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人属編-39

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翌日、朝食でグレゴリー様にあった

「おお!昨日はありがとう!プリンとてもおいしかったぞ!」
朝からグハハハ!と豪快に笑っている

体も大きく、多分本人もさほど意識していないんだろうけど、声がでかいw

「いえ、喜んでもらえて何よりです」

領主に代表のエルデ様が集まる機会もなかなかないから、暇があれば今後の会議なんかをよくしている

「グレゴリー様は、観光はなされたんですか?」

「昨日の夕方にちょっと言ってきたぞ。さすが人属でな、機械系はやはりすごかった」

へ~へ~いいないいな。いったんだ~

「獣人地区では使えないのが多いからな。お土産にはならんかったが」
確かに~

電気ケーブル自体ひかないとだよね

「奥様へのお土産は何を選んだんですか?」

「いや、その・・ちょっと恥ずかしいのだが、リリーがこれがいいと選んでくれてな・・」

ぼそぼそっと大きな体を丸めて顔を赤らめて、頭をぼりぼりかきつつ
「クマのぬいぐるみを・・」といっているグレゴリー様が萌えすぎた

「それは!絶対に喜びますよ!」

「そ、そうか??なかなかわからなくてな。指輪とかでもよかったんだが・・・」

ああ~それはな
宝石関係は確かに人属も多いが、加工に関してはうさぎ属がトップだろう

それなら獣人地区で買ったほうがよっぽどいいのが手に入るし

それよりも、グレゴリー様がグレゴリー様みたいなクマをかかえてプレゼントしてくれるなんて考えたらそれこそうれしいだろう

「大丈夫です。グレゴリー様からもらえたらきっとなんでもうれしいはずです」

いいな。いつまでもラブラブなんだろうな
デレっとしていてかわいい



「マキア」こっちだとジアンに呼ばれる

人属の料理は総じて味が濃く、朝から重たいのが多い
むねやけしそう・・・

ガロは構わず食べているな・・あ。リリー様もだ
動く人はやはり食べないとなのかな


「さっき、リゾーレスト伯爵から手紙が届いて」

「え」
まじでまた?

「帰る前に娘に会いたいって・・・」

「娘とも思っていない扱いしてきたくせに」
いまさらすぎるだろう

「俺に直接じゃなくて、シドニー王あてに手紙をおくったらしく、親子水入らずの・・・ってなったらしい」

・・・シドニー王はどう思っているのか

「・・・はぁわかった。最後ね」

さっ
さと終わらせて、あとはミレイ様とピアノ弾きたいな~






あっちもよほど会いたかったのか、もう早い時間にすぐにきた

「マキア様、リゾーレスト伯爵様がいらっしゃいました」

「ああ・・・きたのか・・・」

「マキア様・・・病気になったことにしましょうか?」
カーラに思いっきり同情された

「平気~もう会うって言ったしガンバル・・・」

「俺も同席するから大丈夫だ」
ジアンが隣にいてくれるしね



「おお!マキア!ようやくゆっくりと会えたな!!」
両手を広げて入ってきた

この人は・・あたしの方が格上だってことをまだわかっていない
いつまでも言うことを聞いていた自分の娘って感覚なんだろうな

「リゾーレスト伯爵、ごきげんよう」

「なにをそんなかしこまっている!!」
がははは~と笑いながらソファに勝手に座った

ドアからは妹のサナと継母のミションも続いて入ってきた

あとは・・・あれ誰だ?
細い男の人もいる


「家族水入らずだな!!」
カーラがみんなの分のお茶を入れてくれるが、誰一人手を付けない

これでわかる差別
何が親子だ

「・・それで、本日はどのようなご用件でしょうか?」
さっさと話しを聞いて帰ってもらいたい

「いやいや!転化してからずっと音沙汰がなかったからな、心配していたんだぞ!」

「そうですよぉ、お姉さまぁ。サナとてもさみしくてぇ」

うそつけこのやろ

「リゾーレスト伯爵様、少しお伺いしたいのですがよろしいでしょうか?」

ジアンがリゾーレスト伯爵にニコニコしながらがぶっこんできた

「マキアの転化時の所持金や持ち物が非常に少なかったり理由はなんでしょうか?」

リゾーレスト伯爵もまさかそこからくるとは思っていなかったらしく、ハンカチを取り出してテカテカした顔を拭き始めた

「い、いや、当時我が家も家計的に大変苦しくてですね」

「お姉さまはぁ、もう使わないからってぇ、思い出にって自分の持ち物をあたしに残してくれたんですよぉ」

ソンナアホナ

「・・・」

「・・・」

もうこの人たちは何を言ってもだめだろう

「・・・えっと・・・おかげさまで、獣人地区で幸せに暮らしております」

何も問題はいはないので、気にしないで?

むしろ忘れてくれると助かる

「そのようだな!!結婚式もいきたかったぞ!」

いや、まじで。くんなよ
一生に一度の記念日台無しだろ

「ハハハ・・・」


「・・・それで?今はDULCISというお菓子の店をしていると聞いたぞ」

・・・

・・・あぁ、それか
そっちね、狙いは

「はい。獣人地区で6店舗展開しています」

「すばらしいな!!あのお菓子はどうやってつくったんだ?」

まってましたとばかりにくいつきがすごい

「レシピに関しては企業秘密としております」

「いやいやいや~家族だろう!人属でも人気なんだぞ~」

やめてくれよ
家族って何をもって家族なのよ

「申し訳ありません。あ!でも、獣人地区から持ってきたものがございますので、是非召しあってください」

カーラ?とカーラに頼めば、全員の前にいくつかの商品を用意してもらった

「お茶も・・冷めたようで。淹れなおしますね?」

一滴も飲んでいないお茶を交換して、DULCISのお菓子をだして
是非食べられるものなら食べもらいたいものだ

「え、いや、そうだな・・・あはは」

目が泳ぎ始めた
だれも手を出さない

「どうぞ?とても人気の商品で、いつも品切れなんですよ」

サナの目が、お父様早く食べてよってなっている

「え、いや、ちょっと朝食を食べたばかりでね・・・」

「お母さま?どうぞ?」
じっと目を合わせ、食べろと促す

ぎっと睨み返され扇越しに聞こえるか聞こえない程度の声で「毛だらけのものなんて食べられるわけないわ」と聞こえる


ジアンの周りの温度がさがっている

横に立っているカーラの手がピクピクとしている

長い戦いになりそうだ
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