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治安維持ってどうすればいいの・1
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出てきた料理は血の滴ったステーキで、前世だったら間違いなく「もっと焼こう? いくらなんでもレア過ぎない?」というものだったけれど、今の俺にはものすごく口に合った。
ウラに吸血したことといい、レア過ぎるステーキといい、どんどんマリオンの感覚に飲まれていっている気がすると、俺はなんとはなしに寂しさを感じていた。
配膳をしてくれたのはウラで、にこにこしながらミヒャエラに教えられた通りに食器や料理を並べていくので、こちらも自然と微笑ましいものを見る目になる。
うちの妹も小さい頃は「お兄ちゃんのお手伝い」をしてくれた頃があったんだよ。気付けば乙女ゲームをプレイするテレビを提供する係になっていたけれど……妹、俺が死んだあとも元気に乙女ゲームで遊んでいるといいんだけれど。俺が死んだからって、無理に健全になれとは言わん。妹のゲテモノ趣味が過ぎる乙女ゲームでも、遊んでくれてたらそれでいい。
それはさておき、ミヒャエラが早速レクチャーをはじめてくれた。
「ちなみに前にも言いましたけれど、吸血鬼には縄張り争いが存在します」
「それは聞いた。真祖と、人間の血が混ざっているのとだっけ」
「はい。あとウラのように、人間から吸血鬼になったパターンと。これで計三種族いるとお考えください」
「真祖、人間とのハーフ、いきなり吸血鬼か……あれ、でもこれ考えたら、どう考えても一番多いのって、人間とのハーフでは……?」
「はい、おっしゃるとおりです。そして一番縄張り争いに積極的なのも、人間とのハーフになります」
「な、なんで……? そんなに暴れ回ったら、普通にエクソシストに通報されて、処罰されない? 俺の両親みたいに平和的に生活するんじゃ駄目だったの?」
「そこなんですけれど。昨晩わたしがこの屋敷の吸血鬼を一掃したのはなんでだと思いますか?」
「……俺のことがばれるだけではなくって?」
「ぶっちゃけた話、ウラのようにいきなり吸血鬼になった場合は、そこまで吸血衝動は強くありません。ご主人様が定期的に血をあげれば太陽の日を浴びない限りはウラは人間よりちょっと頑丈になったくらいで、そこまで人間と大差ないはずなんですが、吸血鬼とのハーフ……それも、人間の血が濃くなり過ぎた吸血鬼が厄介なんです」
どういうこと?
俺は思わずウラと顔を見合わせたが、ウラもまたわからないという顔で目をくりくりとさせるばかりだった。可愛い。
ミヒャエラが目をキラーンと光らせて、続ける。
「ウラの場合は、真祖であるご主人様に吸血されたのと同時にご主人様に血を分けられたようなものです。ですから、真祖の因子が強いんです。わたしの場合も、そこまで人間の血が入り続けている訳で、真祖の血はそこそこ入っていますが。何故か吸血鬼の血が薄まる過程で力だけは吸血鬼なものの、どんどん真祖の持っていた理性が遠のいていく傾向にあるんです」
「理性が働かなくなって、凶暴化ってこと……?」
「そういうことになりますね。理性が働いていれば、吸血衝動を抑え込むこともそこまで難しくはないのですが、吸血衝動がほとばしり過ぎると、エクソシストの存在だけでは欲を抑えきることができないんですよ。ですから、ご主人様が危惧しているエクソシストへの通報を避けるためにも、吸血鬼の騒動はなるべく早めに潰すべきかと愚考します」
「なるほど……ちなみにエクソシストは、吸血鬼の三つの区分を知っているのかな?」
「この辺りは真祖であられました旦那様方はご存じでしたが、人間には一般的ではありませんね。ですから、エクソシストもご存じではないかと思います」
「ふうむ……」
つまりはエクソシストにはいい吸血鬼……真祖……も、悪い吸血鬼……吸血鬼と人間のハーフ……の区別も付かないと。
でも妹のやってた『禁断のロザリオ』でだったら、かなり組織立っていたと思うんだけれど、そこんとこどうなんだろう。
「ちなみにエクソシストに通報って誰でもできるの? 領民が襲撃されたら通報って感じ? 領主である俺たちんところで堰き止めるってできないのかな?」
「それはさすがに難しいんじゃないかと思います。領内には普通に教会がございますから、有事の際は教会からエクソシストに通報されます。いきなり教会を領内から追い出そうものなら、普通におかしいとなって調査に来られますから、吸血鬼が見つかり次第殺されますよ」
なるほど、つまりはマジで吸血鬼やグールの事件が起こったら、さっさと潰さないと領民が通報しちゃう訳ね。このゲームの世界も宗教の自由はあるっぽいのは、まあわかった。
「面倒臭いな……つまり領民が通報する前に吸血鬼討伐をしないと駄目なんだけれど、まず探さないと駄目だし、吸血鬼やグールが巣をつくったり潜伏しないようにする場所を考えたりしないと駄目なのかあ……」
「それこそ、地道に治安維持活動をするしかありませんよ、ご主人様。ファイト、オー」
「オー」
ミヒャエラがガッツポーズを取り、ウラもその真似をする。可愛い。
でも俺もそんな治安維持をちまちまやった覚えなんて、前世ごくごく普通の社畜だったので当然ないし、ゲームでもそういう領土拡大系ゲームをやった覚えがないから、とっかかりがわからない。
妹は乙女ゲームだったら戦闘シミュレーション系から領土拡大系ゲームまでなんでもやってたとは思うけど……。
頭に浮かぶのは、好感度二位がラスボス化するドシリアスRPGとか、男をつまみ食いしながら投票権を勝ち取って媚薬使ってくるライバル追い出して名誉職につく学園シミュレーションとか、リメイク版がゲームデザインガタガタなクソゲーになったRPGとか……妹よ、お兄ちゃんマジでお前のゲテモノ乙女ゲームの趣味が心配です。なんでそんな血塗れで死にネタがっつり突っ込んだ恋愛さえしてればなにをしてもいいだろみたいなゲームばっかりやってたの。お兄ちゃんもう死んでるから、お前の趣味に文句とか言えないでしょ!?
と、ひとりで文句を言っていて気付いた。
そういえばうちで、領土拡大系ゲームをやっていたような。
『帰蝶の涙』。
ぶっちゃけ織田家に嫁いだ帰蝶になって、各地のイケメン武将と手紙や賄賂のやり取りをしながら合戦を勝ち残り、天下統一を目指し、イケメン織田信長との恋やイケメン武将との不倫を楽しむ……イケメン攻略に失敗したらイケメンの首が塩漬けにされて送られてくるとか、乙女ゲームでそんなネタを仕込むんじゃない!? と横でさんざん悲鳴を上げながら見ていた。
……まだ、これを参考にしながらだったら、なんとかなるか?
頼れる仲間が、怖い面白メイド、眷属にしちゃった幼女、ゲテモノ乙女ゲーム『帰蝶の涙』……。
そんな装備で大丈夫か? 全然大丈夫じゃないと思う。
ウラに吸血したことといい、レア過ぎるステーキといい、どんどんマリオンの感覚に飲まれていっている気がすると、俺はなんとはなしに寂しさを感じていた。
配膳をしてくれたのはウラで、にこにこしながらミヒャエラに教えられた通りに食器や料理を並べていくので、こちらも自然と微笑ましいものを見る目になる。
うちの妹も小さい頃は「お兄ちゃんのお手伝い」をしてくれた頃があったんだよ。気付けば乙女ゲームをプレイするテレビを提供する係になっていたけれど……妹、俺が死んだあとも元気に乙女ゲームで遊んでいるといいんだけれど。俺が死んだからって、無理に健全になれとは言わん。妹のゲテモノ趣味が過ぎる乙女ゲームでも、遊んでくれてたらそれでいい。
それはさておき、ミヒャエラが早速レクチャーをはじめてくれた。
「ちなみに前にも言いましたけれど、吸血鬼には縄張り争いが存在します」
「それは聞いた。真祖と、人間の血が混ざっているのとだっけ」
「はい。あとウラのように、人間から吸血鬼になったパターンと。これで計三種族いるとお考えください」
「真祖、人間とのハーフ、いきなり吸血鬼か……あれ、でもこれ考えたら、どう考えても一番多いのって、人間とのハーフでは……?」
「はい、おっしゃるとおりです。そして一番縄張り争いに積極的なのも、人間とのハーフになります」
「な、なんで……? そんなに暴れ回ったら、普通にエクソシストに通報されて、処罰されない? 俺の両親みたいに平和的に生活するんじゃ駄目だったの?」
「そこなんですけれど。昨晩わたしがこの屋敷の吸血鬼を一掃したのはなんでだと思いますか?」
「……俺のことがばれるだけではなくって?」
「ぶっちゃけた話、ウラのようにいきなり吸血鬼になった場合は、そこまで吸血衝動は強くありません。ご主人様が定期的に血をあげれば太陽の日を浴びない限りはウラは人間よりちょっと頑丈になったくらいで、そこまで人間と大差ないはずなんですが、吸血鬼とのハーフ……それも、人間の血が濃くなり過ぎた吸血鬼が厄介なんです」
どういうこと?
俺は思わずウラと顔を見合わせたが、ウラもまたわからないという顔で目をくりくりとさせるばかりだった。可愛い。
ミヒャエラが目をキラーンと光らせて、続ける。
「ウラの場合は、真祖であるご主人様に吸血されたのと同時にご主人様に血を分けられたようなものです。ですから、真祖の因子が強いんです。わたしの場合も、そこまで人間の血が入り続けている訳で、真祖の血はそこそこ入っていますが。何故か吸血鬼の血が薄まる過程で力だけは吸血鬼なものの、どんどん真祖の持っていた理性が遠のいていく傾向にあるんです」
「理性が働かなくなって、凶暴化ってこと……?」
「そういうことになりますね。理性が働いていれば、吸血衝動を抑え込むこともそこまで難しくはないのですが、吸血衝動がほとばしり過ぎると、エクソシストの存在だけでは欲を抑えきることができないんですよ。ですから、ご主人様が危惧しているエクソシストへの通報を避けるためにも、吸血鬼の騒動はなるべく早めに潰すべきかと愚考します」
「なるほど……ちなみにエクソシストは、吸血鬼の三つの区分を知っているのかな?」
「この辺りは真祖であられました旦那様方はご存じでしたが、人間には一般的ではありませんね。ですから、エクソシストもご存じではないかと思います」
「ふうむ……」
つまりはエクソシストにはいい吸血鬼……真祖……も、悪い吸血鬼……吸血鬼と人間のハーフ……の区別も付かないと。
でも妹のやってた『禁断のロザリオ』でだったら、かなり組織立っていたと思うんだけれど、そこんとこどうなんだろう。
「ちなみにエクソシストに通報って誰でもできるの? 領民が襲撃されたら通報って感じ? 領主である俺たちんところで堰き止めるってできないのかな?」
「それはさすがに難しいんじゃないかと思います。領内には普通に教会がございますから、有事の際は教会からエクソシストに通報されます。いきなり教会を領内から追い出そうものなら、普通におかしいとなって調査に来られますから、吸血鬼が見つかり次第殺されますよ」
なるほど、つまりはマジで吸血鬼やグールの事件が起こったら、さっさと潰さないと領民が通報しちゃう訳ね。このゲームの世界も宗教の自由はあるっぽいのは、まあわかった。
「面倒臭いな……つまり領民が通報する前に吸血鬼討伐をしないと駄目なんだけれど、まず探さないと駄目だし、吸血鬼やグールが巣をつくったり潜伏しないようにする場所を考えたりしないと駄目なのかあ……」
「それこそ、地道に治安維持活動をするしかありませんよ、ご主人様。ファイト、オー」
「オー」
ミヒャエラがガッツポーズを取り、ウラもその真似をする。可愛い。
でも俺もそんな治安維持をちまちまやった覚えなんて、前世ごくごく普通の社畜だったので当然ないし、ゲームでもそういう領土拡大系ゲームをやった覚えがないから、とっかかりがわからない。
妹は乙女ゲームだったら戦闘シミュレーション系から領土拡大系ゲームまでなんでもやってたとは思うけど……。
頭に浮かぶのは、好感度二位がラスボス化するドシリアスRPGとか、男をつまみ食いしながら投票権を勝ち取って媚薬使ってくるライバル追い出して名誉職につく学園シミュレーションとか、リメイク版がゲームデザインガタガタなクソゲーになったRPGとか……妹よ、お兄ちゃんマジでお前のゲテモノ乙女ゲームの趣味が心配です。なんでそんな血塗れで死にネタがっつり突っ込んだ恋愛さえしてればなにをしてもいいだろみたいなゲームばっかりやってたの。お兄ちゃんもう死んでるから、お前の趣味に文句とか言えないでしょ!?
と、ひとりで文句を言っていて気付いた。
そういえばうちで、領土拡大系ゲームをやっていたような。
『帰蝶の涙』。
ぶっちゃけ織田家に嫁いだ帰蝶になって、各地のイケメン武将と手紙や賄賂のやり取りをしながら合戦を勝ち残り、天下統一を目指し、イケメン織田信長との恋やイケメン武将との不倫を楽しむ……イケメン攻略に失敗したらイケメンの首が塩漬けにされて送られてくるとか、乙女ゲームでそんなネタを仕込むんじゃない!? と横でさんざん悲鳴を上げながら見ていた。
……まだ、これを参考にしながらだったら、なんとかなるか?
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そんな装備で大丈夫か? 全然大丈夫じゃないと思う。
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