長髪

熊取 建

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好奇心

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その日の昼休み。

学校近くのコンビニで買った一昔前の流行り、タピオカミルクティーを少しずつ口に含みながら、千香は友人の仙波ゆいなと話していた。ゆいなはゆいなで、可愛らしく詰められた手作りのお弁当を食べている。

「今日さー、りっこに少し髪長くない?って言われたのー」

こう、少し苦笑しながら千香が軽く愚痴ると、ゆいなはこう返すのだった。

「あの子、ああ見えて細かな違いによく気づきますものね」

ゆいなはこの口調からもわかるとおり、とても真面目で誰に対しても敬語を使う珍しい人だ。

「それでさぁ、あたしちょっと気になったんだけど」

真面目に聞いてくれるであろうと、自分の中でいつの間にかあたりを付けていたのだろう。千香は気づけば、今朝抱いた疑問をゆいなにぶつけ始めていた。

「長髪禁止の校則って、いつからあったんだっけ?」

「おそらく…6年前のはずです。私の姉もここの出身ですけれど、8つ年が離れていて、かつ1年生の時の生徒手帳には記載がなかったので」

「それじゃさ、何でその校則が作られたのかとかって、お姉ちゃんに聞いたこととかある?」

「ないですね…私自身も、よくは知りません」

「そっかぁ…結構前から気になってるんだけど、知ってそうな人とかいるのかな」

「私たちの担任、中部先生は7年間在任しておられますから、何か知っているかもしれませんね」

「じゃあ、中部さんに聞いてみよっか」

そこまで会話が進むころには、千香のタピオカは最後の一粒になり、ゆいなも丁寧に弁当箱に蓋をしていたのだった。
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