……」
◇
一人の土倉を生業とする者が、こんな主張を始めた。
「所司代様。
京の都で土倉を生業とする集団が数百も存在していることは事実ですが……
信長様の仰せの通りに生業を止めたとして、何を糧に生きていけば良いのでしょうか?」
「……」
「土倉を生業とする集団にも家族がおり、養っている者たちがいます。
全てを捨てて乞食になれと仰るので?」
「……」
「加えて。
信長様は、需要と供給の関係を無視されておいででは?」
「需要と供給の関係?」
「銭[お金]を借りたい『需要』があるからこそ、土倉を生業とする集団が栄えているのもまた事実です」
「……」
「高い利息によって苦しむ人々がいることも、事実ではありましょう。
だからと申して……
土倉を生業とする集団をすべて『悪』と見なすのもいかがなものかと存じます」
「……」
「止むを得ない事情もあるのでしょうが。
高い利息と知りながら銭[お金]を借りたわけですから、『自業自得』では?」
「……」
「それにも関わらず。
我ら土倉を生業とする集団だけを一方的に悪と見なし、全てを捨てて乞食になるか、それを怠ったから京の都を火の海にすると仰せで?
この京の都には数多くの女子や子供もいるのですぞ?
あまりに乱暴では?」
さすがの貞勝も苛立ちを見せた。
「一つ、問いたい」
「何でございましょう?」
「止むを得ない事情で高い利息と知りながら銭[お金]を借りるしかなく、その高い利息のせいで元金を返せず、借金地獄へと陥る者が『生ずる』であろうこと。
土倉を生業とする集団は……
そういう不幸が生ずることを分かっていながら、人々に借金を勧めているのか?」
「そ、それは」
「人を『騙す』行為と何の違いがある?」
「お言葉を返すようではありますが。
我らは、人を騙す行為などしておりません」
「ほう。
なぜ?」
「人を騙す行為とは……
偽りを教え、伝えることではありませんか。
我らは隠れてこそこそと高い利息を掛けてなどいません。
『正直』に相手へ伝えた上で、銭[お金]を貸しているのです」
「ははは!
物は言いようだな。
まあ良い。
それよりも。
おぬしは、尤もらしい話にすり替えることで『論点』をずらそうと必死に足掻いているようだが」
「……」
「論点をずらすことで、おぬしが何を守りたいのかが明らかになっているぞ?」
「……」
一人の土倉を生業とする者は、沈黙してしまった。
◇
「もう一度、繰り返すが。
信長様が最も問題にされていたのは……
天下静謐[現在の近畿地方の平和のこと]の『邪魔』をするなということ」
「……」
「信長様は、京の都におわす帝[天皇のこと]より京の都とその周辺の静謐[平和のこと]を守るよう仰せ付けられていた。
それにも関わらず!
おぬしたちは、信長様の敵に兵糧や武器弾薬を流している。
口先だけは従う素振りを見せながら……
隠れてこそこそとな。
わしは、その『理由』を分かっているぞ」
「……」
「これは、おぬしたち土倉を生業とする集団にとって死活問題となるからだ」
どういう意味なのだろうか?
◇
村井貞勝は的確に本質を突く。
「天下静謐が実現すれば、戦に必要な兵糧や武器弾薬の『価値』は下がっていく。
これはつまり、倉の中にある担保の価値も下がるということ。
結果、おぬしたちが倉を築くために投資した多額の銭[お金]は『回収』不可能となろう?」
「……」
「要するに。
天下静謐は、土倉の生業そのものを『崩壊』させてしまう……
だからおぬしたちは、必死に天下静謐の邪魔をしているのだ」
「……」
「戦をする理由を問うと……
皆、こう主張するらしい。
『侵略者から国を、家族を、愛する者を守るために必要なのじゃ。
予め脅威を排除するために必要なのじゃ』
などと」
「……」
「だが、それは『本質』ではない」
「……」
「戦をせざるを得ない状況に『追い込まれて』いるからよ」
「……」
「おぬしたちのような……
兵糧や武器弾薬などで銭[お金]を儲けている連中の『せい』でな」
【次節予告 第五十四節 酷い差別が存在していた京都】
万見仙千代は、京の都の中で存在する『格差』に目を付けます。
お金持ちの上流階級が住む上京と、そうでない人々が住む下京でした。
上京の人々は常に下京の人々を見下して差別し、下京の人々は常に上京の人々への敵愾心を燃やしていたのです。
0
あなたにおすすめの小説
if 大坂夏の陣 〜勝ってはならぬ闘い〜
かまぼこのもと
歴史・時代
1615年5月。
徳川家康の天下統一は最終局面に入っていた。
堅固な大坂城を無力化させ、内部崩壊を煽り、ほぼ勝利を手中に入れる……
豊臣家に味方する者はいない。
西国無双と呼ばれた立花宗茂も徳川家康の配下となった。
しかし、ほんの少しの違いにより戦局は全く違うものとなっていくのであった。
全5話……と思ってましたが、終わりそうにないので10話ほどになりそうなので、マルチバース豊臣家と別に連載することにしました。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
織田信長 -尾州払暁-
藪から犬
歴史・時代
織田信長は、戦国の世における天下統一の先駆者として一般に強くイメージされますが、当然ながら、生まれついてそうであるわけはありません。
守護代・織田大和守家の家来(傍流)である弾正忠家の家督を継承してから、およそ14年間を尾張(現・愛知県西部)の平定に費やしています。そして、そのほとんどが一族間での骨肉の争いであり、一歩踏み外せば死に直結するような、四面楚歌の道のりでした。
織田信長という人間を考えるとき、この彼の青春時代というのは非常に色濃く映ります。
そこで、本作では、天文16年(1547年)~永禄3年(1560年)までの13年間の織田信長の足跡を小説としてじっくりとなぞってみようと思いたった次第です。
毎週の月曜日00:00に次話公開を目指しています。
スローペースの拙稿ではありますが、お付き合いいただければ嬉しいです。
(2022.04.04)
※信長公記を下地としていますが諸出来事の年次比定を含め随所に著者の創作および定説ではない解釈等がありますのでご承知置きください。
※アルファポリスの仕様上、「HOTランキング用ジャンル選択」欄を「男性向け」に設定していますが、区別する意図はとくにありません。
アブナイお殿様-月野家江戸屋敷騒動顛末-(R15版)
三矢由巳
歴史・時代
時は江戸、老中水野忠邦が失脚した頃のこと。
佳穂(かほ)は江戸の望月藩月野家上屋敷の奥方様に仕える中臈。
幼い頃に会った千代という少女に憧れ、奥での一生奉公を望んでいた。
ところが、若殿様が急死し事態は一変、分家から養子に入った慶温(よしはる)こと又四郎に侍ることに。
又四郎はずっと前にも会ったことがあると言うが、佳穂には心当たりがない。
海外の事情や英吉利語を教える又四郎に翻弄されるも、惹かれていく佳穂。
一方、二人の周辺では次々に不可解な事件が起きる。
事件の真相を追うのは又四郎や屋敷の人々、そしてスタンダードプードルのシロ。
果たして、佳穂は又四郎と結ばれるのか。
シロの鼻が真実を追い詰める!
別サイトで発表した作品のR15版です。
滝川家の人びと
卯花月影
歴史・時代
勝利のために走るのではない。
生きるために走る者は、
傷を負いながらも、歩みを止めない。
戦国という時代の只中で、
彼らは何を失い、
走り続けたのか。
滝川一益と、その郎党。
これは、勝者の物語ではない。
生き延びた者たちの記録である。
電子の帝国
Flight_kj
歴史・時代
少しだけ電子技術が早く技術が進歩した帝国はどのように戦うか
明治期の工業化が少し早く進展したおかげで、日本の電子技術や精密機械工業は順調に進歩した。世界規模の戦争に巻き込まれた日本は、そんな技術をもとにしてどんな戦いを繰り広げるのか? わずかに早くレーダーやコンピューターなどの電子機器が登場することにより、戦場の様相は大きく変わってゆく。
日本の運命を変えた天才少年-日本が世界一の帝国になる日-
ましゅまろ
歴史・時代
――もしも、日本の運命を変える“少年”が現れたなら。
1941年、戦争の影が世界を覆うなか、日本に突如として現れた一人の少年――蒼月レイ。
わずか13歳の彼は、天才的な頭脳で、戦争そのものを再設計し、歴史を変え、英米独ソをも巻き込みながら、日本を敗戦の未来から救い出す。
だがその歩みは、同時に多くの敵を生み、命を狙われることも――。
これは、一人の少年の手で、世界一の帝国へと昇りつめた日本の物語。
希望と混乱の20世紀を超え、未来に語り継がれる“蒼き伝説”が、いま始まる。
※アルファポリス限定投稿
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる