最悪の予知夢を回避しようとしてるのに、問題が尽きないのですが‥!?

kiwi

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第二章 ノアは絶対死なせない!

第二十一話 久しぶりの再会

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 ノアが学院へ行き、4ヶ月が経った。もう既に先週から夏休みに入っているが、ノアは委員会の仕事等で学院に残っており、漸く明日、帰ってくる予定となっている。

 父の話によると、ノアはとても優秀で、学年トップの成績らしい。さすがノアだわ。

 ‥‥それにしても、これらは一体何なのかしら!?夏休みに入ってから毎日のように届く手紙の数々‥‥。御令嬢からの手紙が殆どのようだけど‥‥何が書いてあるのか気になる。こっそり読んでみようかしら?

 一通の手紙を手に取り、陽にかざして中を透かしてみようとしていると‥‥

 「コラ!!何してんだよ!?」

 ビクッ!!

 ショーンが吹き出して笑いながら近寄ってきた。

 「何だ‥ショーンだったのね。毎日すごい数の手紙が届くでしょ?何が書いてあるのか気になって‥‥。」

 「気になるなら、明日ノアに見せてもらえよ?」

 「そうね‥‥。」と、言いながらもまだ透かして見ていると‥‥

 「コラ!!2人で何してんだよ!?」と、別の声が‥‥

 そこには懐かしいノアの姿があった。

 「あっ、ノア!?明日戻るんじゃなかったの!?」

 「俺はやってないぞ!?マリアンヌが手紙が気になって仕方がないみたいだから、見せてやれよ?」

 「手紙?何だこれ!?全部俺宛かよ!?多すぎて開封するのも大変そうだな‥‥。読んでいいから開けるの手伝ってくれよ?」

 学院の仕事が早めに終わったので予定より一日早く帰ってきたノア。4ヶ月しか経っていないのに、何だか大人びて見える。

 そして、3人で手紙を開封していった。

 ———————————————————-

 ——————————————

 お茶会の招待状11通。

 パーティーの招待状6通。

 軽く「我が家へ遊びに来ませんか?」みたいな手紙と「好きです」みたいな手紙30通位。

 
 「‥‥ノア、すごい人気じゃない!?」

 たった4ヶ月でこの人気。凄すぎる‥‥。

 「やるなぁ!?」とショーンも感心している。

 「わぁ、見て!この人綺麗ね!絵姿が入ってる!学院にはこんな綺麗な人がいるのね‥‥。ねぇ、ノア?学院に気になる御令嬢はいないの?」

 ノアは絵姿を手に取り、暫く眺め見てから、側に置き、私をじっと見つめてきた。

 そして私の頬を撫で、「僕が気になるのはマリアンヌだけだよ。」と言いながら、唇に優しくキスしてきた。

 !? 

 突然のことで避ける間もなかった。また唇にキスするなんて!?顔が見る見る熱くなり、思考回路が停止する‥‥。

 「おい!ノア、何やってんだよ!?」と、ショーンが慌てて引き離した。

 「‥‥お前‥‥マリアンヌは義妹だろ!?」

 「‥‥ああ、でも血は繋がっていないだろ?」

 「‥‥そうだけど‥‥。だけど侯爵家のことを考えてもマリアンヌは駄目だよ。こんなに大勢の令嬢がいるじゃないか!?」

 ショーンがノアに詰め寄る。

 ‥‥どうしよう!?

 「ちょっ、ちょっとやめて!?」

 私の制止も聞かず、ノアもショーンを睨み返す。

 「‥‥お前はどうなんだよ?ショーン?マリアンヌが好きなんじゃないのか?」

 ショーンは「‥‥俺は‥‥。」と言って私の方をチラリと見て、「‥‥マリアンヌは‥‥義姉として好きなだけだよ‥‥。」と視線を外した。

 「そうか‥‥良かったよ。」とニヤリと笑うノアと、黙り込むショーン。

 「ところで、マリアンヌは気になる人はいないの?こんな招待状も来ているけど‥‥?」

 と、ノアに手渡されたのはフィリップ王子殿下からの誕生日パーティーの招待状‥‥。

 ‥‥また!?行くの嫌だわ‥‥。

 招待状を見つめる私を2人はじっと見つめている。

 「‥‥私、気になる人とか、そういうことはまだよく分からないの‥‥。」

 ‥‥本当、自分自身の気持ちがよく分からないわ‥‥。

 ‥‥義兄のノアにキスされて、嫌な気持ちにならなかったのは家族だから‥‥?

 黙り込んで考えているとノアが私の肩を軽くポンっとたたき、「まあ、今はいいよ。いつかマリアンヌは僕なしでは生きられない位、僕のことを好きになる筈だから。」と微笑んだ。

 「‥‥‥へ!?」

 ‥‥どういう意味!?

 「僕は部屋で休ませてもらうよ。学院ではゆっくり出来なかったしね‥‥。」

 「ちょっと待って!?ノア!?」

 そういうとノアは欠伸をしながら自室へと戻っていった。

 取り残された私とショーンは呆然と顔を見合わせる。

 そしてショーンは私の頭をクシャッと撫でて「ノアも困った奴だな‥‥。ノアの言うことはあんまり気にしなくてもいいよ。」と柔らかく笑った。

 フィリップ王子殿下の誕生日パーティーだが、両親にも相談し、今回は体調不良で欠席とさせて頂いた。その返事をした後すぐに殿下からお見舞いに行きたいと言伝があったが、長引く厄介な風邪がうつってはいけないという理由で丁重にお断りをさせて頂いた。

 

 
 


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